「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

「清風」にきめましょう

2020年04月02日 | 日記

 

寄付きの短冊を選ぼうとして、風で悩みました。
「萬国春」はすでに今年は過ぎたようですから、
今の世間の状態を考えると、「風」を通したいと思いました。

「千里同風」は、
「千里離れた土地であっても、人々が同じ思いを持つことで、
世の中には同じ風が吹き、それによって皆平和である」
という意味です。
しかしこの言葉は、反対に、
「世の中全体が乱れた状態」をも表わすことがあるそうですので、
気をつけなくてはいけないと。
まてよ・・・それは困りますよね。
「万里同風」なら良い意味だけということで問題はないようですが。

それで、「清風」のほうが良いのではと。
お茶のことを「清風の使」というと読んだことが。
有名な上田秋成の煎茶書『清風瑣言』( せいふうさげん)にその言葉は見られ、
煎茶の方ではよく使われるそうですが。

また
中国・唐代末期の詩人蘆仝の詩、『七椀茶歌』には、
七碗目を喫すると、「唯だ覚ゆ両腋習習として清風の生ずるを」とうたっています。
( ちらっと読みましたが、難解な漢詩です)

体の中を清風が吹き抜ける心地は確かにわかりますね。
「清風」とはお茶に深く関わりのある言葉なのですね。
というわけで、寄付きには「清風」がかかっていますよ。

そして茶室の床には、
「平常心是道」を掛けました。
深い意味でも、浅い意味でも、今の私にはこれです。

いつも笑顔で、気分転換を忘れずに!!