五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

【お気に入り】 『清々と』2巻

2011年09月11日 | ◆「お気に入り」  マンガ

最近になってコミックスを購読し始めた「お気に入り」作品です。

「ヤングキングアワーズ」連載中、現在2巻まで。

 

 

『清々と』2巻 (谷川史子 先生)

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 「名門女子校を舞台に贈る、本物の 乙女たちの物語――。」 (オビ文より)

 名門として知られる鈴蘭女学院の1年生・田中清(たなかさや)。

 お嬢様らしからぬ平平凡凡とした彼女を中心に、その学友、教師、守衛さん、家族など、

 さまざまな登場人物による青春物語が、爽やかに清らかに描かれた作品です。

 

 

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 かしましきお嬢様たち・・・?

 清さんは、本八幡先生がお好き。

 寝ぐせ、白衣よれよれ、溌剌とした若さに欠けるなど、級友たちには不評なのですが、

 清さんにとっては特別な存在。 といっても、まだ「恋」と自覚するほどのものではなさげ。

 そんな清さんの純粋な“憧れ”的感情を軸に、おっとり清らか、でもかしましいお嬢様たちの

 ふんわり楽しい学園生活風景が描かれています。

 

 この巻では、清さんと仲の良い友人・くるみさんと千香子さんのエピソードもあり、

 どちらも素晴らしい内容で、たまらんですよ。 親友・みやびさんのエピソードは1巻に。

 

 

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 みやびさん。

 見知らぬ男性からラブレターをもらうほどに美人なお嬢様。

 毅然としたふるまい、それでいて優雅。 まさに「みやび」の名に恥じぬ女性です。

 ちょっとした特別な想いを胸に秘めているミステリアスさも魅力ですね~。

 そのあたりのことは、1巻にて描かれております。

 

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 くるみさん。

 清さんを含めた4人組の1人で、社交ダンス部で活躍しているお嬢様。

 立ち姿の美しさはもちろん、内面の整った朗らかさも素敵な人。

 この巻では、お父様との関係に悩んでいるお話が描かれています。

 

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 千香子さん。

 清さんを含めた4人組の1人で、茶道の家元のお嬢様。

 いかにも楚々とした雰囲気で、やさしげな感じが好印象。

 この巻では想い人との、甘くもちょっぴり切なげなエピソードが描かれています。

 

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 平泉さん。

 4人組ではないけれど、清さんの隣の席の不良(?)さん。

 悪いイメージで語られてしまうことが多い彼女と、清さんとの交流エピソードが描かれます。

 いいね、ギャップ萌え!(ぇ

 

 などなど、“本物の乙女たち”の姿が、爽やかにたおやかに描かれた本作品。

 やさしい雰囲気もさながら、その読後感たるや、まさに清められるかの如し清々しさ!

 タイトルに恥じぬ清らかさに心洗われる感覚を味わうことができました。

 いや本当にすばらしい面白さです。

 

 


【お気に入り】 『天にひびき』4巻

2011年09月11日 | ◆「お気に入り」  マンガ

最近になってコミックスを購読し始めた「お気に入り」作品です。

「ヤングキングアワーズ」で連載中、現在4巻まで。

 

 

『天にひびき』4巻 (やまむらはじめ 先生)

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 「“音”に“人”に悩む音大生達の織り成す青春ストーリー!」 (オビ文より)

 天才少女指揮者の曽成ひびき。

 彼女の指揮に魅了され、衝撃を受けた久住秋央(くずみあきお)。

 この2人を軸に、音大での生活風景や、音楽に対する様々な想いがつむがれる物語です。

 

 

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 この巻での主要なエピソードは、ひびきを指導する指揮科の教授・須賀川先生とのお話。

 ひびきの方は「音楽を楽しまなければ損」という考え方をしていますが、

 須賀川先生は、音楽の世界では嫌われ者になるほど厳しい指導で知られるお方。

 そんな互いの考え方の違いから、2人は衝突してしまいます。

 

 ある学生オーケストラの指導を厳しくおこなう須賀川先生に、真っ向から意見するひびき。

 「楽しさ」か? 「厳しさ」か?

 そう単純にハッキリと別れるものでもないのでしょうが、このエピソードからは

 ひびきの「天才」ゆえの性向と、「その他の者」を導く須賀川先生の姿勢というものが、

 しっかりとうかがい知れることができて興味深く、かつ面白いのです。

 

 

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 1人の「天才」と、「その他の者」の存在。

 「天才」であるがゆえに音楽に関することであれば、たいてい楽しめてしまうひびきと、

 そんな彼女を見つめる“そうではない人間”の秋央。

 

 秋央にとってひびきは、音楽に対する情熱をよみがえらせてくれた存在であり、

 常に気になってしまう人物。 なにかスゴイことをやらかすんじゃないか?という期待感。

 そして同時に、自分には何ができるのか?と問い続ける日々。

 そうした諸々が、「天才」と“そうではない人間”の物語となっていて興味深いのです。

 

 基本的には、2人をふくめた色んな音大生が登場し、青春を謳歌する楽しげな作品。

 秋央の幼なじみや同学年の女子、また担当教授などなど、

 ひびき以外の女性陣との関わりはもちろん、友人である男性陣にも見どころアリ。

 それぞれがそれぞれの音楽に対する情熱を持ちながら、面白い人間関係を築いており、

 音大を舞台とした青春物語として楽しく読める作品となっています。