昨日は何時もの句会のメンバー(男女各3人)で岐阜県の山奥に吟行しました。
今回は作句もさることながら多分にグルメの要素を含んだものでした。
と言うのも先月の句会で○○を食べる話が出て、すごく旨い、それを食べさせてくれる所がある、それなら是非行こうと急遽決まった経緯(いきさつ)があってのことでした。
国道41号線で飛水峡を経由し、白川に入り普段は誰も通らないような山道をくねくね曲がって目的の一軒宿に着きました。
道中のいたる所で桜が満開、近くには辛夷(こぶし)や山躑躅(やまつつじ)が、宿の周りには山茱萸(さんしゅゆ)、連翹(れんぎょう)、三椏(みつまた)、水仙、すずらん等が咲き乱れ、鶯が鳴き、ポニーが飼われ、名古屋コーチンが放し飼いにされていました。
古い木造の宿ですが部屋数は意外と多く、室内の装飾も餅花や生花で粋な感じです。
訪れた特に芸能界の有名人達の写真も多く掲げられていました。
筧(かけひ)から水を引く池には田螺(たにし)が群れ、周囲には白蓮、連翹の他蕗の薹や野蒜、菫なども自生していました。
5000円の料理は飛騨牛の炭火焼(囲炉裏風の長火鉢で)、山菜の天婦羅、鹿肉、雉、あまご、あずき菜など皆大変に美味でした。
はじめて食した○○は1700円、濃い味わいで一度は食べてみたかったもので貴重な経験でした。
でその○○とは一体何なのか? それは故あって公表出来ません。
勿論メニューにも載っておらず、常連客だけに特別提供されるのだそうです。
帰りに少し足を伸ばして県の天然記念物樹齢400年の「水戸野のしだれ桜」を見てきました。
犬ふぐり泡沫(うたかた)白き飛水峡
山茱萸と黄の花多き峡の宿
辛夷咲く宿や餅花飾られて
懸樋より注ぐ水音蕗の薹
放し飼ふ鶏が蹴る春の土