ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

愛媛県の鉄くずから最大で4マイクロシーベルトの放射線。放射能汚染鉄くずは工業製品となって帰ってくる。

2014-04-12 | 放射能汚染

  

鉄くずから微量の放射線量測定 宇和島市

http://gyao.yahoo.co.jp/news/player/20140412-00000005-nnn-soci/

日本テレビ系(NNN)2014年4月12日(土)06:21
 愛媛県宇和島市のごみ処理施設から搬出された鉄くずから、微量の放射線量が測定された。宇和島市などは原子力規制庁の指示を受け、12日、改めて数値を測定することにしている。

 微量の放射線量が測定されたのは、宇和島市の津島町クリーンセンターでプレスされた鉄くず。宇和島市などによると、この鉄くずを新居浜市の業者が香川県のリサイクル業者に持ち込んだところ一時間あたり0.9から1.2マイクロシーベルトの放射線量が測定された。このため鉄くずは引取りを拒否され、新居浜市の業者の倉庫に保管されていて、愛媛県新居浜市が測定した結果、最大で4マイクロシーベルトの放射線量が測定されたという。

 宇和島市や県原子力センターでは原子力規制庁の指示を受け、12日、保管場所に立ち入り、鉄くずの放射線量を改めて測定した上で今後の対応を協議することにしている。


 (管理人より) 全国的に問題となった震災廃棄物の広域処理は、木屑などの可燃物でした。当然、震災の後に自動車や電化製品、建築廃材などあらゆる鉄くずが出てたわけですが、今頃になって、怪しげな鉄くずが西日本で発見されたことがニュースになっています。氷山の一角でしょうね。ニュースで「微量」とか「なぜ?」とか報道してしまうのも、もはや異常です。 

滋賀琵琶湖畔の木質チップ放置事件の時と同じように、この報道がツイッターでもかなり拡散しています。

https://twitter.com/oldblue2012/status/454771057094713344

被災地の鉄くずに関して調べてみます。

日刊産業新聞 11/5/24 東北3県、鉄スクラップ89万4000トン 鉄リサイクリングリサーチ、回収量を試算

鉄リサイクリング・リサーチ(本社=茨城県北相馬郡、林誠一社長)はこのほど、東日本大震災で被災した3県(岩手、宮城、福島)の、がれきに含まれる鉄スクラップ量は94万トンで、最終処分に回る物や水没などを考慮した『回収し得る鉄量』に関しては89万4000トンと推測した。

とあります。元のレポートを見てみます。

震災による3県の鉄スクラップ発生推計(その1)  より抜粋転載

このレポートでは鉄スクラップを ①自動車、②土木設備、③建物、④建設付帯物、⑤建物内在物(鋼製家具・什器、主要家電)の5つに分類しています。 

 

資料より 

「地震による器物の落下などにより使用できなくなった車両よりも、津波にながされ崩壊した車両、さらには火災にあった車などその状況はすさまじい。流された車には人が入ったままの状態もあり当初の撤去を困難とした。保有台数や住民台帳から割り出して推計した被災車両は宮城県で14万6,000台とされ、3県計では30万台と推計されている。」

廃車の数で言うと自動車30万台がゴミになってしまったんですね。、採取される鉄スクラップ量は14 万 6,600 t と推計され ています。

 

 

 

被災地ではたくさんの家電もゴミになりました。フロンの未回収も問題になっています。

 

 

  

震災による3県の鉄スクラップ発生推計(その2)

自動販売機の1万3000トン(被災台数2,370台)が加えられて、前回発生推計値94.1万tは 101.5 万 t に上方修正されています。94.1万tが流通に係ることとなります。

 

 

 

 

 こうして鉄くずは全国に拡散していったということです。可燃性の木屑などの震災がれきを一般ゴミ焼却場で燃やすという問題で全国が揺れている間に、金属がれきはリサイクルという美名で日本中に拡散していきました。

汚染鉄くず⇒溶かす(PM発生)⇒汚染鋼材⇒工業製品⇒流通⇒人々の暮らし

311後に生産された金属製の工業製品にガイガーカウンターを当ててみると驚く数値が出るかもしれません。新車であってもそういう意味で汚染されている場合があると思います。 ついに放射能汚染された鉄をリサイクルせざるを得ない国になってしまったいうことに絶望しています。

放射性廃棄物がフライパン、鍋、家電、車、マンションの鉄骨などに姿を変えて、私たちの暮らしに入ってくる。ゴミは結局自分たちに帰ってくるということです。「きちんと検査してるから」「基準値以下だから」「薄めて安心」方式がここでも。 

【参考】自転車のステンレスのカゴからコバルトhttp://aopo.net/onda/vol814-o.html

老朽原発が廃炉になった場合、クリアランス(スソ切り)で、さらに汚染された鉄が使われた製品が流通されることになるのでしょう。廃炉でなく、停止、管理の方がましかもしれません。

冒頭記事の続報がありました。

「一般家庭から持ち込まれた資源ごみの中に、この製品が混じっていた可能が高い」なんて書いてありますが、一般家庭でラドンのステンレス製品使うかな~??健康器具の一部ってなんだろう?http://akindohirako.com/radonna.html  安倍首相も使ってると言われているこんなものかな?よくわかりません。

「工業製品」について改めて考えています。電子レンジにもレアメタル。自動販売機も津波でゴミになりました。人間は便利な生活を求めて限りなく電化製品を作り続けています。リサイクルすれば問題なしと信じ込んで。

