通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

初笑い門松2013 二葉の里 歴史の散歩道

2013年01月04日 | 季節の話題
「昨日(2013年1月3日)は、二葉の里へ初詣に行ってきたで」

「去年はストラップを買うて回ったけど、今年はふつうにお参りしたん?」

「今年は門松の写真を撮りに行ったんじゃ」

「門松か…。飾ってないところもあるよ」

「ま、行ってみにゃわからん。今回は、聖光寺(しょうこうじ)から饒津神社(にぎつじんじゃ)まで、東から西へ順番に紹介していきますけぇの」





聖光寺







「聖光寺(しょうこうじ)には、門松としめ飾りがあったんじゃ。しめ飾りの写真は撮り忘れてしもうたがの…」

「この門松は、ええお顔をしとってよ」





國前寺







「國前寺(こくぜんじ)には、門松としめ縄が飾ってあったんじゃが、こんなまん丸に切ってある竹は見たことがないのう」

「丸いところが、木目込人形(きめこみにんぎょう)みたいに見えるね」





「このしめ飾りは、南天(なんてん)の赤色がきれいじゃのう」





尾長天満宮





「尾長天満宮(おながてんまんぐう)は、こんな門松じゃった」

「……? これが、門松?」

「門松は、もともと「松飾り」いうて、門(かど)に松を飾るのが古い形なんじゃそうな。ここでは竹が主役になっとるがの」

「「門」に「松」で、「門松」か。門って、なに?」



本来日本民家でカドというのは、母屋の前の庭のことで、そこは福の神がやってくる祝祭空間と考えられていた。

(岩井宏實『民具の歳時記』河出書房新社 1994年)




「門は、正月の門松だけじゃのうて、お盆に祖先の霊を迎えるための盆棚(ぼんたな)、ほいで、五月の節句のこいのぼりなんかを飾る場所でもあったそうじゃ」

「へぇ…」

「門松は、正月に家にやってくる神様を迎え入れるための依代(よろしろ)だったそうじゃ」

「依代って?」

「依代とは、神様が依り憑く(よりつく)ための目印になるものなんじゃ。門松の場合、ここを通って家の中に入っていくんじゃそうな」

「そういや、「松の内(まつのうち)」という言葉もあるね」

「正月の門松、松飾りを飾る間のことで、元旦から7日、または15日までを言うんじゃの」





広島東照宮









「広島東照宮(ひろしまとうしょうぐう)には、ふつうの門松と、尾長天満宮と同じタイプの門松が飾ってあるんじゃね」





「遠くてよく見えんのじゃが、しめ飾りの上に福扇が飾ってあるようじゃ」





巳(み)は蛇 ○_⊃ の象形文字。
「巳月(みげつ。四月)、陽気巳(すで)に出て、
陰気巳に臧(おさ)まる」(説文)
また、
「巳は注意深く、果敢の徳あり」
(周礼)と。
つまり「巳年は心機一転、鬱積した
沈滞感を脱して、
陽気に、果敢に、かつ、注意深く、
新出発をする年」であります。

城下町広島総鎮守社
広島東照宮





鶴羽根神社






「鶴羽根神社(つるはねじんじゃ)も、尾長天満宮と同じような門松が飾ってあるね」









明星院





「明星院(みょうじょういん)には、門松もしめ飾りもなかったのう」

「ここには、九曜星吉兆表(くようせいきっきょうひょう)があるよね。うちは気になるんじゃけど」

「おう、あったで。わしゃ火曜星で大凶。おまけに、来年も計都星(けいとせい)で大凶じゃ~」

「えっと…、うちは水曜星で末吉か」





饒津神社





「饒津神社(にぎつじんじゃ)には、茅(ち)の輪くぐりがあるよね」



茅の輪くぐりとは「ちがや」でできた輪をくぐり越えて罪・過ちを除き、心身の清浄ならんことを祈願するもので本来、六月の夏越祭(なごしまつり)にこれを行うのであるが、当神社では正月初詣、特にこれを設置し、初詣参拝の皆様と共に新しい年の弥栄(いやさか)を祈願するものである。

(案内板より)




「茅の輪のくぐり方は、まず茅の輪の正面に立って、最初に左に回って、次に右に回る。ほいで、も1回左に回ってから、お参りをするんじゃの。その時、「祓(はら)え給え、清め給え、守り給え、幸(さきわ)え給え」という唱(とな)え言葉を唱えるんじゃ」

「もちろん、自分の願いを唱えてもええんよ」





金光稲荷神社



「ついでじゃけぇ、二葉山に登ってみようかの」

「どっから登ったん?」

「今回は、広島東照宮の裏手にある金光稲荷神社(きんこういなりじんじゃ)から登ってみた」





「最初は朱色の鳥居が続くんよね」





「結構、急な坂を登って行かんにゃいけん」





「奥宮じゃね」





「奥宮の大岩の上からは、広島市内を望むことができるんじゃの」

「ここから、さらに上に登ると…」





「山頂には、仏舎利塔(ぶっしゃりとう)があるんよ」









「正面に回ると…。ここにも門松があった」

「あー。これを見ると、むかしの門松ってこんな形じゃったじゃろうね、と想像できるよ」





「ご本尊の前には、鏡餅が供えてあったのう」

「二葉山(標高139メートル)の山頂からの眺めは、ええけぇね」





「右側手前には黄金山(おうごんざん。標高221.7メートル)。左側にあるのが安芸区矢野にある絵下山(えげさん。標高593メートル)で、そのむこうには呉市(くれし)の灰ケ峰(はいがみね。標高737メートル)が見えるんじゃの」





「マツダスタジアム(広島市民球場)も見える」





「左側のお椀を伏せたような島が峠島(とうげじま)、右側にあるのが似島(にのしま)にある安芸小富士(あきのこふじ。標高278メートル)。ほいで、中央の左よりに見える、木がたくさん生えとるところが比治山(ひじやま。標高約70メートル)じゃ」





「今日は、門松について話をさせてもらいました」

「門松についての話題が少のうて、すいませんでした。ほいじゃあ、またの」

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