江戸日本橋
案内の標識灯
道路元標
各地への距離表示
「お江戸日本橋、七つ立ち~♬」と歌われた、日本の街道の出発点で名高い地点です。今や高速道路が頭上を走り風情は失われていますが、元標は橋の袂にあります。そもそも道路元標なるものは1911年(明治44年)に現在の日本橋が架けられたとき「東京市道路元標」が設置された。その後1919年(大正8年)の旧道路法では各市町村に一個ずつ道路元標を設置することとされていた。さらに、1922年(大正11年)に、道路元標の形状、規格、材料など細目が規定された内務省令が発布され、当時1万2000以上あった各市町村の自治体中心部に設置が始められた。
1952年(昭和27年)施行の新たな道路法により大正時代の旧道路法は無効となり、現行道路法の第2条第2項第3号で道路元標は道路の附属物とされているだけである。この日本国道路元標の文字は佐藤栄作首相の筆になるものである。歴史の記念碑的な意義は持つものの、地図上の原点ではなくなったと言える。
石垣島に行ったとき、道路脇に「東京まで✕✕✕km」「鹿児島まで✕✕✕km」と記した標識が立っていたが、あれと同じ意味だのだろうか。まあここは東海道の始まりを示す歴史的な地点だけに、これは残しておいて良いのではないかと思う。