「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

空点前は想像力

2020年04月09日 | お茶三昧

朝目を覚ますと、まずカーテンを開けて、
この椅子でお日様の光と朝の挨拶をします。
早朝の日差しはまだ柔らかくて、ゆっくりと目覚めさせてくれます。

亡くなった母もいつもまどべて日向ぼっこをしていました。
「ビタミンD、ビタミンD」と。
母を懐かしく思い出す時間でもあります。

朝食は、なんと茶室の稽古用の椅子で。
ここでのコーヒーも又格別なんですよ。

 

昨日ちょっと慌てました。自分の電話番号を入力しなくてはならない時、
とっさに番号が出てこない。
携帯番号と混ざったり・・

外に出かけることが多い時は、けっこう電話番号を書く機会もあるのですが、
ここ二か月くらい、思い出す必要がなかったためでしょうか。
でもこれって慌てますよね。
このまま自粛で閉じこもっていたら、
どんどんいろいろなことを忘れてしまうのではないかという不安が。

そこで午後は「空点前」をして、頭を活性化させることにしました。
この上お点前までわすれてしまっては大変です。

「唐物」点前をして見ました。
何も道具を出さず、ただ所作だけをします。
初めて5分もすると、体がほてってきました。
空点前と言っても、物の有るがごとく、
道具の場所や、重さや、大きさや、そして動きの速さなど、
一つ一つ丁寧に進めていくことは、とても大変なことです。
それはそれは想像力が求められます。
目に見える道具が助けてはくれません。
空点前はただ所作を追っていくだけではありません。
全てがあるがごとく、想像力をたくましくして、
客の気配、息遣いまでも感じながらしなくてはとおもいます。

終わった後は頭はすっきり、でもなぜか体は疲れていました。
何も持ったりしないし、歩いたりもしていないのに。
調子に乗って、「台天目」もしてしまいました。

もちろんきちんと準備をしてお点前をすることができたら、一番ですが、
いつでも時間があったらすぐできる、良い気分転換になると思います。

一日一度「空点前」を!!

社中の皆さんもぜひやってみませんか。
家にお道具がそろっていなくても、大丈夫ですよ。
疑問や、自分の不十分なところも見つかるかもしれません。