大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

重陽と長幼(土井)

2008年09月10日 17時09分03秒 | Weblog
陰暦の9月9日は陽の数である9が重なる五節句の一つで最も重要なものとされていました。
中国ではこの日、高い所に登り菊の酒を飲むという行楽の行事があり、これを「登高」といい秋の季語になっています。
(因みに3月3日野辺に出て若草を踏んで宴を催す中国の習俗からきた「踏青」は春の代表的な季語です)
日本では奈良時代より宮中で観菊の宴が催され、菊の節句と呼ばれる非常に盛んな行事でしたが、明治以降急速に廃れ、今では「チョヨウ?」、「ナニ、それ」と言われかねないようになりました。
同じチョウヨウの長幼についても昔ほど厳しく言われなくなりました。
時代の流れと共に全ゆる階級社会において年功よりも実力が重要視されるようになり年下の上司が普通になってきたのも一因でしょう。
上下関係の分かり難いプロ野球界では高卒、大卒、社会人出身が同期生となりますが、一般的に年齢によって敬語を使っているそうで、長幼の序が維持されているようです。
これが大相撲になると番付が絶対で、年齢がどうであれ下位は上位に絶対服従が原則だそうです。
実力本位そのものは間違っていないのでしょうが、あまりにも短期間に出世をすると相撲以外の常識や教養、品位等の要素が養われる期間が短く人格的に不十分な横綱や大関が誕生する心配もあります。
日本の家元制度のお稽古事のように昇段には一定の期間を設ける(例えば横綱は前二場所ではなく、前六場所の成績を参考にする)ことも考えてみたらどうでしょうか。