運動会の組み体操で骨折 去年も事故の中学校で
この中学校では、去年の運動会でも10段のピラミッドが完成後に崩れて1人が足首を骨折するなど、前日の練習中や別の組み体操も含めて、合わせて4人の生徒が骨折していたということです。
組み体操の事故に詳しい名古屋大学の内田良准教授は「学校現場は相次ぐ事故の実態に目を向けて組み体操の在り方を見直すなどの対応を取るべきだ」と話しています。
組み体操を巡っては、子どもたちの協調性を育むなどとして多くの学校が取り入れる一方で、平成25年度に全国の小・中学校や高校で合わせて8500件余りの事故が起きています。このため地域の教育委員会がピラミッドの段数に制限を設けるなどの動きも出ています。
(管理人より) 以前から危険だと思っていた組体操の事故がまた起きました。今日は自分の体験も踏まえて記事にしておきます。
10段の組体操 崩壊の瞬間と衝撃 ――2人の生徒 教師に抱えられて退場 ▽組体操リスク(13) より
立体型の10段ピラミッド
百数十名の生徒が必要
高さはおよそ7メートル。
土台の最大負荷量は、一人あたり200kg前後に達する。
そして200kgの重さに耐え切れず中から崩れていきました。その時の子供の痛みや恐怖はどれほどだったかと思います。別のインタビューでは「死ぬかと思った」と語った子どももいました。
これはもう大変な骨折です。異常な曲がり方。
私は自転車で転んで手首を骨折したことがあるのですが、2回手術をしました。骨が離れている状態の程度としては軽かったのかもしれませんが、実際にはまったく動かせないばかりか手がねじれていることが感覚としてわかりました。本当に痛くて不便で、金具を中に入れて、骨がつくのを待ってから、金具を取り出すという2回の手術。必死にリハビリしましたのである程度は戻りましたが、今でも怪我をした手はかばって生活しています。
病院には、同じような骨折で、骨はついてもリハビリの痛さに耐え切れず、手首が曲がらなくなって萎えたような状態の手になっている人もいました。なのでこれだけひどい骨折だと、相当な痛みもあると思いますし、右手が利き手だとしたら勉強も困るのではないでしょうか。手術も2回では済まないかもしれません。結局、痛い目に合わされる被害者は子ども。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20151001-00000004-nnn-soci より
主犯が教員だと内田教授は述べています。
大正中学校校長の管理責任は問われなければならないと思います。担当教員も「危険なのでピラミッドは運動会でできません」と勇気を出して言ってほしい。そもそも教材研究の中に「危険でないかどうか」という安全の確認が入っているはずなのに、どうしてこんな事が起こるのか不思議でなりません。
学校HP 校長室より
ごあいさつ
こんにちは、八尾市立大正中学校長の横川一敏です。本校のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
本校は昭和22年4月1日に中河内郡大正村立小学校内に大正村立中学校として開校しました。そして、翌年には八尾市立大正中学校と校名を改称し、昭和27年7月21日には新校舎の完成に伴い現在の地に移転しました。さらには、平成9年に創立50周年記念事業を華やかに執り行いました。また、現在でも地域には多くの卒業生の皆様が生活され、校友会を中心に地域の方々に愛される学校として今日に至っている歴史と伝統ある学校です。
今年度、新たに199名の1年生を迎え19学級、生徒総数603名で平成27年度が始まりました。「学校の主役は生徒である」という考えのもと、学びや活動を通して生徒達がわかる喜びやできる楽しさを体感できる、充実した学校生活が送れるようにしたいと考えております。
HPとやってる事が違うという事実。「教員が主役」で生徒がやらされている運動会もおかしな話ですし、巨大ピラミッドの「できる楽しさを体感」する必要はありません。
前年に事故が起きていながら、ピラミッドを中止しなかった校長の責任は追求されるべきです。公務員の信用失墜行為。
関西大学法学部の永田憲史教授は
