札幌国際芸術祭が終わり、各新聞とも、まとめモードに入っている。
当ブログは、書き残している話題が相当にあるため、とても総括する気分にはなれない。
そんな中で、2014年10月12日付の読売新聞北海道版の記事があまりのひどさだったので、ここで記録しておきたい。
その記事は
有料入場者 目標割れ
札幌芸術祭 運営に課題
という、北海道面のトップ記事である(札幌市内配布は35面)。
追 . . . 本文を読む
北海道新聞2014年9月18日付、札幌圏版に、札幌市長選への出馬を表明した秋元克広・前副市長のインタビューが載っていました。
見出しにはとられていないので、見逃している方も多いと思うが、次のようなくだりがありました。
また、28日まで初開催中の「札幌国際芸術祭」については「入場者数などは計画をクリアできそう。1回目としては成功と言えるのではないか」とし、3年後の開催継続に前向きな意向を表 . . . 本文を読む
1. 有料入場者数は
新聞各紙の2014年9月30日付(道内面)に、28日閉幕した札幌国際芸術祭の来場者数をまとめた記事が掲載されていた。
次は、北海道新聞の記事の一部。
(冒頭略)「札幌国際芸術祭」の実行委は29日、最終的な来場者数が約47万8200人となり、目標の30万人の約1.6倍に達したと発表した。
有料の道立近代美術館(中央区)と札幌芸術の森美術館(南区)が計約6万690 . . . 本文を読む
(承前)
札幌国際芸術祭ファイナルトークの最中、ケータイが胸ポケットで何度も震えているのには気がついていた。
しかし、客席ならともかく、話者の立場で、途中で
「もしもし」
とやるわけにはいかない。
控え室に戻って、また浅田さんと二言三言話したあと―こんなことなら、古本屋で買ってまだ読んでない「構造と力」を持ってきてサインしてもらえばよかったと、思わないこともなかったけど―、会社に折り返 . . . 本文を読む
(承前。写真は、Iさんに撮ってもらいました)
9月28日の続き。
右から、モデレータ(司会者)のSIAF2014ゼネラルプロデューサー 武邑光裕さん
SIAF2014企画アドバイザー 浅田彰さん
SIAF2014アソシエイト・キュレーター 飯田志保子さん
SIAF2014アソシエイト・キュレーター 四方幸子さん
SIAF2014地域ディレクター 端聡さん
北海道美術ネット主宰 梁井朗
札幌 . . . 本文を読む
最近、美術関係者と話していて驚かされるのは、札幌国際芸術祭を見ていないという人が意外と多いことである。
ちょっと信じられない。
地元だぞ。
美術だぞ。
自分は、遠くの音楽祭へ行けといっているのではない。
地元の芸術祭に行かずに、どこに行くというのだ。
たとえ「現代アート畑」ではなくても、絵画でも陶芸でも書でも、美術に携わっている人は、全員見たほうがいいと断言したい。
北海道で . . . 本文を読む
「赤れんがに関する最後の関連プログラムのご案内です」
というメールが実行委の方から届きました。
トーク&レクチャー『伊福部昭 レコードナイト』です。
秋分の日の9月23日、午後6時開場、6時半開演、8時終了予定。
場所は、市資料館の2階研究室です(中央区大通西13)。
コピペします。
伊福部昭さんをフューチャーしたレコード鑑賞会を実施し、ご息女の伊福部玲さんにご来札頂いて、楽曲のエピ . . . 本文を読む
(承前)
※会期末まで無料になりました
いままでのコースでは、札幌の街路が、見事なまでに垂直と平行の線によってつくられているかが、バスの車窓からでもよく分かると思う。
ただし、国道36号(南4条通)は、南4条東4丁目のあたりで45度、南西へカーブする。それとほぼおなじタイミングで、豊平川にかかる「豊平橋」を渡るのである。
この豊平川が、アイヌ語で「サッポロペツ」あるいは「サリポロベツ」 . . . 本文を読む
※追記。会期最終日まで無料になりました
9月7日、道立近代美術館の西側に設けられた停留所から、札幌芸術の森行きのシャトルバスに乗った。
札幌国際芸術祭の期間中、毎時0分に発車している。
これが、便利である上に、なかなか楽しい。
期間中にぜひ乗ることをおすすめしたい。
しかし、これだけ札幌のいいところを通過しながら、車内アナウンスなどが全くないのは惜しい。バスの車窓からでも、札幌の歴史 . . . 本文を読む
札幌国際芸術祭の入場者目標は30万人と報じられている。
これを正確に数えることがいかに難しいかを書くつもりでいたら、けさ7月30日付の札幌圏版に
「9日間で6万6600人来場 実行委まとめ」
という記事が載っていた。
それによると、
・主要企画展「都市と自然」が開かれている道立近代美術館(中央区)と札幌芸術の森美術館(南区)が計約7200人
・特別展示「センシング・ストリームズ . . . 本文を読む
地下鉄南北線のさっぽろ駅の、南側の改札口を出て北3条通まで南下すると、道庁赤れんが前に続く北3条広場に着いた。
工事が終わって、初めて見た。
道庁の敷地が北2条通から北4条通にわたっているため、北3条通は道庁前の西5丁目で行き止まりになっている。
その行き止まりの手前1ブロック分を、車の行き来を止めて、歩行者専用の道路にしたのが「北3条広場」。ここは、札幌で初めて舗装された道路としても知 . . . 本文を読む
7月19日に発売された、札幌国際芸術祭2014記念のSAPICA(サピカ)。
21日昼に、地下鉄大通駅コンコースの、丸井今井の地下出入り口前にある定期券発売所でまだ売られていたので、買ってきました。
1枚2000円で、デポジット料500円を含んでいるため、1500円分利用できます。もちろん、チャージは普通のサピカと同様にできます。
限定2014枚とのことで、あまり遅くまで売れ残ったり . . . 本文を読む
「札幌国際芸術祭に何を期待するか」って、そりゃ大勢の人に見に来てほしい。
地元の人はもちろんだけど、それ以上に、東京や本州の人が見に来てくれるとうれしい。
そして
「現代美術って、わけのわからない、マイナーなものだと思ってたけど、こんなにたくさん人が来るものなの? 知らなかった」
と、札幌っ子をビックリさせてもらいたい。
現時点では、どれぐらいの人が訪れるのか、まったく予想もつかないが。
. . . 本文を読む
7月11日、発売されました。
1080円。
以前、実行委の人に
「BT(美術手帖)からガイドブック、出ないんですか」
と聞いたら、出ないという答えだったので、いささかガッカリしていました。
美術手帖別冊でガイドが出ると
「あ~、本格的な芸術祭として認知されているんだなあ」
と思うわけです。
そうしたら、なんというフェイントというか、「Switch」誌別冊なんですね。
個人的には、た . . . 本文を読む
(承前)
1. 国際芸術祭の収益性
札幌国際芸術祭に関する言説の中で、非常に多いのが、税金を使ってやる価値があるのかとか、税金の無駄遣いだという批判である。
ほんとうのことを申せば、芸術を語る際に、銭勘定という尺度でしか語れないというのは、非常に貧乏くさいことだと思う。そんなにお金が好きかい? と聞きたくなる。
美術作品を前にして、それがどんな絵柄で、どこが感動的なのかではなく、価格 . . . 本文を読む