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味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

楽は内を修むる所以なり。礼は外を修むる所以なり。

2015-08-05 09:36:18 | ブログ
第2411号 27.08.5(水)
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楽は内を修むる所以(ゆえん)なり。礼は外を修むる所以なり。『礼記』
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 音楽は内精神を調和させるものであり、礼は外容儀を整えるものだ。二者ともに人間教育の基本である。271
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 【コメント】今日の音楽は、〈楽は内を修むる〉、いわゆる「内精神を調和させるもの」からすると大きくかけ離れているような気が致しています。若い人々を集めて屋外で楽しむことも大変いいことではありますが、金と名誉と享楽に走り過ぎているように思うのは、私だけでしょうか。
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音楽の分野は大変幅が広いと思います。クラシック、ジャズ、ダンスミージック、交響曲、そして民謡、端唄、長唄、常磐津等々と多種多様であります。
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 三十年の長きに渡り日本舞踊花柳流をお稽古してきた私は、冬にウールの着物を着て、端唄、長唄等々お静坐をして聞いてきたものです。それは何とも表現しようもない「内面を調和」させるものでした。敢えて申せば日本舞踊は「静」で空手道は「動」であると思っています。
 だから空手道場では子供たちに、静坐の効用を説いているのです。
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 つい先般、高校生の子供たちが集合時間に遅れたとかで、90人位石の上に静坐をさせられた珍事がありました。これについて体罰云々の言葉が出てきました。静坐をさせる位は体罰ではないのです。何も知らない教育評論家らが余計なことを言うから世の中おかしくなるのです。
 安保法案も相俟って戦争論議が喧しいが、戦争は絶対してはならないと思います。でも、強く正しく、清く尊く生き抜く術を体得させなければならないのです。日本の周囲には獰猛な国家が存在しているのです。一旦制圧されたら二度と平和な日本にはなれないのです。それが国際情勢というものなのです。だから、西郷南洲翁らが命がけで守ったのです。
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 西郷南洲翁が菅臥牛翁に示したように、是非漢籍の世界を散策してほしいものです。そして中高年の方々は若い人々が日々に迷わないように導いて欲しいものです。
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 兄弟が作家志望で学問をしていたこともあり、私も書籍と月刊誌を購入し片っ端から書き写してきました。これは正解であったと思っています。活字の世界に生きている人々は、遊行・享楽も時には必要でありますが、人間の内面に栄養となる訓戒をして欲しいものです。

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『大学味講』(第248回)
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 (三) そこで秦誓では、もしこの「容」の徳をもたなかった場合はどうなるかを、次のように説いているのであります。 「人がすぐれた技をもっていると、それをねたんでにくみ、また徳の高い人を見ると、その人のいうことなすことを妨害して通じないようにする。これは自分の器が小さくて人を容れることが出来ず、自分よりちょっとでもすぐれている人を見ると、自分がその人に押されて、その地位や名誉を奪われるであろうことを恐れ、俗にいう「やきもちをやく」からである。
 こういう者を重臣の要職につけておけば、王の子孫も、民衆も、安泰を保つことは出来るものではなく、まことに殆(あやう)いことである」と。

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『論語』(第348)
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 子曰はく、臧武仲防(ぞうぶちゅうぼう)を以て魯(ろ)に後(のち)を為すことを求む。君を要せずと云うと雖も吾は信ぜざるなり。
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 孔子が言うには、「臧武仲が罪を得て魯の国を出奔するとき、其の領地の防に踏みとどまって、そこから臧家の跡継ぎを立てて戴きたいと願い出た時、もし許されなければ防に立てこもって謀叛を興すような気配を示した。こんなことをした以上、主君を威嚇脅迫したのではないとと弁解しても、わしは信じない。
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『農士道』(第227回)
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    第四節  士たるの生活
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 「志」はかくも切実なる力を以て我が人生の一切を牽引し統制する。「志」あるによって始めて人生の次から次と起って来る諸々の事件、諸々の欲求をよく統制し組織して乱ることなく、全体の調和と生長とを来さしめることが出来るのである。
 「三軍も其の帥を奪うべし。匹夫も其の志を奪うべからず。----論語、子罕篇----」と孔子もいふてゐるが、眞に「志」は人生に於ける「帥」である。一体軍隊程統制がよく取れてゐるものはないであろうが、其の軍隊の組織を見ると、統大将(帥)の下に各種の部隊長が居り、其の下に多数の兵士が居る。そして其等の各部分が統帥の命令意向によって統制せられるのである。吾々人生に於いても恰度之に同じ関係を「志」と欲求との間に於て見得る。

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