第3017号 29.04.04(火)
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機械ある者は、必ず機事あり。機事ある者は、必ず機心あり。『荘子』
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機械ができると、便利と考え、その機械を用いる仕事が起こってくる。ところが、機械はからくりであるから、このからくりに従事していると、いつとはなしにそれに振りまわされ、いわゆる機心、投機心が起こってくる。
つまり、機械の発達は喜ぶべきことではあるが、機械にふりまわされては、人間の心の不在を招く。
むかし、孔子の門人の子貢がある地方に行ったとき、一人の老人がかめに水をいれて畠の作物に水をやっていた。それを見た子貢が、いちいち水を汲んでいたら骨が折れてしかたがない。いまはつるべという機械ができているのだから、それを用いるがよいとゆうと、その老人は、わたしもそのことを知らぬわけではないが、ただ恥じて使わないのだと、右のようにいったのだという。
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【コメント】考えさせられる事象だと思います。地球に住む70億の人々が、我こそはと、幸せを求めて、楽をしたくて、名誉を求めて、いろいろ研究し、物凄いスピードで時代は変化しています。
総ての人々がそれでヨシと思うならいいですが、時代と技術が進んだ結果、原子爆弾という大量殺人兵器も生み出したのです。数日前、太陽に陰りが見えたとかの報道があったやに記憶しています。
歴史の今に生きる人間として、この美しい地球を破壊することなく、次代の人々につないで行く義務と責任があるように思うのですが、考え過ぎでしょうか。
空手道教室で子供たちに文武両道を指導している私は、どの子も人生を謳歌して貰いたいものだと思っています。自分が健康て長生きをし、我が人生は天晴であったと総括して欲しいのです。
そのためには、人様にも同様に味わっていただけるよう、相手に名誉を与えるべく努力しようと道案内をしています。裕福ではなかったが、77年生きて来て、あのようなことをすればこうなるのだということを多くの読書を通じて理解できたように思います。
そういうことを含めて子供たちには、人を大事にしなさい、と事細かに教え諭しています。天はひとりひとりの行動をつぶさに見ているのです。
そういった意味では『南洲翁遺訓』を学び、その思想を実践することが要諦だと思います。
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『臥牛菅実秀』(第549回)
その詩とは----
夫子慷慨 気何ぞ恢いなる
洪滔 恰も大江の洄るが若し
訓詁 元笑う章句の儒
飛揚 直ちに擬して三台を衝く
豈知らんや邦国 文化に趣き
四海百年 風雷収まらんとは
回天の雄略 克己に蔵し
玩世の豪情 育才に安んず
十二国亡んで混沌鑿す
宇内 翁が如きは幾ばく在りや
時命は賁・育も尚お辟く可し
孔丘・墨翟 空しく苺苔
須く閑散を将って卑職に供すべし
是れ自り山館 世挨遠し
簷を縈る細泉 雨を帯んで急に
牖に当る層岳 月を浮べて開く
村老応に告ぐべし春時の及ぶを
田園或いは童幼を侶って回る
紛紜たる人事渾て払い去って
興趣偶ま帰去来に同じ
斯れ知る上天 夫子に付し
仮すに幽栖を将って顕仕に易るを
常に善人と自り来ること久し
願わくは令徳を崇して天祉を承せよ
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今朝6時過ぎ中島先生から電話がありました。南九州市・別府小学校へ赴任し、仕事の多さにびっくりしているとのことでした。
先日の電話では心機一転頑張りますということでしたので、今朝も朝早く起きて、庭のお掃除等もしたのだと思います。中島先生、力いっぱい働いてください。
今、全国では時間外労働をするなという声が多く、これをヨシとしている方々が多いようです。でも、私に言わせると、眠る間も無い位働けといいたいです。私はそのようにしてきたのですから。
電電にいる頃、そういう考えの私に楯突いてきた連中ははやばやとあの世に行きました。働きながら、俺は絶対死なないぞという強い決意を持って欲しいものです。
ですから、中島先生も孤軍奮闘して欲しいものです。中島先生は、今朝『南洲翁遺訓』第16章を拝読したとのことでした。『南洲翁遺訓』他漢籍も読んでくださいませ。
