MBS千里丘放送センターがあった頃には、よく降りた千里丘駅。
今では降りる用事もほとんどなくなった。
立ち呑みファンだが、“立ち”ならなんでもいいという訳ではない。
特に新しい店は要注意なのだ。
目先のスタイルだけでやっている店もある。
それに、すぐに折りたたみ椅子を出してくる立ち呑みが多過ぎる。
立ちは基本スタンディングでないと。(足が不自由な人は別)
座って飲ませないから、店側だって安く提供するのだ。
ここの主人は酒屋をしていたが、飲食をしたくて、そちらを父に任せ、
ここに物件を求めた。
屋号の「葵楓雅(ひふみ)」は娘3人の名前だという。
いい親父ではないか。
立ち呑みごときが、といわれるかもしれないが、
極論を言えば、酒を愛しているか、酒飲みを愛しているかが
大きく店のレベルを左右する。
焼き味噌なんぞがあるのは、さすが酒屋、判っている。
メインの酒は香川県の金陵。
老いた主人の母が、それまでポツンと生活してたのが、店をひらいて
俄然接客に張り切っているという。そういう効果もあるのか。
アツアツで出てくるすじこん煮。酒との相性はいわずもがな。
たこ焼きのあんかけ。焼いてから揚げる。
ひと手間かかるが美味い。これが200円しない。
キムチ鍋 一人鍋サイズがあるのは喜ばしい。
柚子胡椒で。最後の一匙まで飲み干す。
酒呑みのツボを心得たアテが多く、なかなか嬉しい店だ。
大衆酒場 葵楓雅(ひふみ) 千里丘産業道路沿い
駅前の裏路地みたいなところに「千成」なんて小さな中華があったり、毎日はよく使ってました。放送局が引っ越してうら寂れた感じになっていましたが、こうした店が一つまた一つと生まれだすと、町の新たなステージといった感じで、期待が増します。