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鳩山総務相更迭、4紙4様の社説

2009-06-13 23:12:26 | ニュース

日本郵政の西川社長の再任を巡る混乱は、鳩山総務相の実質上の更迭をもって、新たな局面に入った。鳩山総務相の派手な動きが連日マスコミで流され露出の大きい事件だった。決着したとは言い難いのは、衆院選を直近に控え一部で政局絡みの動きも予測されているからだ。

私は、本件に対して珍しく新聞各社のスタンスが夫々違うことに注目した。ネットで見た朝日・読売・日経・産経各社の社説は、見事に意見が分かれていた。普段の奇麗事でなく、各社の郵政民営化、若しくは構造改革に対する‘肉声’を反映した内容だったように感じる。

読売は鳩山氏の主張を支持し、西川社長を交代させ体制一新で出直せと説く。日経は全く逆の対立軸に有り、鳩山氏の主張には最後まで根拠がなく更迭は当然、西川社長は民営化再加速せよと説いている。朝日は麻生首相の優柔不断が求心力を決定的に弱めたことに焦点をあて、西川氏は問題あるがまだ民営化1年8ヶ月であり、頑張って官業体質を改善せよと主張した。

産経は朝日と日経の主張をミックスした内容で、私には目配りが利いた内容のように感じる。郵政民営化は衆院選で国民の支持を受けて法律化された重みを指摘し、社長人事をてこに路線転換を狙う考えが背景にあると踏み込んでいるのが目立つ。一方で西川社長には国民が納得できる説明と業務改善を求めている。

大雑把に総合すると、主題の西川社長の続投に関しては、読売対朝日・日経・産経連合というところだ。水面下の活字にならない動きを察知した3社連合かもしれない。この件に関してだけ評価すると、私は産経の物の見方はバランスが取れており、筋の通った論理を展開していると思う。

更に付け加えると、産経が鳩山氏はかなり最初の段階から総務相として指導する気がなく、西川氏辞任ありきで動いていたとの指摘は気になる。もう一つ、以前指摘したように、もともと「かんぽの宿」に2000億円以上の金をかけ、現在は毎年50億円の赤字を垂れ流している原因を作った責任を何故追及しないのか。総務相もマスコミも何故わめかないのか、私には理解できない。■

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