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機械ある者は、必ず機事あり。機事ある者は、必ず機心あり。『荘子』
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機械ができると、便利と考え、その機械を用いる仕事が起こってくる。ところが、機械はからくりであるから、このからくりに従事していると、いつとはなしにそれに振りまわされ、いわゆる機心、投機心が起こってくる。
つまり、機械の発達は喜ぶべきことではあるが、機械にふりまわされては、人間の心の不在を招く。
むかし、孔子の門人の子貢がある地方に行ったとき、一人の老人がかめに水をいれて畠の作物に水をやっていた。それを見た子貢が、いちいち水を汲んでいたら骨が折れてしかたがない。いまはつるべという機械ができているのだから、それを用いるがよいとゆうと、その老人は、わたしもそのことを知らぬわけではないが、ただ恥じて使わないのだと、右のようにいったのだという。
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【コメント】考えさせられる事象だと思います。地球に住む70億の人々が、我こそはと、幸せを求めて、楽をしたくて、名誉を求めて、いろいろ研究し、物凄いスピードで時代は変化しています。
総ての人々がそれでヨシと思うならいいですが、時代と技術が進んだ結果、原子爆弾という大量殺人兵器も生み出したのです。数日前、太陽に陰りが見えたとかの報道があったやに記憶しています。
歴史の今に生きる人間として、この美しい地球を破壊することなく、次代の人々につないで行く義務と責任があるように思うのですが、考え過ぎでしょうか。
空手道教室で子供たちに文武両道を指導している私は、どの子も人生を謳歌して貰いたいものだと思っています。自分が健康て長生きをし、我が人生は天晴であったと総括して欲しいのです。
そのためには、人様にも同様に味わっていただけるよう、相手に名誉を与えるべく努力しようと道案内をしています。裕福ではなかったが、77年生きて来て、あのようなことをすればこうなるのだということを多くの読書を通じて理解できたように思います。
そういうことを含めて子供たちには、人を大事にしなさい、と事細かに教え諭しています。天はひとりひとりの行動をつぶさに見ているのです。
そういった意味では『南洲翁遺訓』を学び、その思想を実践することが要諦だと思います。
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『臥牛菅実秀』(第549回)
その詩とは----
夫子慷慨 気何ぞ恢いなる
洪滔 恰も大江の洄るが若し
訓詁 元笑う章句の儒
飛揚 直ちに擬して三台を衝く
豈知らんや邦国 文化に趣き
四海百年 風雷収まらんとは
回天の雄略 克己に蔵し
玩世の豪情 育才に安んず
十二国亡んで混沌鑿す
宇内 翁が如きは幾ばく在りや
時命は賁・育も尚お辟く可し
孔丘・墨翟 空しく苺苔
須く閑散を将って卑職に供すべし
是れ自り山館 世挨遠し
簷を縈る細泉 雨を帯んで急に
牖に当る層岳 月を浮べて開く
村老応に告ぐべし春時の及ぶを
田園或いは童幼を侶って回る
紛紜たる人事渾て払い去って
興趣偶ま帰去来に同じ
斯れ知る上天 夫子に付し
仮すに幽栖を将って顕仕に易るを
常に善人と自り来ること久し
願わくは令徳を崇して天祉を承せよ
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今朝6時過ぎ中島先生から電話がありました。南九州市・別府小学校へ赴任し、仕事の多さにびっくりしているとのことでした。
先日の電話では心機一転頑張りますということでしたので、今朝も朝早く起きて、庭のお掃除等もしたのだと思います。中島先生、力いっぱい働いてください。
今、全国では時間外労働をするなという声が多く、これをヨシとしている方々が多いようです。でも、私に言わせると、眠る間も無い位働けといいたいです。私はそのようにしてきたのですから。
電電にいる頃、そういう考えの私に楯突いてきた連中ははやばやとあの世に行きました。働きながら、俺は絶対死なないぞという強い決意を持って欲しいものです。
ですから、中島先生も孤軍奮闘して欲しいものです。中島先生は、今朝『南洲翁遺訓』第16章を拝読したとのことでした。『南洲翁遺訓』他漢籍も読んでくださいませ。
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