薄茶器の代表は棗ですが、
それだけでなく、他にもいろいろな形の薄茶器があります。
扱いも違ってきますので、時々、中次や老松・金輪寺・雪吹など、
代わる代わる出して使ってみます。
先日は「薬器」を出してみました。
薬の器を薄茶器に見立てたことが始まりのようです。
この器は横から持つのですが、
お稽古をしていての感想は、「持ちにくいですね」です。
中次のように寸胴ならよいのですが、
下へ行って斜めに細くなっているからですね。
同感です。
時々楽しむには良いですが、
薄茶器はやはり棗に勝るものは無しです。
道具は点前に適ったものが良いといわれます。
見て面白かったり、風情がある道具が、
必ずしも扱い良いとは限りません。
持ちにくかったり、重すぎたり、
拭きにくかったり、飲みにくかったりと、
扱ってみてわかることもありますね。
せっかく気に入って手に入れたのに、使い勝手が悪いために、
あまりだして使わない道具があったりします。
かと思うと、何気なく手に入れて、
それが使いやすくて、愛用のお茶碗になる事も。
なんと果報者のお茶碗でしょうか。
そう考えると、
楽茶碗は、使い勝手の良い道具の王様のように思えます。
手取りが良く、熱くならず、重くもない。
もろいことだけが玉に瑕かしら。
稽古のために、良いものでなくとも、一通りの道具をと、
いろいろとそろえましたが、
これからは自分が本当に好きで、使い勝手のよい道具を、
手にするようにしたいと思っています。
さて、今お昼休みのひと時のブログタイムです。
午前中は風邪でのお休みが三名も。
お稽古はゆったりできましたが、これからはそんな日も出てきます。
体調には十分にお気をつけてお過ごしください。
明日は名残の茶事をします。
午後から準備で忙しくなります。
お菓子も上手に作っていただこうと待ち構えていますよ。
楽しいお茶事になりますように。