大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

スポーツの美学(土井)

2007年03月27日 19時33分47秒 | Weblog
フィギュアーの世界選手権で、安藤・浅田の両嬢が逆転で1位・2位となりよかった、良かった。苦しい練習の成果を、プレッシャーに勝って、たった4分間の演技に結実させるには精神的にも肉体的にも大変な努力だったろうと想像されます。
競技もエキジビションも見ましたが、最近の若い娘はスタイルも良く、振り付けも演技も実にスマートで華麗でした。これは美学というよりスポーツ芸術とでも呼べそうです。
ところが大相撲はというと、千秋楽結びの一番も、優勝決定戦も変化技で一瞬に決まってしまいました。
この是非がやかましく論争されていますが、問題はそれ以前にもあります。
相撲もそうですが、柔道、剣道、弓道等日本の古来のスポーツは礼に始まり、礼に終わることを旨としています。
勝者が称えられるのは当然ですが、堂々と戦った結果なら敗者もまた称賛されます。
テレビで見るだけでも問題の行為が目立ちます。
先ず土俵入りの際、審判の前を通って土俵に上がりますが、ちゃんと会釈をする者、手刀で挨拶する者はいいのですが、全然無視する力士も何人かいます。
立会いも相手に合わさず全く自分のペースだけでやり、挙句の果てには平気で待ったをする。
かって横綱、大関は下位の力士に対して待ったはしないというのが常識でしたが、この美学も今やカケラも見受けられません。
勝負だから勝つためにあらゆる技を使っていい訳ですが、はたき込みや突き落としがこう多くては興ざめです。
そして最悪なのが、負けた力士がちゃんとした礼をせずに土俵を降りることです。
相撲協会や親方衆は力士を再教育して相撲の美学を取り戻してほしいものです。
高校野球が始まりましたが、こちらは純心でひたむきなプレーそのものが美学であり、幅広い人気を維持しています。