母回復、退院
先月中旬急遽入院して以来23日後の昨日夕方、母はやっと退院した。入院1週間後には血糖値が低下し主治医から退院許可が出た。しかし、退院後の生活の準備をしているうちに、MRIやCTスキャンの予定が追加され、その結果が出るまで入院期間が延びることになった。その間に母の弟や妹が見舞ってくれたあたりから、顔に表情が出るようになり目に見えて良くなってきた。
MRI断層写真を前に神経内科の先生は、海馬のあたりに薄い影があり新しい治療をきちんと出来ない理由かもしれない。しかし、他に特別異常は見受けられないと説明され、気にしていた認知症はまだ問題になる程のことはないと分かりほっとした。
その間にいつもの介護センターのカウンセラーMさんのアレンジで、ヘルパー派遣事業者を決めその責任者を含めて退院後の生活について何度か打ち合わせした。病院の看護婦さんの協力を得て「血糖測定・インシュリン注射の見守り」で何を注意すべきかヘルパーさんに説明して頂いた。
シックデー・ポリシーと食生活
「見守り」自体は母がちゃんとやるのを見届けるだけだが、シックデー・ポリシーといって風邪で熱が出たり低血糖の症状が出た時、どういう基準で病院に連絡するか病院の内規をヘルパーさんに教えて頂いたのは、今後母を支援して頂く上でとても参考になったと思う。介護関係の方は皆予想以上に熱心で真面目で安心した。
糖尿病は生活習慣病という性格によるものかもしれないが、病気のメカニズムや食生活をどうすべきか等、母だけでなく私にも何度も時間をとって懇切丁寧に教えて頂いた。血糖とインシュリンの体の中での役割と食事の関係を熱心に説明して頂いた。間食の習慣は絶対止めるべきだが、厳密な食生活は長く続かない、緩く長く続けることが大事と。娘より若く見える看護婦さんだが、多くの患者を診てきた経験が滲み出た助言だった。
例えば、たまには饅頭を食べても良い、その分ご飯を減らすことが重要と。更に同じような内容を栄養管理士さんが時間を取って解説してくれた。だが母に聞くと、一言、「難しくて分からない。」 聞きたくない内容は受け付けないのかもしれない。私は真面目に聞いた、別の理由で。皆熱心で若くて可愛い人達ばかりなのに不真面目な態度など取れるはずがない。
退院後初日
退院後の初日は予定通りとは行かずいささか慌てた。私の勘違いでヘルパーさんは朝8時に来てくれると思っていたが、約束は8時半だった。母には少し待たせヘルパーさんが来られてから血糖値測定・インシュリン注射をした。朝食準備を手伝って頂き、台所や洗濯などの状況を確認して頂いた。今までは週一だったのが、毎日朝夕来てもらえれば母には刺激になると思う。
その後カウンセラーのMさんが来宅し小会議を実施、「介護もしくは支援計画書」の内容を説明頂き確認した。まだ市の調査が終ったものの介護保険申請の審査結果が出るまでは、計画書を確定できない。要介護にならないと費用は大幅に高くなるし、計画書の内容も変える必要が出てくるという。だがどちらになっても対応可能だといわれ信用して契約書に署名捺印した。
月曜日には紹介状を持って掛かりつけの医者に行く。先生の見立てでは治療方針も変わるかもしれないらしい。母はその前に明日、日曜日に美容院に連れて行けという。その前に法事がある。梅雨明けで急に暑くなったせいかもしれないが、母が回復したのは間違いなさそうだ。■