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「国宝の名刀―徳川将軍家ゆかりの刀剣」が開かれている美術館は?

2010年06月24日 | 広島の話題

刀は、人を斬るための武器である。
同時に、権威の象徴でもあり、美術品としても評価されとります。



【問題】
6月19日から、国宝や国重要文化財の刀剣を集めた「国宝の名刀―徳川将軍家ゆかりの刀剣」が開かれている美術館は、次のうちどこでしょうか?

1.尾道市立美術館
2.呉市立美術館
3.ひろしま美術館
4.ふくやま美術館









【正解】
4.ふくやま美術館




【解説】
国宝や国重要文化財の刀剣を集めた「国宝の名刀―徳川将軍家ゆかりの刀剣」(中国新聞備後本社など主催)が19日、福山市西町のふくやま美術館で始まった。
7月19日まで。

1707年に徳川家宣(とくがわ いえのぶ、6代将軍)に子が産まれた際、5代将軍綱吉が家宣に贈ったという国宝「太刀銘則房」など、平安時代から南北朝時代にかけて作られた刀剣計13点が並ぶ。
さや、つばなど5点も展示している。

一般300円、高校生以下無料。
月曜休館(7月19日を除く)。
同館=電話084(932)2345。

(「国宝の名刀展 福山で開幕」中国新聞 2010年6月20日)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201006200007.html




今回展示される刀剣13点は2007(平成19)年、エフピコの小松安弘会長が同館に寄託されたものじゃそうな。



今日は、「展示作品」「関連行事」「エフピコ」について調べてみようかの。



まずは、展示作品について。



■展示作品
1.国宝 太刀 銘正恒(まさつね)…平安時代の作
2.国宝 太刀 銘吉房(よしふさ)…鎌倉時代の作
3.国宝 太刀 銘則房(のりふさ)…鎌倉時代の作
4.国宝 太刀 銘国宗(くにむね)…鎌倉時代の作
5.重文 太刀 銘備州長船兼光(びしゅうおさふねかねみつ)/延文三年二月日…南北朝時代の作
6.重文 太刀 銘備前国住長船盛景(びぜんおさふねもりかげ)…南北朝時代の作
7.重文 太刀 銘国清(くにきよ)…鎌倉時代の作
8.重文 刀 無銘伝来国光(でんらいくにみつ)…鎌倉時代の作
9.重文 短刀 銘光包(みつかね)…鎌倉時代の作
10.国宝 短刀 銘国光(くにみつ)(名物会津新藤五(あいづしんとうご))…鎌倉時代の作
11.重文 脇差 朱銘貞宗(しゅめいさだむね)/本阿(ほんあ)(花押)(名物朱判貞宗(めいぶつしゅばんさだむね))…鎌倉時代の作
12.国宝 太刀 銘筑州住左(ちくしゅうじゅうざ)(江雪左文字(こうせつさもんじ))…南北朝時代の作
13.国宝 短刀 銘左(めいさ)/筑州住(ちくしゅうじゅう)(太閤左文字)…南北朝時代の作




「国宝の名刀」というタイトルじゃが、「名刀」とは、美術品として気品があって、美しさがある刀をいうんじゃそうな。
「今宵の○○剣は、よく斬れる」というように、ただ単によく斬れる刀が「名刀」ではないということじゃ。

また、「徳川将軍家ゆかりの刀剣」というタイトルが付けられとるように、徳川将軍家や諸大名家に伝えられた刀を紹介されとります。

たとえば、8の「刀 無銘伝来国光」は、側用人(そばようにん)・柳沢吉保(やなぎさわ よしやす)が、5代将軍・綱吉(つなよし)から下賜(かし)されたもの。

10の「短刀 銘国光」は、蒲生氏郷(がもう うじさと)の愛刀で、加賀・前田利常(まえだ としつね)を経て、5代将軍・綱吉に献上されたもの。

12の「太刀 銘筑州住左」は、紀州徳川家に伝えられたもの。



↓「国宝の名刀」展について、くわしくはこちら↓

「国宝の名刀-徳川将軍家ゆかりの刀剣-」ふくやま美術館公式ホームページ
http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/fukuyama-museum/schedule/special/meitou/index.html



↓展示作品の詳細については、こちら↓

国指定文化財等データベース
http://www.bunka.go.jp/bsys/



次に、関連行事について。



■ワークショップ「日本刀に触れてみよう」
三上貞直(みかみ さだなお)氏から刀剣の取扱いやみどころについて学び、三上氏が制作した日本刀に実際に触れてご鑑賞いただきます。

講師:三上貞直氏(刀匠・広島県無形文化財「日本刀製作技術」保持者)
対象:小学校高学年以上 ※小学生は保護者が同伴
日時:7/3(土)10:00~、14:00~
会場:当館2階講義室
定員:15名(先着順)
受講料:500円(保険料含む)




■ギャラリー・トーク(観覧券が必要です)
6/27(日)、7/11(日)
いずれも14:00~




最後に、エフピコについて。

株式会社エフピコ(福山市曙町)は、食品トレー製造・販売の会社。
1962(昭和37)年、岡山県井原市出身の小松安弘が「福山パール紙工株式会社」として設立されたそうじゃ。

岡山県出身というのがミソかもしれん。

室町時代以前の刀の5大産地といえば、大和(奈良)、山城(京都)、備前(岡山)、相州(神奈川)、美濃(岐阜)じゃった。
備前は、「真砂(まさ)砂鉄」や「赤目(あこめ)砂鉄」という良質な砂鉄の産地の出雲に近いこともあって、平安時代中ごろから古備前派(こびぜんは)という、日本刀を作る人たちがおったそうじゃ。



↓エフピコについて、くわしくはこちら↓

エフピコ
http://www.fpco.jp/



↓古備前派について、くわしくはこちら↓

「古備前派」ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E5%82%99%E5%89%8D%E6%B4%BE



今日は、「展示作品」「関連行事」「エフピコ」について勉強をさせてもらいました。
今日もひとつ勉強になったでがんす。



ほいじゃあ、またの。


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