「危ないとあれだけ言われているのに10段のピラミッドをやらせて骨折させてしまったわけですから、管理職と組体操の担当教員は業務上過失傷害罪できっちり処罰すべきです。ちなみに「組体操にけがはつきもの、けがをさせてもかまわない」と考えていたのなら、傷害罪です」
「業務上過失傷害罪の時効は5年ですので、告訴されるリスクは約5年続きます」
とツイッターで述べています。
http://news.livedoor.com/article/detail/9258883/ より
事故が訴訟に至ったケースもある。1990年、福岡県の県立高校で練習中のピラミッドが崩れ、最下段の中央にいた男子生徒がほかの生徒の下敷きになった。男子生徒は首の骨を折り、全身マヒの後遺症を負った。県は両親から損害賠償を訴えられ、福岡高裁から総額約1億1150万円の支払いを命じられた。
子どもの命が失われる前に、学校で運動会のためのピラミッドなど組み体操を中止するよう、保護者が申し入れをするべきだと私は思います。
ひとりひとりのお母さんが勇気を出して行動するしかありません。
家庭訪問で早めに先生に言うのもいいと思いますし、連絡帳に事例を貼り付けて、担任の先生にまずは読んでもらうのも、ひとりでも親ができることだと思います。
参観日の懇談会で話す、PTAの役員やPTA会長に情報を共有するという手もあります。
親が知識・情報を持ち、行動しなければ、子どもを殺される、そんな恐ろしい時代になりました。
調べて学校へ情報を提供しましょう。
組体操 より
主な事故
- 1988年、愛媛県の小学校で卒業アルバム撮影中に人間ピラミッドが崩れ男子児童(当時6年生)が圧死[20]。
- 1990年、福岡県の県立高校で3年の男子生徒が8段ピラミッド(平面型8段を目標にして、5段目までが完成して6段目にとりかかるとき)の崩落により首の骨を折り脊髄損傷の後遺症を負う。一審で福岡地裁は5段ピラミッドは危険であり学校側に過失があると認めたが、福岡県側は「重要部分に疑問があり、今後の学校でのスポーツ・体育の推進に少なからず影響を及ぼすため」として控訴した。二審で福岡高裁は一審判決をほぼ支持し、5段以上のピラミッドは危険であり学校側に過失があると再び認め結審した[21][22][23]。
- 1995年、神奈川県相模原市立鵜野森中学校にて体育祭の予行練習中に組み体操の「人間タワー」が崩れ、男子生徒(当時3年生)が死亡。死亡生徒の両親が、市に対し約七千万円の損害賠償請求[24]。
- 2006年、福岡県の県立高校で、体育祭に向けて柔道場で組み体操の自主練習中、男子生徒(高2)が同級生に肩車をしてもらった際にバランスを崩して後方に転落し、首を骨折。胸から下がまひし、身障者手帳1級の交付を受けた。2011年4月に福岡地裁小倉支部は学校側に事故の責任があることを認め、福岡県に約622万円の賠償を命じた[25][26]。
- 2012年、兵庫県の伊丹市立天王寺川中学校にて新記録の11段人間ピラミッド練習途中に支え役の生徒一人が足を骨折[27][28]。2012年度に小学校で起きた組体操による事故確認事例は約6500件[29]。
- 2014年5月、熊本県の菊陽町立菊陽中学で体育館にけが防止のためのマットを敷き、2、3年の男子生徒約140人で10段ピラミッドを作る練習中に一部がバランスを失い崩落。教諭8人が現場指導にあたっていたが、内生徒の一人が腰の骨を折る重症[29]。同年、伊丹市立天王寺川中学校で11段ピラミッドの練習中に土台に加わっていた教師がケガをしたため、11段の挑戦を中止した[30]。
- 2015年9月27日、八尾市立大正中学校で行われた体育大会で、10段ピラミッドが崩れ、下から6段目の男子生徒が右腕を骨折した[31]。
私はブログを書く事しかできませんが、現役のお母さんはどうか勇気を出してピラミッド中止を求めてください。
参考 変わる運動会 組み体操の規模縮小へ 9月15日 20時24分 NHK
教育という病 子どもと先生を苦しめる「教育リスク」 (光文社新書) | |
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