常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

さるなし

2009年07月03日 | 季節の便り
猿梨

深山のサルナシは古木に絡み付いて、人間を寄せ付けない見上げるような梢の先についている。
だから人の口には中々入らない。
去年 川沿いの道に自然にできたサルナシの棚を見つけた。
潅木を支柱にして、道路に覆い被さるようにその棚は形成されていた、可憐な花が咲いて、梅雨時には青い実が無数に枝についた。
圃場整備事業で立派な道が開通したので、この川沿いの道は廃道となり、めったに通る人はいない。
しめしめ 晩秋の実りを1人占めできるとほくそえんだ、それから青い実の成長は、10日に一度ほどの散歩の楽しみの一つになった。
しかし 収穫期が近いある朝 猿か鹿か鳥か,はたまた人間の仕業か、深山の珍果はことごとく失せていた。私のほかに密かに狙っていたものがいたのである。
サルナシの棚は今年も梅雨空の下にゆたかに青い実をつけた。


コメント (1)
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