ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

アガシの引退!

2006年09月10日 | プロスポーツ
 ニューヨーク郊外のアーサーアッシュスタジアムで行われていた、全米オープンテニス大会で、女子シングルスでロシアのマリア・シャラポワ選手が初めて優勝し、04年のウインブルドン大会以来の世界4大大会制覇をし、今までの人気先行から実力者としての名実共に女子プロテニスプレーヤーのトップとなった。

 この同じ大会で、日本の浅越しのぶ選手が引退し、男子では21年間もの長きに渡り、男子プロテニス界で、不動の地位を築き、プロ中のプロと感じさせる、強烈なスター性を持って活躍していた、アンドレ・アガシ選手が引退をしたのである。

 21年全米オープン連続出場という鉄人アガシ選手も、今大会で引退を表明していたとは言え、2回戦では4時間に及ぶバグダディス選手との戦いに勝利し三回戦に進出し、腰痛のためコルチゾンと言う炎症止めの注射を打ち戦い抜いたが、遂に無名のベヤミン・ベッカー選手に負けての引退となったのである。

 世界での四大大会での通算8回もの優勝を含む、1999年には生涯グランドスラムと言われる、4大会完全制覇を成し遂げた選手であり、プロテニスプレーヤーとしては、通算21年間に1144試合、870勝274敗という成績を残しての涙と投げキッスとおじぎでの惜しまれつつも、燃焼しきった引退となったのである。

 私の様な一プロスポーツファンにとっても、強烈な個性のプロプレーヤーとして、特に印象に残る選手であり、過去の男子テニスプレーヤーとしては、ボルグ、マッケンロー、レンドル、コナーズなど記憶に残るプレーヤーがいるが、一番の個性派だと思うのである。

 金髪を振り乱していた若きアガシ、バンダナで頭をくくったアガシ、そしてスキンヘッドに近い独特のアガシの頭は、どれも大変印象的で、そのダイナミックなプレイとしての持ち味である、強烈なサービスリターンやゲームスタイルは、真似することの出来ない独特のものであった。

 彼の気迫溢れるプレイの数々は、数多いプロテニス界での功績と共に、最後の全米オープンでの3回戦の敗退という形での引退となった折にも、2万数千人の観客のスタンディングオベーショントいう形で、彼を見送った多くのテニスファンの気持ちで明らかである。

 1986年からの21年間、60勝という世界でのプロテニス大会での「優勝」を含む戦いは、多くのプロスポーツの中でも、傑出した記録でもあり、それ以上に全世界のテニスをしない、見るだけのファンにとっても「記憶に残る選手」であったことは間違いない。

 あの何とも寂しげで、人間的な眼差しからすると、あの激しいコート上での敢志がウソの様にも思うほどの落差があるのだが、よくも耐え、苦しんで、戦ってきたものだと、感動と共に、「お疲れ様、ありがとう」とエールを送りたいと思うのである。

 これからの人生の方が長いのだから、ぜひ体調を整えて、新たなテニスとの関わりで、再び世界の人々への熱いエールに応えてほしいものである。
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