或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

アデレード通り

2011-07-02 06:19:14 | 860 英国紀行
英国旅行6日目の午前中に、有名観光地とクイーンズ・ギャラリーをこなした後で、今回の旅行の大きな目的のひとつである”オスカー・ワイルドの足跡巡り”を開始。アイルランド出身の彼が、栄光を手にしたのがロンドン。スキャンダルの後に没落して最後に辿り着いたのがパリ。この旅行の前の年に、彼が最後に移り住んだ2つのホテルを訪ねたのが今となっては懐かしい。

まずはバッキンガム宮殿からグリーン・パークを抜け、栄光の場所のひとつ「セントジェームス劇場(St James's Theater)」を目指してビジネス街へ。ところが目的地付近にいるはずなのだけど劇場が見つからない。再三地図を調べてみたものの結局見つからなくて。通行人の何人かに尋ねてみたけど手がかりなし。これには後日あっと驚く解決編があるのでお楽しみに。

後ろ髪をひかれる思いの中、とりあえず昼食をとるためにチャイナタウンへ。前回探せなかった日本食の「misato」をようやく発見。定番のとんかつ定食を注文したら、やたら量が多かったなあ。味は評判通りで納得したけど。食後に次ぎの目的地であるアデレード通り(Adelaide Road)へ。歩くこと約5分ですぐに見つかった。それが写真のオスカーのブロンズ像というかベンチ。

1998年に設置されたらしいけど、ベンチとして周囲に馴染んでいて、観光名所的な雰囲気は全くなかった。逆に写真を撮っている自分がじろじろ見られたりして。このベンチに刻まれているのがオスカーの、”We are all in the gutter, but some of us are looking the stars"という言葉。翻訳すれば、「我々はみんなドブの中にいるが、中には星を見ている者もいる」ってところ。

日本語の”ドブから這い上がる”という比喩は、ここから来たのかなとも思ったりして。皮肉たっぷりで変化球中心の彼にしては、珍しい直球。”星”という言葉がいいですね。そう言えばジャズのスタンダードにも”星”がつくタイトルのものが多いような気がするけど。ということで帰りにテイト・ブリテンにも立ち寄ったけど、今思えばどうも気分がすっきりしない一日になってしまった。


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