3日前病院に母を見舞いに行き株式市場がついに15000円を回復したことが話題になった。「こういう時は株を持っている人は誰でも普通に儲けられる稀有な時、それでお前はどうだ」と聞かれて、実は上がる前に焦ってあらかた売ってしまったと顔を赤らめて言うと、あきれた顔をされた。
マクロ経済を見る目は勉強し成果が出たと思うが、ミクロでは情けないほどダメだった。昨年末日経平均が15000円を突破すると予想したアナリストや経営者は殆どいなかった。私はピッタリ言い当てた。マクロ経済を中途半端に分かってきたのが良くなかったのかもしれない。自分が投資すると一転して自分を信じられず我慢が出来ない一年であった。
ところで週明けの今日、市場は一気に15500円を突破し円は1ドル121円に下がった。どう考えても従来のパターンに全く当てはまらない市場の動きである。その背景を指標の変化だけで説明することが出来ないと感じる。
従来指標が好転しても逆に市場は動かないことが良くあった。少なくとも私が退職後経済の勉強の為個人的に投資を始めた2003年以降では。その説明の一つが株価は常に半年後の予測を織り込んだものになっているということを学んだ。いい指標でも期待値以下だったり、持続性がないと見られると逆に株価は下がる。
今回の株価急回復の原動力は小泉政権の改革路線が衆院選圧勝後2ヶ月たち、かつて難航した改革がたいした抵抗もなく進むのを見て、今後も改革が続くことが明らかになり、持続性のある経済回復について市場の信任を得たということである。かなり心理的な要素が含まれている。
2番目の理由として(株を買いたいという)需要が膨れ上がっている。個人投資家は雇用安定の心理的改善を背景にゼロ金利で銀行に預けて保管料を払うより、ある比率を投資にまわし始めた。今年になって小口取引の急増はまさにこれを裏付けている。だが需要の大口はなんと言ってもグローバルマネーである。オイルマネーだけではない。実は日本にもかかわっている。
世界は余剰資金で溢れている。デフレ下で経費削減が進み設備投資が抑制気味になり、経済成長が始まると論理的に金余りが生じる。日本の安いゼロ金利資金が海外の投資機関に流れ米国に投資され円安が進む。更に又、日本経済が評価され投資されている。この循環が円安と株高という組み合わせを起こしている。
現在の円相場はファンダメンタルズの反映というG7での財務・日銀トップの発言はやや安易で正確さに欠ける。メインテーマは既に人民元に移っており嘗ての様に円相場はいの一番には議論されなくなった。円安は金利差の反映ではあるが国の借金800兆円を考えると他に選択はない。経済がどうあろうと選択の余地はないのである。
最後に世界経済が石油高騰や破滅的な自然災害、イラクの混迷などにもかかわらず好調であるということである。私にとって新鮮なニュースは石油高騰でも産油国の購買力が飛躍的に高まりドルが一方向に流れなかったということである。サッカーで有名な「悲劇の」ドーハが超近代的な都市に生まれ変わったこと一つ見ても20年前とは違う。■
マクロ経済を見る目は勉強し成果が出たと思うが、ミクロでは情けないほどダメだった。昨年末日経平均が15000円を突破すると予想したアナリストや経営者は殆どいなかった。私はピッタリ言い当てた。マクロ経済を中途半端に分かってきたのが良くなかったのかもしれない。自分が投資すると一転して自分を信じられず我慢が出来ない一年であった。
ところで週明けの今日、市場は一気に15500円を突破し円は1ドル121円に下がった。どう考えても従来のパターンに全く当てはまらない市場の動きである。その背景を指標の変化だけで説明することが出来ないと感じる。
従来指標が好転しても逆に市場は動かないことが良くあった。少なくとも私が退職後経済の勉強の為個人的に投資を始めた2003年以降では。その説明の一つが株価は常に半年後の予測を織り込んだものになっているということを学んだ。いい指標でも期待値以下だったり、持続性がないと見られると逆に株価は下がる。
今回の株価急回復の原動力は小泉政権の改革路線が衆院選圧勝後2ヶ月たち、かつて難航した改革がたいした抵抗もなく進むのを見て、今後も改革が続くことが明らかになり、持続性のある経済回復について市場の信任を得たということである。かなり心理的な要素が含まれている。
2番目の理由として(株を買いたいという)需要が膨れ上がっている。個人投資家は雇用安定の心理的改善を背景にゼロ金利で銀行に預けて保管料を払うより、ある比率を投資にまわし始めた。今年になって小口取引の急増はまさにこれを裏付けている。だが需要の大口はなんと言ってもグローバルマネーである。オイルマネーだけではない。実は日本にもかかわっている。
世界は余剰資金で溢れている。デフレ下で経費削減が進み設備投資が抑制気味になり、経済成長が始まると論理的に金余りが生じる。日本の安いゼロ金利資金が海外の投資機関に流れ米国に投資され円安が進む。更に又、日本経済が評価され投資されている。この循環が円安と株高という組み合わせを起こしている。
現在の円相場はファンダメンタルズの反映というG7での財務・日銀トップの発言はやや安易で正確さに欠ける。メインテーマは既に人民元に移っており嘗ての様に円相場はいの一番には議論されなくなった。円安は金利差の反映ではあるが国の借金800兆円を考えると他に選択はない。経済がどうあろうと選択の余地はないのである。
最後に世界経済が石油高騰や破滅的な自然災害、イラクの混迷などにもかかわらず好調であるということである。私にとって新鮮なニュースは石油高騰でも産油国の購買力が飛躍的に高まりドルが一方向に流れなかったということである。サッカーで有名な「悲劇の」ドーハが超近代的な都市に生まれ変わったこと一つ見ても20年前とは違う。■
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます