ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「あんころ餅を食べる日」

2013年07月19日 | 季節の話題
 祇園祭のハイライト、山鉾巡行が終わって、京都も本格的な真夏の到来です。

 ともかく「今日も暑いですね!」の合言葉でお訪ねしたご高齢の京都生まれ育ちのおばぁちゃんのお宅で、「今日は土用の入りですね」との何気ない挨拶をしたら、そのおばぁちゃんが「あんころ餅を食べる日やね」と仰ったのである。

 誰もが夏の「土用」と言えば、「土用の丑の日」、つまり今年は来週の月曜日の21日がその日だが、「ウナギを食べる日」として有名なのだが、私は「あんころ餅を食べる日」という習慣や認識がなかったので、とても新鮮かつかわいく感じたのであった。

 その80歳を過ぎたおばあさんは、京都市内のお生まれ育ちで、現在は府下の城陽市にお住まいなのだが、いつも「京都ことば」や「日本語の美しい言葉」を自然に話されて、私自身は時折はっとさせられる場合がある方で、以前にもこのブログで記したことがあると思うが、冬の寒い朝には「つめとおすな」、つまり「冷たいですね」という京都言葉を美しく話されたり、桜の季節に「満開ですね」と話すと、「私は咲き誇る桜より、秋のテルハが好きですねん」と仰った方なのです。

 秋の「テルハ」、つまり桜の葉の紅葉は、もみじの如く赤くはならないが、照り輝くような渋い紅葉の葉が大好きだと仰る方で、なかなか「テルハ」などという語彙を日常会話で自然に使われる方はあまり存知あげないので、びっくりと言うか感心してしまいました。

 とにかく、土用とは年に四回、立夏、立秋、立冬、立春の直前約18日間のことを指す暦の雑節を示す言葉なのだが、夏の土用、つまり「立秋の前」をさす土用の丑の日には、ウナギを食べる習慣があるのだが、昨夏以降の国産ウナギの高騰ぶりは異常な状況であり、鰻の稚魚である「しらす」が激減していて、まだ養殖で生産できていない鰻は入荷量が極端に少ないために、一昨年と比べても約4割から5割以上卸値でも高騰していて、私は昨年からは仕入れを自重し、お客さんからの注文だけ注文することにしているのである。

 それでも、やはり土用の丑の日」には、「鰻が食べたい」と思われるお客さんがいて必要な注文だけしているが、自家用となれば考えてしまうほど高値となっているために、「あんころ餅」なら安くていいなぁと感じたのであった。

 午前中の仕事を終えて、今日は金曜日なので恒例の宇治の「ゆめカフェランチ」を電話で予約してから出かけたのだが、今日のメニューが「かやくご飯とキツネうどん」におひたしとデザートとして「あんころ餅」が添えられていたので、同じテーブルのお客さんたちの「あんころ餅」をめぐる会話に花が咲いたのであった。

 友人の女性は「あんこ」が大好きなので、同じ職場の同僚の男性に「あんこ」は甘いので食べられない方のは私に下さいとか言いながら、嬉しそうに食事をされていたし、鰻は高いし、長いものが嫌いな女性もいて、やはり「餡子餅」の方が安いし美味しいと笑顔で話されていたと方もいて、本格的な暑さが増すこれからに、「土用の入り」を迎えた庶民の食生活でのちょっとした習慣をめぐっての楽しい会話が面白かった。

 ところで、明後日は参議院選挙の投票日ですね。暑い日が続いていますが、必ず投票には行きましょうね。

 今回ほど、「誰に、どの党に投票していいかわからない!」と仰る方が多い選挙はないかもしれませんが、じっくり考えるか、消去法でても貴重な一票をお忘れなく投票して下さい。

 これからの日本、私たちの生活を徐々にではありますが、方向付けて行く大切な選挙です。投げやりになったり、どうせ誰に投票してもどの党に入れても「変わる筈がない」なにんて、諦めたり、いい加減な「長いものには巻かれよ」的選択ではなく、しかりとした選択を自らの意思で決めて投票しようではありませんか。

 未来の私たちの生活と、子や孫の将来に大きな負担や不安、危惧を持たせない私たちの責任を自覚して、自民党、公明党などの権力志向や利害誘導的与党にだけは投票すべきではありませんよ。よろしく。
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