2012年5月号
表紙は、もちろん安定感抜群の『おとぼけ課長』であります。
今月号は、他誌作品『そよ風そよさん』、『ぽちゃぽちゃ水泳部』、『半透明勤務薄井さん』
などがゲスト登場していますが、長文感想は割愛しました・・・ いっぱいいっぱいでして。
今月の「ご老人には席をゆずりま賞」は、『だってあいちてる』より、まりあさん(?)!
電車の中で畑中先生に席を譲ってくれた女子高生って・・・ 『まりあ17』のまりあさん?
そんな邂逅が面白く感じられた1シーンでしたが、ここでの畑中先生の反応が楽しかった!
老人扱いされて怒る方もいますけど、畑中先生はお優しい対応で、さすがだな~と(^◇^;)
【今月のピックアップ!】
●ソフテン! (板羽皆 先生)
今回の主役はクロさんでしたが、これが何と言うか、とてもイイ話で楽しかった!
公園で1人、バッティング練習(らしきこと)をしていたクロさんに、
話しかけてきたのは野球部のエース・草間永司先輩(人気者)!
そこから始まる2人の交流。
ボールが怖くて打てないクロさんに、エース自ら投球してくれるという話に。
先輩、クロさんのへっぴり腰を馬鹿にすることもなく、丁寧に相手してくれるイイ人です。
でも、野球部のエースがこんな時間にヒマをもて余しているのには、少し事情がありまして
・・・という展開。
その事情を軸に、クロさんが先輩に立ち直ってもらおうと努力する姿が微笑ましかったり、
彼女が苦手なボール=恐怖に立ち向かう瞬間の表情が頼もしく感じられたりして、
とてもよかったですね~。
そして、彼女の努力と勇気が実ったラストの1ページが、これまた素晴らしかった!
上段に、金網越しにグラウンドのクロさんを見ている先輩。
中断をはさんで場面転換したのち、
下段に、上段とは逆の立場になったクロさんと先輩という構図。
しかも、上段・下段には台詞がないにもかかわらず、
2人の気持ちがめっちゃ伝わってくる描き方になっているんですよね。
見た瞬間に「あっ、これはスゴイ!」と唸ってしまったほどでした。
2人の表情が、その心を、無言でもしっかり感じさせる見事な描写。
それを眺めながら、じんわり胸に迫るモノを感じつつ・・・ 今後も楽しみです!
【短編読み切りシリーズ】
●あいすべきものものどもへ (楯山ヒロコ 先生)
女優になりたいタレント少女でしたが、社長とマネージャーのめざす方向は別々で・・・?
佐藤あいるさん(16)は「女優」になりたい。
でも、社長・加藤さんは「アイドル」を、
マネージャー・武藤さんは「お笑い」をさせたいらしい。
そんな風に、望む方向性が別々の3名がおりなす、ドタバタ芸能界4コマ!
女優志願なのに、アイドルやお笑いの道を勧められるタレント・あいるさん。
問題は、けっこう素質があるということでしょうか・・・ とくに笑い方面の(´▽`;)
女優志願なのに、お笑い向きというのが、哀しくも笑いを誘いますね。
そんなあいるさんの悩む?姿が楽しかったりするのはもちろんなのですが、
社長とマネの2人が、あいるさん(の進むべき道)をめぐって争うのも、また楽しい。
3者3様、それぞれ向いている側が違うところに、一風変わった面白味を感じます。
次の登場は7月号とのことですが、「読み切り短編シリーズ」とあるので、
次回は別の作品になるんでしょうかね? いずれにしても、楽しみです!
【最終回!!】
●サクラ町さいず (松田円 先生)
コミックス9巻が5月7日発売ですが・・・ 今回で最終回!
最後は、卒業をむかえた信一朗くんたち。
東雲くんや鳴瀬さんなど、いろんな人々の進路が語られていますが、
なんというか、あっさりしているというか、短い終わり方になっていましたね。
ただ、母親が再婚後に1年ほどして亡くなってしまい、
そこから「父」信二さんとの2人生活になってしまった信一朗くんが、
この卒業を機に、「父」との関係に対して1つのステップを踏むことができていたのは、
大きな新しい一歩でありました。
連載期間にすれば、およそ10年ほどかけた1ステップですかね(^^;
じつを言いますと私は、本作品が以前掲載されていた「まんがタイムラブリー」を
毎月読んでいたわけではないため、この物語に登場するキャラクターを
きちんと把握しきれていませんでした。 なので、なかなか感想も書けずに・・・
それでも私は、七夕先生ネタなどが好きでしたね~。
この最終回でも結局、七夕先生は最後まで七夕先生でありました(^◇^;)
などなど、あまり良き読者でなかったことが申し訳ないのですが、
おそらく多くのファンの方が終了を惜しんでいる作品であろうと思います。
そのあたりに敬意を込めつつ・・・ 長きにわたって、楽しませていただきました!