かぶれの世界(新)

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裏山縦走でポンコツ脱出(希望)

2020-11-01 17:01:13 | 日記・エッセイ・コラム
大洲盆地の山裾を歩き始めた頃には絶対無理だろうと思っていたが、実家の裏山から二つくらい奥(北)の山の縦走を昨日敢行した。何時もの散歩道から見上げても見えないが、下流の肱川沿いを歩くとルートの一部が見える。1週間前まではやりたいけど絶対無理だろうと思っていた。

ルートは子供の時通った小学校の裏から登り始め、山の上の農場(岡野ファーム)を通り抜け「雲海展望公園」に向かい、ピークの分岐点から東宇山方面への緩やかな下りを歩き、八多喜方面から分れて急激な坂を春賀駅に下り、国道沿いに五郎駅経由でいつもの川沿いの散歩道を通り戻る。地元の人はこんな山歩きをするというと気が狂ったと思うだろう。

平地から岡野ファームは見えるが、そこから先は手前の山々に隠れて見えなくなる。次に見えるのは東宇山の緩やかな下り道沿いの集落の一部だ。隠れた部分がどうなっているのか興味があった。Googleマップを見て30㎞程度の歩きになる、高尾山―陣馬山往復程度の距離と予測した。実はそれ程でもなかったのだが。

昨日は朝食や洗濯物干しなど朝のルーティンを終わらせ、新聞を読み始めた頃に思いついた。何時もの様に思いついた。今日はハイキング日和で絶好のチャンスだ、歩こう、と。途中幾つか集落があるので車道ありと推測、長い距離を歩く為に底がしっかりしたジョギングシューズを選んだ。

折り畳み式のリュックに、一掴みのキャンディ―・一袋のピーナッツ菓子・柿5ケに、ナイフと財布にスマホとペンを放り込んだ。スマホがあれば初めての山でも地図もコンパスも不要、歩きながら計画を立てた。出発したのは10時20分。東京に住んでるとこうはいかない。

長々と前書きを書いたが、実は歩き始めるとただ淡々と歩くだけ。観光を兼ねたハイキングコースではないので、山道から美しい景色を楽しむなんて配慮はされてない。私は価値があると思うんだけど。岡野ファームから雲海展望公園に向かう道は急坂で交通量は殆どなかった。舗装されてない脇道が幾つかあったが猪の足跡があり、近道だとしても情報不足で冒険しなかった。

雲海展望公園2km手前で左に分岐した。今回ここが最高点で推測するに標高400m程度だと思う。ここから先は道端に小さな地蔵や墓がぽつぽつ見られた。歩き続けると人家や崩れそうな神社があり、更にその先に小さな集落が現れ車から出て来た女性を見かけた。

こんな山中でも意外に(失礼)お洒落な老婦人で、自己紹介をして先ずは道を訊き色々と雑談させて貰った。道の北側の斜面にある鮮やかな青い屋根の家が話題になった。かやぶき屋根にトタンを被せ数年おきにペンキを塗っているという。下から見るとブルーシートみたいで気になっていた。

彼女も笑いながら自分も目印にしていたという。そのうち亭主が車で戻ってきて話に参加した。家の持ち主は大工だがもう歳で屋根に直ぐに登れなくなる、息子は同居してないという。男が定年で田舎の実家の面倒を見る、奥さんは都会生活が好き、子供は都会っ子だから愛着がない、共通する悩みだと能弁に語った。私の田舎生活事情を聞いて、典型的な田舎の姿だという。笑うしかなかった。

更に西側に向かって歩くと別の集落があり、そこから急な舗装道を下山した。近道を求めて昔の山道を探したが、聞きたくとも人っ子一人見当たらず長々と車道を歩いた。無人の春賀駅に着いたがその辺りの住宅地にも車は走っているが人影がなかった。SF映画みたいだった。

もう歩くしかない。国道沿いからブルーシートが見えた。下から見ると手前の洒落た奥さんの家は森陰に隠れ、一段上の家の青い屋根だけが見えていたとやっとわかった。自宅に戻ったのは4時間20分後の2時40分、28,118歩、18.8km歩いた。40kmどころか話半分だった。

それでも、今朝起きると足のどこにも痛みは感じなかった。実は話半分と言えこれだけの距離を歩くのは心配で、2日前に「恋の木」まで往復14.5km、4日前にも「みじ山」から未舗装道9.4kmを歩き準備した。少なくとも奥多摩程度の山ならガンガン歩いて皆を驚かせるかも。■

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