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「普通の国に反対」論への僅かな希望

2015-09-17 11:51:47 | ニュース
安全保障関連法案の採決を巡り昨夜から国会は緊迫していると報じられた。「戦争法案」とか「違憲法案」のプラカードを掲げてシュプレヒコールを上げ国会前でデモする姿をテレビで見て、日米安保反対デモのニュースを横目で見ながら職場に急いだ若い頃の自分の姿を思い出した。

私にはどうしてもあの頃の先入観があって、デモをする人達を見ると過激派の学生や労組員を連想してしまう。朝日等の大新聞も好意的な報道を続けていたが、反対運動が過激化するに従い報道する内容に困惑が混じって行った様に感じた。反対運動の過激化は世論を一気に沈静化させる役割を果たすことになった。

そんな心配がある中で、昨日のインタビューに答える若い女性を見て私にはある種の清涼感があった。彼女は「普通の国になることを反対します」と答えた。彼女はよく分かっていると思った。「世界の国々は自国の安全保障の為に軍隊を持ち、他国と連携して世界平和の為に自国の軍隊を出兵する」ことを分かった上で答えた。

それを承知した上で日本だけは出来るだけ血を流さない道を選ぶということだ。悪く言えば自国だけ良ければ良い、いわゆる「一国平和主義」だ。そういう意味で彼女は「普通の国でなくていい」と言ったと私は受け取った。この若い女性がそれを理解しいざという時世界からどう扱われるか覚悟の上で言ったのなら、それはそれで立派な意見だと思った。つまり話せる人だと。

だが、多くの人達はその覚悟が無いように感じる。欧州に向かう何十万というシリア難民問題や世界各地で起こる非人道的なテロリズムへの無関心は、自国だけ良ければ良いという考えと裏返し、敢えて言えば表裏一体の考えだと思う。余程注意しなければ、日本は経済的利益ばかりを追求すると世界から見下げられた国への道を歩むことになる。

経済繁栄が続けばいいが、高齢化で経済力が落ちた時どの国からも相手されなくなるのを懸念する。そこまで考えたたかどうかは分からないが、彼女のインタビューの言葉にはそのような覚悟を感じた。覚悟の上ならそれはそれで良い、そういう人達が沢山いれば最善でなくても次善の解を見つけてくれる希望を感じた。問題は何人彼女がいるかだ。■

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