究極の家電はソーラーパネルやエコキュート、エネファーム。そういえば、これだけ個人住宅に普及してるのになぜかこの鉄スクラップのレポートの推計に記述がありませんでした。不思議ですね。


 http://www.yomiuri.co.jp/local/ehime/news/20140412-OYTNT50275.html?from=tw

ステンレス製品から放射線 新居浜の回収業者

2014年04月13日 読売新聞

 発表では、金属ゴミは同センターから新居浜市の業者を経て、香川県坂出市のリサイクル業者工場に搬入された物の一つ。毎時0・9~1・2マイクロ・シーベルトの放射線が検出されたため、8日に業者に返品され、そのまま保管していた。

 宇和島市を通じて連絡を受けた新居浜市が11日、業者の倉庫の外で放射線を測定すると、最大で毎時0・18マイクロ・シーベルトを検出した。

 12日には県原子力センターなどの担当者が、金属ゴミを調査。その結果、ステンレス製品(縦、横約30センチ四方、幅約3センチ)から放射線が出ていることがわかった。放射性物質のラドンを示す元素記号「Rn」の文字が刻印されており、約10センチ手前で4・0マイクロ・シーベルトを検出した。

 問題の製品は、14日にも専門業者に依頼して処分する。宇和島市生活環境課は「一般家庭から持ち込まれた資源ごみの中に、この製品が混じっていた可能が高い」と話している。 


 鉄塊から放射線検出、発生源を特定2014年04月14日(月)

http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20140414/news20140414781.html

愛媛県宇和島市のごみ処理施設「津島町クリーンセンター」でスクラップした鉄プレス品から国の基準値を超える放射線量が検出された問題で、同市と県原子力センターは12日、購入した新居浜市のリサイクル業者の倉庫で合同調査し、鉄プレス品に混在していたステンレス製品が放射線発生源と特定した。県原子力センターは「健康器具の一部と思われる」としている。
 宇和島市などによると、ステンレス製品はプレス前の大きさが縦横約20センチ、高さ約4センチの立方体で、家庭でも使われる健康器具の一部とみられる。放射線物質のラドンを示す「Rn」のシールが貼られていた。ステンレス製品からは基準値(毎時0.23マイクロシーベルト)を超える4マイクロシーベルトを計測したが、残る鉄プレス品は基準値内だった。

 

 

 放射能汚染で実害も 加工拠点中部・西日本にシフト 製品輸出にも影響

http://www.shigenshinpou.com/news/bucknumber/2011/5-9.html (日刊資源新報) 

福島原発事故による放射能問題が、製品から再生資源全般の物流停滞要因としてクローズアップされ始めている。電線・伸銅・アルミ製等輸出向けについては、国際的な放射線量の基準値問題が絡んだ検査のためのコストアップ要因が出現。製造面では汚染回避のための生産拠点の関西・中部地域へのシフトという新たな動きが表面化し始めている。これを受けて、製品・原料両面では東日本と西日本という物流の劇的な変化も現れており、汚染の可能性のある東日本の範囲にある原料問屋業界は、確実に仕事量が落ち込むという実質的な被害の拡大という形で現れている。

放射能問題は、銅電線、伸銅製品、アルミダイカスト製品関連やステンレス、電炉製品までの製品から原料スクラップにリンクした物流の停滞という形で全業界に深刻な影を落としている。 

《アルミ業界》
アルミ地金再生2次合金メーカーの一部からは以下のような深刻な問題が表面化している。原発に近い工場を持つ某社は、アルミ缶を溶解して2次合金地金を製造しているが、在庫してあったアルミ缶の放射能線量がやや高い数値を示している。このため在庫をそのまま溶解したのでは製品に規制値以上の数値が出るとして、数値を押さえ込むために汚染していないアルミ缶を新たに入手して放射能を薄めなければならないという事態に追い込まれている。新たに入手するアルミスクラップの健全性を証明と規制値以上の現物の流入を避けるために、受入ヤードについてはゲートモニターの設置や検査要員の確保等、新たなコストアップ要因への設備投資を迫られているのが実情だ。 この流れは、アルミ、伸銅、電線等これまでゲートモニターの設備が必要ではなかった全ての業界にまで波及しており、風評被害どころではない実害としての放射能問題が様々な業再生資源業界に広がっている。 

また、アルミダイカスト業界では加工品の物流に関して新たな動きも出始めている。汚染の可能性のある原料を使用して型に流す作業について、汚染の恐れのない中部・西日本地域に製造工程をシフトする向きが多く、結果として東日本マーケットでの物流絶対量の減少という深刻な被害も出始めているというのが現状だ。此処に来て自動車メーカー各社の本格稼働の前倒しが見込まれるものの、工程別で見ると部品の不安定な供給の下で仕事量の絶対量は完全に低位に張り付いたままというのが現状だ。 アルミ脱酸向けも同様の対放射能検査機器の導入を迫られる業種だ。 

《電線・伸銅》
今のところ原料そのものの放射能被害については、規制値を上回る形での明確な形は出ていないようだ。しかし、輸出
製品に関しては、国際基準をクリアする必要があり、製品輸出段階での検査機器の導入といった新たな設備投資を迫られることになりそうだ。現時点で問題化していない銅・銅合金原料スクラップの放射能問題だが、今後の復興ペースによっては、放射能汚染地域からの再資源化物資の流入という問題は避けられないだけに、これまで検査機器に縁のなかった非鉄金属原料問屋業界も、ガイガーカウンター等対放射能検知機器の設備導入を余儀無くされることになりそうだ。問題は、放射能問題がもたらした地域の区分けが確実に進んでいくことで、季節風が変る夏場を控えて、東北(山形、秋田方面)地区からの流入現物に対しても汚染の可能性を考えなければならない事態を迎えそうだ。

 



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