タイトル---わが身もなき物。第1547号 25.03.22(金)
『二宮尊徳一日一言』1月6日よりご紹介致します。昨日も寺田一清先生のことを書きましたが、今朝の学問館でも話題になりました。『南洲翁遺訓』第四章に言う「人民の標準」、人々のお手本ということです。
数日前、言論人の立花隆氏の蔵書をご紹介した広告記事が掲載されました。国家を代表する「知の巨人」だと私も思います。蔵書数20万部には関心のある多くの人々が目を見張ったと思います。そして何よりご人格が素晴らしい。決して傲りを見せず、冷静に、論理的にお話、解説する処は、学問の積によるものだと言えましょう。
尤もジャーナリストで、奢りたかぶった、知は俺が最高だ、と云わんばかりの男もいます。昨日のアマゾンのドキュメンタリーではないが、そういう男はあの世で蟻に生まれ変わってから扱かれるのだというのです。天は凡てに平等の恩恵を与えています。生きている時、人様を愚弄するような人間はあの世で相当その報いを受けるのだと言うのです。
だから、思い上がらず、謙虚に、どういう知恵おくれの人でも、貧しい人でも、対等に、出来れば名誉を与えて処遇・対応すべきだと私は思うし、そのようにしています。これが本当だと解明してくれる人が出てくれば、現世で悪をする人も少なくなるのでしょうが。
1月6日 わが身もなき物
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人と生まれ出たるうへは、必ず死する物と覚悟する時は、一日活きれば則ち一日の儲け、一年活きれば一年の益なり。故に本来わが身もなき物、わが家もなき物と覚悟すれば、跡は百事百般みな儲けなり。 (夜話一〇)
【略解】 元来わが身わが家も、わが身わが家でなく、期限つきの借りものと覚悟すれば、すべてのものごとは、思わぬ儲けものの連続ということになる。
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二度とない人生マラソン勝敗は
最後の最後で全てが決まる 華麗 『修身教授録』人間の本懐
「敬愛」の二字はすなわち心がけ
自己を磨いて周りを磨く 華麗 前掲書 敬愛の二字
書経言う天の降した禍は
己の善業転ずる可なり 3451 『陰騭録』
誠なる人間天が要請す
時のみにのみ世の舞台出よ 3453 『陰騭録』
天要請無ければ友と書に学べ
人知れず生く賢人処世 3454 『陰騭録』
直言す友の意見を聞くならば
己の過ち是正す可なり 3456 『論語』421
博学の友を得たれば智を学び
益なることは富士より高し 3458 『論語』