常念が見える部屋から

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季節の移ろいに写真を添えて発信します。

虫を食べる

2010年01月30日 | 季節の便り
ルエリア・マクランサ

日の光が徐々に復活して、部屋の中で冬をもてあましていた植物達も動き始めたようだ。
セントポーリアが咲いて、ルエリアに蕾が見えてきた。
昨夜 集りの夕食はデザートのコーヒーゼリーで終わった。
そのゼリーに薄荷(ミント)の葉が添えられていた、噛むと懐かしい刺激が体中に広がる。
初夏 水辺の薄荷草をちぎって、両手で揉むと、咽るような快い刺激臭が立ち込めて、体の中を涼風が通り抜けるようだったことを思い出した。
同席の同年代は思い出すことも似通っている。
鶏の解体、泥鰌、タニシと話題は進んで、嫌いだった蛇、毛虫に話しは及ぶ。
毛虫が厭で、毛虫のことを考えただけで夜も眠れなかったという人のお話。
「薪の中に潜むカミキリの幼虫が食べたくて、父親の薪割りにずっとついていた。
運良く割ったまきから白い丸々と太った幼虫が転がり出ると歓声を上げて拾い、風呂の焚き口に向った」
誰かが「そうだよなー 風呂の焚き口は外にあったんだよね」と相槌を討つ。
「焚き口から熾(オキ)を掻きだして、熱いオキの上に白い幼虫を乗せる。
丸まっていた食材が突然一直線に延びて、香ばしい香りが漂えば仕上がりである。
その美味しさは食べた人でないとわからない」とうっとりする。
「焼いてしまえば毛虫も同じでしょ」というと眉をつり上げた。


コメント
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