タイトル---面前の田地し『菜根譚』。第1084号 23.12.18(日)
『菜根譚』 12
〈面前の田地は、放ち得て寛くして、人をして不平の嘆なからしむるを要す。身後の恵沢は、流し得て長くして、人をして不匱(ふき)の思いあらしむるを要す。〉
〔訳文〕 この現世に処する心構えとしては、できるだけ心を広く開放して、不平不満を抱いて嘆く人がないようにするのがよい。また死後にまで残る恩恵については、なるべく長く後世に伝えて、人々に乏しいという思いをさせないようにするのがよい。
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〔コメント〕 前半は精神を前向き・建設的にということですが、今日、医学的にも了とされていることです。後半は、人の優れた業績とか、また人格とかを語り継ぎ、人々の精神の縁とすれば、参考になると思います。
どんなにいいことを教えても聞く耳を持たない人は、目前の宝物を取り逃がしていることと同じように思えてならないのです。