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ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

母の米寿の祝い

2004年11月11日 | ファミリーイベント

 先月の31日、私たちの母の88歳の米寿のお祝い会を催しました。

大正5年生まれで、当年とって88歳である。私は母が30歳の時の子供で、57歳になる。姉が2人と私と二卵性双生児として生まれた、妹の4人兄弟である。しかし実は私は戸籍上は次男であり、実質は長男的である。というのは、戦前生まれの長男が幼くして1歳半ばで天国に召されてしまっているからである。戦後、母の4度目の出産については、予定日前に入院して、その日も同じ病院の産婦さんたちのパンなどを買いに行った帰りに、陣痛が起きて、ベテラン妊婦でもある母は、医者に出産が近いことを告げて、分娩室に入って、暫くして妹を1400gで出産したのである。

この時点では実はまだ私の存在はこの世にはなく、後産も終わったと思い、先生に告げたところ、もう一人おりまっせと告げられて、出てきたのが1800gの私だったようである。私はおまけのようにこの世に誕生したようだ。
 
それ以来、私は既にこの世にはない戸籍上の長男に替わる期待と存在感で、この世を生きてきたのである。そして産み落としたその母が何と88歳を迎えるのである。全く想像だにしなかった長寿であり、しかも父が61歳で他界してから、35年の歳月も経っているのである。
 
母は戦前戦後の混乱期を4人の子供たちを育てて、それぞれ結婚、家庭を持たせて、夫である父との結婚生活よりも既に独りになってからの生活の方が長くなった人生を生きているのである。
 
いつも私たち子供には、健康が一番、みんなが幸せであることが一番と口癖のように言ってきた人である。ここ数年日増しに老いを感じるようになっても、相変わらず健康に気をつけて、幸せにねにと言いながら、最近は正しくという言葉が加わるようになっている。つまり、健康で明るく正しく生きようと、色紙に書いたり、言ったりするようになったのである。ここ2年くらい通っているデイサービスでの作品の中にも、標語のごとく上記の言葉が添えられていたりする。
 
ますます健康に長生きしてもらいたい存在の年老いた母から、もうすぐ還暦を迎えようとする中年の息子が、今でも生き方や生き様を教えられているように思っている。
 
今日も一緒に昼食を共にした後、振り出した雨の中で、実家の植木の剪定をしていると、母が出てきて、木はいつでも切れる、体が濡れて風邪をひいたら大変やからと注意を再三受けて、心配のようすだった。
 
生まれた時はおまけのように出てきた私だが、いくつになっても大切な息子として、長生き長寿の母のますますの長寿を祈りながら、健康で幸せに正しく生きなければと思う毎日である。
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