2011年10月号
今後、定期的に感想を書けなくなるかもですが、
今の所は大丈夫なので、出来るところまで・・・
今月の「このネタがいちばんで賞」は、『天子様が来る!』より、【ひとまかせ】でした!
久しぶりに意表を突かれたというか、裏返されたというか、地味に感服してしまいました。
3コマ目の「間」と、4コマ目の「転」なオチがお見事すぎます! 1つネタの面白さが良質。
●はっち・ぽっち (高野うい 先生)
ペットシッター・ポチ子さんが、シベリアンハスキーのハチと一緒にお仕事がんばる4コマ。
ちなみに「ポチ子」=「保知とも子」さん。
今回は、店長の乾さんからストレートに「夏太り」と射抜かれてしまったポチ子さんが、
ダイエットにはげむお話・・・・・・かと思いきや、大したことはしていません(^^;
ハチは店長のブラッシングでスリムになったりしてますけど。
仕事を頑張ればやせると、ポチ子さんをのせる店長、なかなかあなどれませんな。
ビラ配りを半ば押し付けられてますけど、笑顔で出かけるポチ子さん。
しかし、今まで動物の愛らしさに興奮して鼻血出すことはありましたが、
まさか想像(妄想)でも鼻血流せるレベルとは(^◇^;) 動物愛?が深すぎます。
などなど、今回はシッターのお仕事がなかったので、ポチ子さんとハチと店長と、
あとポチ子さんのおばあちゃんでまわすお話でしたが、そのぶんレギュラーな人々の
個性がうまく発揮されていて、ほのぼの楽しい雰囲気でした。
ハチが大好きだけど、立場上その感情を表に出せない店長さんが、
ポチ子さんのいないうちにハチを「ぎゅうっ」と抱きしめていたのがよかった~(●^o^●)
そんな愛らしい空気感が魅力的な4コマ作品、今後も楽しみです!
●ふつつか文香さん (山田ヒツジ 先生)
☆ビッグゲスト 初登場!!
文香さん(26)は、凛くん(18)の兄嫁にあたる女性。
・・・なのですが、いつもふわふわ天然系。 炊事・洗濯・掃除がまるでダメ!
ゆえに凛くんに負担がかかって、文香さんを「おねえさん」とは思えないという始末。
しかし、1つ屋根の下で暮らす2人。
18歳の凛くんには、文香さんの大人の色香が毒か薬か、嬉し恥ずかし、理性を保て少年!
・・・なんて状態に。 文香さんが天然系なのが、これまた拍車をかけてます(;´∀`)
オトナな女の攻め(?)を見せたかと思いきや、女の涙で凛くんを惑わしたり、
これが天然なのだから・・・・・・しかも「パクッ」ですよ「パクッ」! 少年が昇天しちゃう!!(ォィ
でも文香さんは、メッチャお兄さんLOVE(はぁと)。
そんなだから凛くんもナマゴロシ状態で、苦労・心労過多のおもしろ生活。
家事がニガテなダメ嫁さん。 そんな世話焼かせな文香さんも魅力あるキャラクター。
文香さんの天然色香にふり回される少年の明日はどっちだ・・・!?
なんて感じで面白い作品です。 絵柄もキレイですし、つづきに期待!
●恋に鳴る (山名沢湖 先生)
コミックス1巻、9月7日発売!!
さまざまな「音」にちなんだ日常の物語をつむぐオムニバス作品。
今回の「音」はポタポタ。
主役は幼い少女・・・に引っぱられている、お姫様のお人形(^^;
投げられるわ踏まれるわ、コドモの容赦ない扱いに辟易している様子。
それでも一応「愛されている」という自覚はあるようで、やれやれという感じでモノローグ。
おもちゃの仲間たちは「人間にたくさん愛された人形は人間になれる」という話で
盛り上がっているのに、お姫様は「人間なんて乱暴でべとべとでどろどろで」と呆れてます。
でもポタポタとご主人様(少女)が流す涙に、人の美しさを感じる瞬間・・・
そんなお話が、やさしく沁みる感覚を与えてくれます。
まあ、最後に面白いオチがついてましたけど(^∇^; ポタポタの使い方がお見事!
可愛らしいお話でもありましたね。 コミックス1巻ともども、今後も楽しみです!
●この果実は誰のもの (仙石寛子 先生)
仙石先生の新作中編スタート!
合唱部の瀬谷さんに、一世一代の大告白しました矢川くん。
まさかのOKをもらえて、心ここにあらず。 部活に身が入らない状態。
なのだけど、瀬谷さんがOKするときに言っていた言葉が少し引っかかり・・・
いつものごとく仙石先生えがく繊細な心模様が、その絵柄と相まって、
透きとおった空気感を生み出しておりますが、今回は「禁断」が存在しない男女の物語?
野球部の少年と合唱部の少女による、瑞々しい青春をえがいた作品かと思いきや、
瀬谷さんの方には「忘れたい過去」があるらしく、そのことが矢川くんとのお付き合いを
OKした理由になっていて、そのことから複雑な想いが交錯するお話のようです。
瀬谷さんが自分のことを好きでもないのにOKしてくれたと感じている矢川くん。
思い切ってその理由を尋ねてみたら、返ってきた答えは彼の想像を超えるもので・・・
その言葉のやりとりや、しぐさの1つ1つに、静かな情感がこめられている良さがあります。
そして最後に、瀬谷さんへの矢川くんの言葉が、なんとも見当違いっぽいけれども、
純朴で、2人の物語の幕開けを予感させてくれるものでした。 このラスト、好きですね。
さて、久方ぶりに仙石先生の中編作品。 どのような展開を見せるのか・・・楽しみです!
・ましろスイート (片栗こめこ 先生)
新人4コマまんが大賞、今月の1本!
小池真白さん16歳。 ちょっぴりドジな高校1年生・・・って、自分で言っとるし(^∀^;)
甘い物が大好きで、その食いしん坊っぷりが面白さになっている4コマ作品ですね。
食べるのが楽しそうで、その楽しさが伝わってくる感覚がマル。
デフォルメ絵も可愛らしいし、「食べること」に関する様々なネタで笑わせてくれそう。
編集部のコメントにあるように、画力がさらに向上すれば、かなり期待できる素材かも?
今後に期待です!