タイトル---只一筋なり。第1546号 25.03.21(木)
『二宮尊徳一日一言』2月3日をご紹介致します。
只一筋なり。
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世の中に誠の大道は只一筋なり。神といひ儒といひ佛というふ。皆同じく大道に入るべき入口の名なり。或いは天台といひ、真言といひ、法華といひ禅と云ふも、同じく入口の小路の名なり。
(夜話八)
【略解】 世の中にある教えの道は、数々あるが、誠の大道というのはただ一条の道があるのみ。神道といい儒教といい、佛教といえど皆、大道への入口を異にするのみである。
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仰せの通りであります。解説をしている寺田先生が、神であり佛であり、尊徳翁に思えてなりません。師を存じ上げて、一年になります。天衣無縫、泰然自若、修己治人、道場に掲げている寺田先生のお写真を拝見し、日々心が洗われる思いです。素晴らしい先生方を数多く存じあげてきましたが、比肩する方を存じあげないのでございます。敢えて申せば荘内南洲会・前小野寺理事長とだぶって見えます。
今朝の学問館で341回になりました。
ここでお知らせです。毎月24日の学問館は余程のことがない限り夜にすることにしました。以前は毎月第2水曜の夜でしたが、ここ一年朝に変更していました。仲間の方々からの要請によるものです。
私が拝読している『書経』で、舜帝が「予は衆民を助けたい」というくだりに心を打たれました。(頁60)
そして舜帝が「天の命をつつしんで一にも慎み,二にも謹まねばならぬ。」と歌ったとあります。
象徴を別にして、総理大臣で、国会議員でそういう人物がいるでしょうか。列島を大改造しようとした土建屋らは自分の利益導入であったように言う人がおられますが、そうなのでしょうか。
今日はNHK BS でアマゾンの奥地に棲む民族のドキュメンタリーを再放送してくださいました。以前も見て心を打たれましたが、文明に麻痺した人々には理解できないことであろうと思われます。真理を探究・会得した天風師がいれば聞いてみたいものです。整合する所がある筈です。
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「偉い人」名だけの地位を言うよりか
坑道開き我が道進め 華麗
人生の現実という絶壁に
向かって一つの坑道開け 華麗
中学一年女史の句であります。当面の偏差値向上も大切ですが、将来を展望した「人物・人格」づくりこそが大切なのです。多くは、地獄に落ちるか、落ちかかった時目が覚めるのです。それでは遅いのです。勉強は死ぬまで、何時でも出来るのです。人間作りは早いにこしたことはないのです。
帝舜は予は衆民を助けたい
力を四方に宣べたいと言う 3451 『書経』
帝舜は天の命をばつつしんで
一にも慎み二にも謹むという 3452 『書経』
天才は忍耐なりとビュフォン言う
自然科学の偉大な学者 3453 『自助論』37
若き頃むしろ月並み能力の
凡人言われやがて大器に 3454 『自助論』37
疲れ果てた体に鞭打ち推敲す
ビフォンに似たり半次郎の性 3455 『自助論』39
勤勉と勤労味方にするが善き
円心会の師範たちなり 3456
学問にこんな楽しみあるのだと
誰が教えた道求む末 3457
優れたる学問芸術天賦の才
などではなくて努力努力だ 3458 『自助論』73