大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

桜(土井)

2007年03月22日 21時31分06秒 | Weblog
名古屋の桜は明日にも開花と予想されていますが、今日、木曽川の堤防を走っていたら、毎年この地域の魁となる一本の巨樹がほぼ満開で、薄いピンク色に膨れ上がっていました。
桜はバラ科サクラ属の落葉高木の総称で自生種・園芸種を含めて数百種類あります。
最もポピュラーで開花の基準となる染井吉野は明治初期に東京の染井村(豊島区)から急速に全国に広まりました。
平安時代以降は「花」といえば桜の花をさすのが一般的です。
そして花を冠して桜に通わせる言葉も多く、「花の雨」は桜の頃の雨、「花の雲」は桜が爛漫と咲いたさま、「花埃」は花時の埃、花冷え、花見、花篝、花守、・・・・・

  久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらん(古今集)

  ねがはくは花のしたにて春死なむそのきさらぎの望月のころ(西行)

俳句でも、桜も花も春の季語ですが、桜と花は意味が違います。
どう違うかというと、桜という季語は植物としての桜の花を即物的に捉え、花という季語は桜の花の華やかな姿をほめたたえる言葉と解されています。

  ゆさゆさと大枝ゆるる桜かな(村上鬼城)

  みよし野のこたびは花の宿りかな(稲畑汀子)