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思い出のOJシンプソン

2024-04-12 21:05:42 | 社会・経済
朝方スマホでメールをチェックすると、OJシンプソンが亡くなったと伝える米国メディアのニュース速報のメールが何本も入っていた。私が1995年に米国で働き始めた時に、彼が元妻とその友人を殺した疑いで出頭する当日に逃亡し、パトカーで追跡される様子がテレビ中継され全米で注目された。私はそれを見てぶったまげた、アメリカは何とおっかない国だと驚いた。

私が記憶に残っているのはその後逮捕され裁判で無罪判決が出た時の職場の反応だ。判決が出る日は職場の社員が仕事をしながらラジオを聴いていた。判決が出ると社員の反応が分れた。有色人種は大騒ぎして喜び、白人社員は反応せず静かに仕事を続けた。こんなにはっきりと反応が分かれるのかと驚いた。私も何らコメントせず黙って資料をチェックした。騒ぎは1日で治まった。

OJシンプソンは享年76歳だったそうで、私と同じ年齢だ。だが米国に渡った95年当時はずっと年上だと思った。彼がアメリカンフットボールのスーパースターだった時は私は何も知らず、引退後にハリウッドで人気スターになった時に彼の出演した映画を見て初めて知った。

こんな人種差別的な露骨な反応は米国に渡って初めて直接経験した。カリフォルニアでは黒人をよく見かけたが、北西部のワシントン州では黒人は少なく中国系や日系人を見かけた。シアトルのバドミントンクラブに入会して練習に参加した時、コートの後方から私は中国人かどうかひそひそ話が聞えて来た。チラッと後ろを見ると予想通り、見かけの好い普通の若い白人だった。

そういう私も黒人に気持ちを揺さぶられたことがある。地域のバドミントン大会に参加して試合を終えてシャワーを浴びに部屋に入った。日本の風呂と違って、そこは何本か柱が立っていてシャワーが何本かぶら下がっており、その周りに何人かが集まってシャワーを浴びる。私の横に巨大な体形の黒人が突然すり寄って来てシャワーを浴び出した時、私は驚き大声で叫びそうになった。

人種差別だとは思いたくないが、自分と違う人が突然近寄って来るとゾッとする。世論調査によると裁判の無罪判決にも拘らず、2016年の世論調査では殆どの米国人はシンプソンは有罪だと応えたそうだ。無罪判決後20年もたったのに、今でもシンプソンは有罪だと決めつける人が多いと聞くと嫌な気持ちになる。■

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