カマキリの巣
強い南風が吹いて雪解けが進む。
ポポウの枝先に産み付けられたカマキリの巣が揺れている。
カマキリは冬の降雪量を予知して、巣作りの高さを決めるという。
本当かも知れないし、人間の思い込みかもしれない。
厳寒期にカマキリの巣を握ると暖かさを感じるのは、巣材の優れた断熱効果によるものだ。
仮に雪に埋もれたとしても、それが卵の死滅に至る程のダメージになるとは思えない。
人間をはるかに凌駕する、高度な仕組みを駆使して昆虫たちは、しぶとく生き延びてきた。
春一番が吹いてまた季節が動く。