通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

やなせたかし展を見に行ってきた

2018年08月16日 | 広島の話題
やなせたかし展

やなせさんと三越の包装紙

やなせさんと梯 久美子さん

やなせさんと戦争








「おとつい、8月14日はひろしま美術館で開催中の「詩とメルヘン絵本館開館20周年 やなせたかし展 みんな大好き!アンパンマンの生みの親」(2018年7月14日~8月26日)を見に行ってきた」

「ひろしま美術館は今年、開館40周年じゃね(1978年11月開館)」

「今年は、アンパンマンの生みの親であるやなせたかしさんが94歳で亡くなって、5年がたつんじゃの」





↓「やなせたかし展」については、こちら↓

「特別展 やなせたかし展」ひろしま美術館





「今回の展示で初めて知ったのが、三越の包装紙のデザインにやなせさんが関わっていたということ」

「えぇ!? 三越の包装紙って、白地にピンクの雲の型をしたやつが浮かんどる、アレじゃろ?」

「あれは、画家の猪熊弦一郎(いのくま げんいちろう)さんによるデザイン。そこに、ローマ字の筆記体で「mitsukoshi」って書いてあるじゃん」

「あるね。あれはやなせさんが書かれた文字?」

「そう」

「へぇ。でもなんで、やなせさんが三越の包装紙に絡んでくるん?」

「やなせさんはこのころ、三越の宣伝部に勤務されとった。その縁で、包装紙に「mitsukoshi」という文字を書いて、それが今も使われとるそうじゃ」

「なるほど」





↓三越の包装紙については、こちら↓

「三越の包装紙と結婚祝いののし紙のお話」三越オンラインストア





「次は、梯 久美子(かけはし くみこ)さんについて」

「梯さんは、絵本を書かれる方?」

「作家の方で、わしが読んだものだけでいうと、

 『散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道』(新潮社 2005年)

 『昭和二十年夏、僕は兵士だった』(角川書店 2009年)

 『昭和二十年夏、子供たちが見た日本』(角川書店 2011年)

という本を書いておられる。最近では、『原民喜―死と愛と孤独の肖像』(岩波新書 2018年)を出されとってんじゃ」

「原 民喜(はら たみき)さんといえば、広島で被爆したあと、小説「夏の花」などの作品を残されとってじゃね」

「やなせたかし展の最後に物販のコーナーがあるんじゃが、そこに梯さんが書かれた伝記本『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』(フレーベル館 2015年)という本が置いてあった」

「やなせさんと梯さんって、どういう関係?」

「やなせたかしさんが編集長を務めていた『詩とメルヘン』という雑誌に、梯さんが詩を応募して、何度か掲載された。それが縁で、やなせさんの下で編集者として働いていたそうじゃ」

「へぇ」

「梯さんは、作家デビューを喜んだやなせさんに招かれて行った雑誌対談で、やなせさんの戦争体験と、弟・千尋(ちひろ)さんのことを知ることになる」





↓梯 久美子さんについては、こちら↓

「ノンフィクション作家の梯久美子さん。「50代で自分なりの課題が見えてきた」」クロワッサン オンライン





↓『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』については、こちら↓

「勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語」フレーベル館





「最後は、やなせさんと戦争、弟の柳瀬千尋さんについて」

「やなせさんは、戦争に行かれたん?」

「やなせさんは、1919年(大正8年)生まれ。1941年(昭和16年)に召集されて入隊するも、自身は無事、終戦を迎えたが、2歳年下の弟・千尋さんを失ってしまう。このことが、「正義とは何か」について考えるきっかけになったそうじゃ」

「難しいね。Aさんにとっての正義が、Bさんにとって正義だとは限らんもんね」

「戦場を体験したやなせさんは、「絶対的な正義は、困っている人を助ける、飢えている人に食べ物を差し出すことだ」と考えられた」

「お腹のすいた人に自分の顔を食べさせる、アンパンマンの誕生」

「小さいころの千尋さんは、やなせさんによると「コンパスで描いたような丸顔」じゃったという。ということは、亡き弟のイメージをアンパンマンに重ねとってんかもしれんの」

「最初の「アンパンマン」は、あんパンを配る、ヒーローらしくない、ふつうのおじさんがじゃったよね」

「「アンパンマン」は1969年、やなせさんが50歳の時に描いたのが最初。これが1973年、子供向けの絵本「あんぱんまん」になった」

「そうそう。あんパンでできた頭を持つ「あんぱんまん」は、この時から自分の頭を食べさせるって話になったんよ」

「ところがこの「あんぱんまん」、編集部や幼稚園の先生などからの評判は、さんざんじゃった」

「ほうじゃったん?」

「逆に、子どもたちの間で人気が出たことで、売れた。そこで、子どもたちに合わせて、初期の8頭身から3頭身へと変わり、今のアンパンマンになったそうじゃ」

「子どもたちが好きなアニメ『それいけ!アンパンマン』は今年、放送開始30周年になるんじゃね(1988年10月放送開始)」





↓やなせたかしさんについては、こちら↓

香美市立やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム&詩とメルヘン絵本館





↓『それいけ!アンパンマン』放送開始30周年については、こちら↓

「それいけ!アンパンマン」30周年記念サイト





訪問日:2018年8月14日





「今日は、ひろしま美術館で開催中の「やなせたかし展」について話をさせてもらいました」

「ほいじゃあ、またの」
コメント
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