かぶれの世界(新)

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介護録09夏(2)

2009-07-22 22:40:38 | 日記・エッセイ・コラム

母の「早朝ゴミ出し」でカラスが食い散らかす問題は解決した。ゴミ捨て場の近くの懇意にしている奥さんが助け舟を出してくれた。彼女のうちの駐車場にゴミを置けば、仕事に出掛ける時に一緒にゴミ出ししてくれるという。前の週に梅の実をあげたので、お返しの積りだったのかもしれない。

母に伝えるとゴミ捨ては7時に変更すると言う。奥さんの申し出は、母は元気な時から姿形を気にして、老醜を見られるのが嫌なのだろうと思ってのことだった。私もそう思っていた。しかし、その件があって以来、母はきちんと朝7時にゴミ出しをするようになった。他人に頼るのはもっと嫌なようだ。

その後地区長さんに会った時、迷惑を掛けたことを詫び母がゴミ出し時間を変えたことを伝えると、カラスの被害も無くなったといってくれた。一件落着。

先日いつもより早く目が覚めたので、2階の欄干から外を覗くと、ゴミ出しから戻る歩行器の母の姿を見つけた。遠目には意外としっかりした母の足取りに、軽い驚きを覚えた。喜びと共に、これが本当に介護が必要な老人かという疑いが、一瞬脳裏をよぎった。

だがその疑いはすぐに消滅した。母が血糖値を自己管理する理性が失われた現実をこれでもかと見せ付けられたからだ。手間隙かかるから手を出さないだろうと思って冷蔵庫に入れていた食料にまで、食欲を抑えられない母が手を出すようになった。

買ってきたままにしていたキムチパックの封がある日切られていた。何気なく食べたのかと聞くと、食べたという。今日は冷凍の今川焼きが1個減っていたのに気が付いた。レンジにかけないとそのままでは食べられない。だが、母を追求することはずっと前に止めた。その代わりに冷蔵庫を媒介にして母と私が会話している。

手を出しそうな食料は移した結果、2階の小型冷蔵庫は食料で満杯。1階の大型冷蔵庫はガラガラ。母のインシュリン等の薬類と、調味料に味噌、朝食用にビニール袋に仕分けられた野菜類が少々。加えて私用の野菜類と冷凍品。それから、隣のストックに入れた麺類とインスタント食品。■

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