2011年6月号
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●ギフコン (胡桃ちの 先生)
今回は、万年筆にまつわるエピソード!
万年筆に目を輝かせるのんさんと、万年筆に思い入れのあるブチさん。
1人、蚊帳の外なリツさん哀れ(^◇^;)
それにしても今回、トビラのハイスクールのんさんや、子供ブチさんなど、
ギフコン・メンバーの過去姿も拝めて、なにげにお得感ありありです。
しかし、古閑くん・・・高校時代も【リコーダー症候群】だったとか、普通にヤバいだろ!!
まあ、お仕事はさすが、しっかりしてますけどねえ(;´`)
でも今回の話で、ひときわ面白いと感じたのは、ブチさんの様子でしたね。
父の日のプレゼント、ブチさんは何も考えていないようですが、
そこを「(義理の母である)滔子さんには送ってるクセに・・・」とツっこまれて、この表情。
父親とは滔子さんだけなく、万年筆をめぐっても因縁あるブチさん。
リツさんにそのあたりを見抜かれたことで、ご立腹な様子。
「何か贈りゃいいんだろ」なんて言っちゃうし、なんだか今回のブチさん可愛かったなあ(ぇ
いつもはギフコンのリーダー・ポジションで、クールに厳しく、ばっちり仕事をこなすブチさん。
そんな彼が、父の日をめぐってイジラレ・ポジションっぽくなっているのが面白かった!
さらに万年筆についても、リツさんがブチさんの内心を慮って、事実を封印していることが、
ブチ&リツ2人の関係を上手く表現しているようで、なんとなくイイ感じ。
そこに、のんさんが加わった3人体制のギフコン!
のんさんと古閑くんやシマくんとの関係(私はブチさんも含めたい)も気になりますが、
やはり本作品の基盤はギフコン・トリオ。
この3人の今後のお仕事風景など、いろいろ今後も楽しみです!
●センセイあのね? (小石川ふに 先生)
加藤つぐみさん、恋するお相手は・・・石沢先生!
新しくクラスメートになった越後屋薫子さんに、そのことを見抜かれてしまったー!!
ということで、つぐみさんの親友・阿倍マリさんも加えて、緊急屋上会議な女子高生3人。
今まで、つぐみさんの恋する乙女姿を観察しては喜んでいたマリさんが、
恋話苦手で【もらい赤面】しているのは可愛かった!
しかし、そんなマリさんとつぐみさんの「お子様」っぷりに比較して、
越後屋さんの「大人」でクールな態度がたのもしくも、どこかちょっぴり嫌味な印象。
と思ったら、そのあと先生と遭遇して・・・
つぐみさんの反応をうかがう他2名と、その微妙な空気を察して「?」と焦る先生が面白い。
そして、ここで石沢先生からぽっと出た一言が、越後屋さんを慌てさせていたのがイイ!
このシーンで、クールな越後屋さんの四角四面な印象が一気に和らぎましたよ。
でもそこでの先生と越後屋さんのやりとりに、「ちく。」となってるつぐみさん。
うんうん、いいね~。 青春だね~。
ここらへんの流れが非常にキレイで、よい感じでした。
さらに、最後のつぐみさんと越後屋さんの「呼び名」をめぐるやりとりも、
氷がとけて何かが芽吹くような、そんなさわやかさがあって好きだな~。
そんな感じで、越後屋さんの登場でさらに盛り上がりそうな本作品。
今後も楽しみです!
●ゆとりの手もかりたい (豊田アキヒロ 先生)
最終回ー!!
前回、お嬢様にお見合い話が舞い込みましたが、
そのラストで、ゆとりさんの前から姿を消してしまったお嬢様・・・という話のつづき。
ゆとりさんが探し回りますけども、まったく見つからない。
途中、ねじパンの君・たかこ様と出会い、ユーモアあふれるやりとりを交わしながら
平静を装いつつも、内心焦っているゆとりさん。
このあたりの表現が見事で、寂しさと不安感を煽るものになっています。
とくにティッシュ配りのお姉さんとの4コマが、ウマいし切ない(;;)
それでも、2人の絆は変わらない。
てっきり私は、ゆとりさんの将来を考えたお嬢様が黙って姿を消すことを選び、
それに対してゆとりさんが、お嬢様には自分がついていないとダメ、そして逆もしかり!
といった風にお嬢様を捕まえる的な展開を想像していたのですけどね(^^;
そんな私の浅い考えよりも、お嬢様の方がよほどしっかりしていらしたという感じでした。
でもそうすると、先月号でお嬢様のお母上が、ゆとりさんに頼んでいたことが、
しっかりと実を結んでいるとも考えられるわけで、何だかよい感じでもありますね。
それにしたって考えてみると本作品は、
没落してしまったお嬢様が、同じくらいの年のメイドと2人で生きていかねばらないという、
いわば極度の緊張を強いられる環境での生活を、それでも面白おかしく描いたものでした。
苦しい境遇の中、ユーモアを忘れずに暮らしていけているのは、
お嬢様のけなげでしっかりした性格もありましょうが、ゆとりさんの存在もかなり重要。
ゆとりさんの名前となっている「ゆとり」という言葉は、近年悪く言われがちなものです。
たしかに、ゆとりさんも「ゆとり」たっぷりで手抜きしながら生きていて、
その点、不誠実と感じられてしまうマイナス面もあったやもしれませんが、
同時に少女2人で生きてゆかねばならないという境遇に生じるガチガチの緊張感を、
いい具合に緩和するプラスの作用も持っていたように感じるのです。
「ゆとり」がない中での「ゆとり」の大切さ。
そんなところに安心感を覚えていた作品だったのですが・・・終了ですか。
たかこ様のとりまきーズや、執事長といったキャラクターもいろいろ楽しかった!
豊田先生の前作『てんたま。』も、この『ゆとりの手もかりたい』も良い作品でしたので、
できれば次回作をと望んでおります。
そんな感じでおよそ1年間、楽しませていただきました!!