晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

日置のこと(34) 日置殿町の謎-7  9/30

2013-10-02 | 上林地名考

2013.9.30(月)快晴

 日置氏が太陽観測の最適地としてピーク419mの北辺りを使用していたとしたら、その地は近世には遊里の村であったが、古代には日置氏の土地であったと考えられる。
 その地は小字日置殿町ではなく、湯の上かも知れないが日置氏が観測地に通うのに近くて便利なように出張所的に日置殿町を置いたのかも知れない。
 山論争の古文書など見ていると、近世においては遊里(由利)村と日置谷村は完全に別個の村のようであるし、領主も違う村である。しかし古代において上記のようなことがあったとしたら、遊里に日置殿町という地名が残ったと言う理由になりはしないか。
P1010352



日の出というのはかくも幻想的なものなのか。じょんのび村から。
 山論争の古文書の中に西おなる山というのが出てきた。ナルが日を表すことは前述したが、一般的には緩い、なだらかなといった地形を表すのでどちらとも言えないが、太陽観測に関する山名だとしたらと気になるところである。
 また、君尾山、頭巾山、弥仙山の目標物の他に、東南30度は志古田の還流丘陵丸山が当たるようだし、西はひょっとしたら以前に歩いた改心の道の元権現跡が当たるのかも知れない。このように想像ばかり膨らむのだが、この仮説を証明するのはかなり困難と思える。
P1010334

 


弥仙山前衛の山稜は怪異な曲線を描いている。弥仙山から君尾山に至る改心の道が走る修験道の道である。

まず、遊里日置殿町について、地元や識者にいわれを確認すること。
次にもし観測地があるとしたら、他の日置にもあるはずだから探索すること。実はいくつかの日置について候補地は見つかっている。
 観測地はどのような地形か、どのようなところにあるか、伝説や固有の地名が残っていないか調べること、祠や磐座など祭祀関連の遺跡がないか調べること、などなど調査して現地を訪れてみたい。
 その前に、日の出日の入り方位板を工夫して作ったのだが、これが果たして実際の日の出日の入りに一致するものか確認する必要が出てきた。つづく

【今日のじょん】ショックなことが起こった。戸締まりをしていたドッグランどにイノシシが侵入していたのだ。しかも侵入の跡が無い。隙間も無ければ破られてもいないのだが、一ヶ所だけビニタイが切れているところがある。そこしか考えられないのだが、荒れた様子もなくミステリーである。
P1010353P1010354P1010357



草や土を積んだ下の虫などを物色している。問題の個所は直さないで侵入の有無を確認できるようにしておいた。

 

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日置のこと(33) 日置殿町の謎-6 9/29

2013-10-01 | 上林地名考

2013.9.29(日)快晴

 以上のようなわけでどうも日置谷で太陽観測が行われていたとは思えない。実は南丹市八木町の日置についても大送神社などについて書いてきたが、祭祀はあったとしてもその地で太陽観測をするにはあまりにも条件が悪いと感じている。
 福知山市夜久野町の日置についても直接現地を訪ねたことはないが、地形図などで見る限り太陽観測に適した場所ではなさそうだ。
 もし日置が太陽観測に関連のある地であるとするなら、日置そのものは居住地であって、太陽観測をする場所は近隣のどこかにあるのではないだろうか。
 それはある程度高みがあって見晴らしが良く、東西、そこから南北に30度あたりに顕著な目印となる山や峠があること、その山や峠が太陽観測に関連する山名や地名が付いていればなおわかりやすい。
 そして居住地である日置から日に数回の観測のために通える範囲にあることが必要である。
 そんな地があるのだろうかと毎日地形図を繰ってみる。
すると日置谷の北北西にある419.2mのピークから北方木住川に向かって下る尾根が北東に折れ曲がる辺りが重要な位置であるような気がする。
P1010306



遊里の日置殿町辺りから木住川方面、この尾根の向こう側にそのポイントはあるようだ。

 その地点では真東が頭巾山(とうきんざん、871m)そして東西線から北へ30度に君尾山(きみのうざん、543m)、弥仙山(664m)が存在する。つまり春分秋分の日の出は頭巾山から昇り、冬至の日の出は君尾山から、日の入りは弥仙山となるわけだ。
P1010387



太陽軌跡追跡板と紹介したが、太陽の軌跡を示すものでは無い。日の出入り方位板とでも言おうか。

 澤潔氏は「西丹波秘境の旅」で頭巾山のトキは日の出の意味と書いておられる。今のところ確信がなく、要考証というところだが、弥仙山の於成平のようなナル地名が太陽を表すことはあり得ると思っている。韓日辞典で太陽はテヤンだが日はナルである。つづく

【今日のじょん】舞鶴からぽん吉、ぶー、ぴーのお三方(間違っていたらゴメンナサイ)が来じょん、いずれも人なつっこく、犬なつっこくじょんも大喜びでありました。ハイ。
P1010346P1010347
ぽん吉はあそぼって言ってるけどちと苦手みたい。

 
 

 

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