雪が消えると春を待ち切れずに田の土手にフキノトウを探しに行ったものだ。
枯れ草の間に張り付いたようなフキの枯葉をたどると、まだ薄紫の冬衣に包まれたままの小さなフキノトウがあった。
日毎に気温が上がり、しばらくすると、日当たりのよい窪地に充分成長したフキノトウが見つかるようになる。
凍土が溶けて白く乾いた農地に裏作の麦が伸び始め、緑肥となるレンゲ草も、雀のテッポウ等の雑草も一斉に緑を増して生き生きしてくる。
長い冬から解放された高揚感があって、そろって野に出るだけで楽しかった。
雪が消えると春を待ち切れずに田の土手にフキノトウを探しに行ったものだ。
枯れ草の間に張り付いたようなフキの枯葉をたどると、まだ薄紫の冬衣に包まれたままの小さなフキノトウがあった。
日毎に気温が上がり、しばらくすると、日当たりのよい窪地に充分成長したフキノトウが見つかるようになる。
凍土が溶けて白く乾いた農地に裏作の麦が伸び始め、緑肥となるレンゲ草も、雀のテッポウ等の雑草も一斉に緑を増して生き生きしてくる。
長い冬から解放された高揚感があって、そろって野に出るだけで楽しかった。