ガザ地区の戦闘が激化し、広がる被害の様子が日々報道されています。振り返れば人類史は戦争続きですが、あらゆる物事が二極化の対立構造を生んでいるのは、現代社会の歪みなのでしょうか。
今日の山形新聞で、慶應義塾大学教授の廣瀬陽子氏による記事の中に、「BBCがハマスに対しテロリストと呼ばない」として批判を浴びているという内容が紹介されていました。BBCはあくまで、何が起きたかを描写し、視聴者に行為の結果を伝えるべきとし、たとえば加害者については「爆発犯」「誘拐犯」「襲撃者」「反乱者」といった具体的な名称を用いることにしているとのこと。善悪の判断は視聴者がすることで、そういった含みをもつ単語を使うのは報道に相応しくない、という判断でしょう。
人々が、自分の意見を正当化してくれる記事を好んでみる傾向は、インターネットが普及した今日、よく指摘されます。それは別の角度から見れば、自分で考えなくなっているということなのかもしれません。こんな時代だからこそ、自分の頭で考えて、言葉を選んで伝えていくということが、ますます大切になっていると言えそうです。
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