かぶれの世界(新)

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2008年大胆占い2Q見直し

2008-07-04 11:29:07 | 社会・経済

世界経済の楽観的なシナリオは崩壊した。3月にベア・スターズ社救済劇後金融不安は一旦治まったかに見え、潮の目が変わったと書いた。だが上がり続ける原油価格と下がり続ける米住宅価格は米国の景気を冷やし再び金融不安が表面化した。先月のG8蔵相会議で何ら効果的な対策を打ち出せなかった辺りから、又も潮の目が変わり世界は一層の景気後退に向かっている。

私の大胆占いに戻ると2Qの間に短期的な予測がひどく外れてしまった。が、先ずは数十年から百年単位の変化を見る「大風呂敷」から始めたい。

≪大風呂敷≫このレンジの時間軸での見方を変えるようなことはなかった。私が興味を持ったのは、斉藤精一郎氏が冷戦終結後始まったグローバリゼーションの世界から、世界経済が共通プラットフォームの元で原油高騰をきっかけに地殻変動が始まり、「21世紀パラダイム」にバージョンチェンジしたと説く小論文である。私は富の移転という角度からだが、同じ頂上を見ている気がする。

≪中風呂敷≫1Q見直しで予測通りオバマ氏が民主党大統領候補に決定した。マイノリティが民主党大統領候補になったことは歴史的であり、予想したより激戦後の傷も深くないように感じる。このまま行けば米国初の黒人大統領が生まれることになるだろう。ブッシュ大統領のレームダック化と中国経済のスローダウンは予想通り、しかし世界経済は予想以上に米国の不景気の影響を受けている。

≪ハンカチ≫日本の政治経済の低迷は悲しいくらい予想通り。ポピュリズム化が国の隅々まで行渡り国の骨格をあやふやにしたまま小手先の議論に終始している。しかし、誰かが助けてくれることなど端から期待しないで、やるべきことをやる健全で力強い自助精神が個々には健在なのが救いだ。「国敗れて山河あり」と言う言葉もある。

≪個別数字≫大方の見方は、世界経済成長は3%台前半という私の大胆占いに下方修正された。それでも威張れないのは、私はその数字の意味する重みを理解しないで単に数字を置いた気がするからだ。これだけ下がるということは、それを構成する各国の経済は私の予測よりもっと酷くならなければならない深刻な事態という見方が出来てなかった、ということになる。

1.女性米大統領誕生、信用不安で成長率1%後半に失速0.7) ▼ 民主党大統領候補はオバマ氏に決定し、大統領選でも優勢に戦っている。経済面では金融不安とインフレ懸念で更に悪化、経済停滞に入り成長率は1%前後に悪化する見込み。

2.Euro第2機軸通貨化、途上国が補い世界成長率3%台前半0.5) ○ 予想通りドル安が進行、取引のユーロ切り替えが進んだ。米国経済失速の影響が連鎖的に影響するまでは予想通りで、成長率が3%台に落ち込むと予測もそのまま。だがインフレの暗雲が世界を覆っている。

3.北京五輪後、中国経済は調整段階に入る、成長率10%台へ0.6) △ チベット騒乱は予想外で北京五輪に暗雲、株価暴落と人民元高で経済成長は10%割れ最悪8%台に低下の恐れもある。しかし五輪前に調整が入り、バブルを小規模に潰していくのは決して悪くはない。

4.予算成立後、解散総選挙、政権交代か政界再編両睨み0.51) ▼ 予算成立後解散総選挙は全く外れた。年金問題や後期高齢者保険など失策が続き、参院で内閣不信任が通り政局が落ち着くという不思議な事態になった。法的に意味のない参院の内閣不信任は抜くぞと脅かしには使えても、抜いてはいけない伝家の宝刀だった。民主党の失策といってよい。これを機に福田首相が自らの優先順位を貫く姿勢を見せ支持率がやや回復した。

5.日本経済は米国失速の影響を受け、成長率は1%前半0.6) ○ 予想通り米国経済後退、円高の影響を受け経済停滞は避けられなくなってきた。残念ながら予想通り、最悪の場合は1%を切る。

6.日経平均13000円台へ低落、年後半18000円に盛り返す0.4) ○ 予想通り株式相場は日経平均13000円台に下がり推移している。米国経済回復の遅れの為、18000円台は非現実的になった。

7.日本サッカー、岡田新監督も決め手不足でW杯予選苦戦0.3) ○ 予想通りというか、岡田氏の下で欧州組を召集し3次予を突破した。私は依然オシム氏のスタイルの方が勝つ確率の高いチーム戦略と思う。

8.日本人MLB存在感増す、松坂・イチロー活躍、福留・黒田苦戦0.5) ○ 日本人選手はチームへの勝利の貢献でも個人成績でも可もなく不可もなくという程度、期待した以上の活躍をしていない。

今年後半にサブプライム問題のトンネルの先に仄かな灯りを見出し、再び世界経済は徐々に成長の道を辿り始めるというシナリオは難しくなった。景気後退対応の為の金利引下げと流動性はインフレを招来し、為政者は又裂きにあっている。この1-2ヶ月が重要な山場になりそうだ。3Q見直しは全く違う基調になる可能性がある。

【注】 ( )内の数字は予測時点で的中すると思う確率、占いが当たる自信の程度■

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