浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

資格は大事?

2005年04月07日 | 日常
現在、景気が回復傾向にあり、また第一次ベビーブーム世代が定年を迎えることも手伝って、従業員募集を行なっている会社などが多くあります。ただ、職種によっては賃金を低く抑えられているし、正社員ではなくパート募集しかしていない所も多いみたいです。

僕の勤めている施設でも職員の募集をしています。田舎で若い人が少ない上に、介護職に関してはホームヘルパー2級以上、しかも最初はパート採用から、という条件(当然給料もメチャクチャ安い!)のため、人材は集まりません。当然のことだと思います。優秀な人材を確保するために、専門学校などに募集を出して毎年新職員を1~2人くらい採用すれば良いと思うのですが、全くその気はないようで、いつも欠員が出来てから中途採用の募集を出しています。集まらんっちゅうねん!

話は変わりますが、ハローワークや福祉人材センターで最近の募集要項を見てみると、福祉業界においては「資格」が必須になりつつあるようです。介護支援専門員・看護師・理学療法士・作業療法士・介護福祉士・社会福祉士・ホームヘルパーなど、資格を持っていないと面接すらしてもらえないみたいで、それはちょっとどうかと思います。

僕が就職したときは、そこまで福祉業界で資格がうるさく言われる時代じゃなかったのか、それとも就職した施設がたまたま言わなかっただけなのか、資格がないことを就職面接で指摘されることさえありませんでした。
僕は福祉に関して全くの素人だったし、資格をとってやろうなんて、その時点では全く思っていなかったわけですが、仕事を真面目に取り組む姿勢だけは持っていたつもりです。それでも採用してくれたのは、仕事に対する情熱があったからだと思っています。幸いなことに、就職した施設が新設だったために十分な研修期間があり、素人の僕も一通りの高齢者福祉に関する技術を身につけることができました。
その後、自分の中で仕事に対する裏づけが欲しくて、資格を取得しましたが、だからと言って僕の力量が上がったとは思いません。

つまり、福祉業界(たんに面接する人)が資格ばかりに注目しても、決して優秀な人材は集まらないということです。面接するんだから、自分の目で人間性を判断すればいいじゃないですか。
「資格=優秀な人材」では無いことに早く気づかなければ、優秀な人材は逃げていくばかりです。まあこういう管理職がいる施設に勤めている自分も自分ですが・・・。