かぶれの世界(新)

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三人の美ママ

2019-12-03 21:14:53 | 日記・エッセイ・コラム
再び怪しい題名だが、これもまた姑息な手段です。1日に孫の七五三のお祝いに明治神宮に参拝した時、往き帰りに言葉を交わした若いお母さん達の話です。新宿から原宿に向かう山手線のホームは日曜の朝なのに人で溢れていた。私は大きいベビーカーを押す母親の後ろに並び手助けするつもりだった。

電車から客の下車が終わると母子のベビーカーを気にせず一気に乗客が押し合いへし合い乗り込み始めた。彼女は優先席前にベビーカーのスペースを確保したが、誰も席を譲る気配はなかった。子供二人用のベビーカーで如何にも大きい。だが、私は母子に席を譲れという勇気がなかった。

その代わりにやったことといえば、彼女に声をかけ、ベビーカーが大きいとか、幼児の齢を聞いたりした。振り返った彼女は幼顔で笑うと可愛いアイドルみたいだった。原宿で降りる時に、誰も優先席に座っているのを忘れたみたいだ、譲ってくれないねと言い訳を言った。彼女は笑って見送った。

明治神宮で先に七五三の儀式を終え、可愛い女の子を連れた家族が目前に現れた。目が大きく美しく大勢の中でもひと際可愛いかった。近寄って可愛いを連発すると、母親は「夫が外国人なので」と言って頭一つ(二つかも)背が高い後ろ姿の男性を指さした。さもありなん、だった。

「いやいや、お母さんも十分お美しい」と返したが、その後にいるお祖母さんがとても上品な感じで、きっと若い頃は綺麗だったろうと思った。お祖母さんは私の孫を見て可愛いお坊ちゃんと返してくれた。私には彼女の意図が分かっていたので、有難うございますと答えるしかなかった。

家族揃って食事会を終え新宿で長男家族と分かれて京王線に乗った。運よく優先席に座った。気が付くと隣に幼児を膝に乗せた若い男性が座り、その前に長身の黒いコートを羽織った母親らしき女性が立った。どうも私が家族の間に強引に割り込んで座ってしまったようだ。

マズイ、直ぐに席を立って譲ろうとした。すると隣の男性が私の肘に手を掛け、「子供は一人だから結構です」と私を引き止めた。私は彼女の落ち着いた表情を見て座ることにした。朝のアイドル系美人と違い何とも優しい大人の雰囲気だった。彼女は私に目配せで挨拶して調布で下車した。気配りを感じた。

家内に話すと私の振る舞いを全て見て見透かしていた。いつものことで、「またやってる」と思っただけという。まるで放し飼い状態だ。少しは心配するとか、焼きもちを焼く人がいて欲しいものだ。■

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