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写真家の露口啓二さんが香川県に移住 ●追記あり

2021年01月16日 18時51分46秒 | 情報・おしらせ
※1月17日朝、画像を追加しました

 地名(アイヌ語地名)、福島第1原発などをめぐって、道内で最も重要な作品を撮り続けてきた写真家のひとりである露口啓二さんが、香川県さぬき市志度に移住しました。



 露口さんは1950年、徳島生まれ。
 札幌に「フレメン写真事務所」を構え、90年代後半には北海道新聞で野外彫刻を撮るシリーズなどを手がけていたころから筆者は存じております。
 今世紀に入ってから、「自然史」「地名」などのシリーズに次々と取り組んで、札幌だけでなく青森県八戸市や横浜などでも発表。2014年の札幌国際芸術祭にも出品しました。

 今後は北海道と四国の両方を拠点にするということですが、やはり四国で過ごす時間が長くなるのでしょう。北海道の写真界にとっては痛手としか言いようがありません。

 サイトの告知に、次のような一節がありました。
 あいかわらず、壮大なことを考えておられるようです。

まだ、思いつき程度の段階ですが、もう一つの構想を記しておきます。

九州から始まり、関東に至る、日本列島を横断する中央構造線が、四国を一直線に横断しています。この構造線の北側がInner Zone、南側がOuter Zoneと呼ばれ、異なった岩石の地層の境界線をなしているようです。空海の霊場の一番札所は、この線上から始まりその北側で終わっていて、その先の紀伊半島には真言密教の聖地高野山、さらには伊勢神宮があります。この中央構造線という、日本列島の形成に関わる地質学的な概念が指す地域の人の生活と、露出した地層から、つまり、極度に遠く離れた時制の混在から、何かが見えて来る可能性を探って見たいという、いささか誇大妄想的なことを考えています。これについても、実際に着手するのは数年先になると思いますが、四国に移り、現実にそれらを見る機会が増えたことで、徐々に、構想が具体化するかと思います。


 偶然、新千歳から神戸に向かうエアドゥ機の機内でお会いしたことがあります(神戸から徳島は、高速バスを使えば近い)。
 地理と人為とが、どのように交錯するのか。新たなシリーズが見られる日を、楽しみにしています。
 (余計なことを申せば、筆者は個人的に、この中央構造線上にある細長い半島の付け根附近に伊方原発が立地していることが、昔から気になっています)

 うわさは昨年から耳にしていましたが、ご本人が発表したので、短く記事にしました。


http://fremen.biz/
http://fremen.biz/tsuyuguchi/blog/?post_type=news


過去の関連記事へのリンク
反骨の創造性 (2020)

露口啓二「自然史―北海道/福島/徳島」+「福島の光景」 (2014、画像なし) ■続き

【告知】SNOW SCAPE MOERE 再生する風景(2012、画像なし)

札幌アートウォーク (谷口雅春著、露口啓二写真)
「露口啓二写真集」

第25回東川賞受賞作家展 (2009、画像なし)

札幌の美術2003 (画像なし)


※追記。露口さんは2024年、東京に拠点を移しています


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