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小沢昭一的こころだー。「散りぎわの花」を読む

2011年05月29日 14時54分32秒 | レバレッジリーディング
散りぎわの花 (文春文庫)
小沢 昭一
文藝春秋

赤坂のそばや「砂場」でざるそばをたぐっていたら、

ふらりとはいってきた小沢昭一さんを見かけたことがあった。

小柄で上品な白髪の老人だった。

思えば赤坂だからTBSで、ラジオの収録だったんだろうなと思う。

 

文章も、あのラジオの語り口そのままであって、

余韻のある上品な、しかし芸人らしさがただようい

味わい深いものである。

 

この本を読むまで小沢昭一が句会に30年来参加していて

作句を趣味としているのは知らなかった。

オレも句会に参加してもう10年ぐらいになるが、

いまだに作句が趣味とはとてもいえない、

句会の当日にキャッチコピーをひねるように

悶絶しながら考えているので。これでは通常常務と同じである。

オレの仕事は悶絶する仕事なのだ。

 

さておきこの本で驚いたのは、小沢昭一さんの句もさることながら

紹介されていた渥美清さんの句がすばらしいことだった。

破調、自由律に近い句だが

<Blockquote>いつも何かをさがしているようだなひばり

土筆これからどうするひとりぽつんと

ゆうべの台風どこにいたちょうちょ

好きだから強くぶつけた雪合戦

おふくろ見にきてるビリになりたくない白い靴</Blockquote>

渥美清は寅さんなんだな、ほんとうに。素晴らしい句だと感服しました。

小沢昭一さんの句は褒めずにすいませんでした。

小沢昭一的こころ BOX
佐々永治,東京室内楽協会,福岡たみよ,春風亭昇輔
コロムビアミュージックエンタテインメント
老いらくの花 (文春文庫)
小沢 昭一
文藝春秋
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小沢 昭一
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小沢昭一
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