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憲法96条改正問題。押し付けられたのは、憲法ではなくて原発だ!

2013-05-10 | 憲法

憲法改正について定めた第96条に対する動きが目立つようになった。その真意、それにともなう各政党の対応や懸案点を語った。また、後半では、現行憲法22条から29条まで、自民党新草案との違いを比較した。

■出演 梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士、岩上安身 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/67033


 

ゼゼヒヒインターネット国民投票 憲法96条の改正に賛成? 反対? http://zzhh.jp/questions/8

 

第九十六条 

この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。


96条は憲法の改正手続きを定めた条文です。

衆参両院とも総議員の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成が得られれば承認されるという二段構えになっており、簡単には憲法を変えられないようになっています。

ネット上では憲法96条改正は反対が多くて安心しましたが、テレビニュースの街頭インタビューなどでは賛成意見も拾っています。「時代に合わせて変えるのはいいんじゃないですか」などと簡単に母親が言ってるのを見て愕然としました。

私は、憲法96条改正には、脱原発のため絶対に賛成してはいけないと思います。自民党の改正案は改正ではなくて、はっきり言って改悪です。

96条を変えてしまうということは、為政者にとって都合いいように憲法をガンガン変えられてしまうということです。市民の側にとってよくなるわけがないです。権力側=原子力ムラにとって都合がいいように憲法を変えてしまうに決まっています。

96条は、戦争をしたい政治家が平和憲法9条や国民主権を変えてしまおうとしても、国民がNOと言える、最後の命綱みたいなものです。それを骨抜きにされてしまったら、あとは戦争、原発再稼働という谷底にまっしぐらです。

アメリカからの押しつけ憲法だから変えちゃっていいんだということを安倍総理は言いますが、それは違います。私は大学の教養部の時に播磨信義先生の憲法の授業が必修科目でした。今振り返って本当に履修してよかったと思います。そのときに日本国憲法の制定過程を教わりました。決してGHQの押しつけでなく、日本人が憲法の草案を作ったということを学びました。それは戦争はもう懲り懲りという当時の多くの国民の気持ちにぴったりあったものだったと。だから「時代遅れ」でも「押し付け」でもなんでもない。

【参考】  私は男女平等を憲法に書いた

【参考】  日本国憲法を生んだ密室の9日間

現行憲法になんの不都合もないです。戦争をしたい人と、原発を再稼働したい人にとって96条が邪魔なだけ。改憲のハードルを「過半数」に下げてしまえば権力者のやりたい放題になってしまいます。

原発が爆発した今、戦争&再稼働したい人に悪用されるリスクの方がはるかに高い96条の改正。危険すぎると思います。戦争&再稼働推進政党が96条を変えてしまいたいということです。↓

http://mainichi.jp/select/news/20130504k0000m010074000c.html

 

 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130505-OYT1T00165.htm?from=ylist

 

96条改正に賛成する脱原発政党はニセモノ。ご注意。選挙後、変身すると私は思います。96条改正反対でも、戦争の方向へ持っていく政党もニセモノ。結局命は奪われる。

市民は原発安全神話に騙され、放射能安全神話に騙され、押しつけ憲法神話に騙されないようにしなくてはなりません。

押し付けられたのは、憲法ではなくて原発だ!米軍基地だ!そしてTPPだ!

今後、脱原発をとるか戦争をとるかみたいに選ばされてしまうことのないよう、参院選の前に調べて考えましょう。

私は、為政者というのは、一気に何個も難題を市民の前に持ち出してきて、混乱させ、強行しようとしているのではないかと思います。情報弱者は足元を見られている。「もうややこしいからお任せ」となるのを待ってるわけです。

原発も戦争も植民地もどっちもNO!

日弁連は憲法改正を容易にするために憲法第96条を改正して発議要件を緩和することに強く反対しています。

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2013/op  より

日本国憲法第96条について提案されている改正案は,いずれも国の基本的な在り方を不安定にし,立憲主義と基本的人権尊重の立場に反するものとしてきわめて問題であり,許されないものと言わなければならない


改憲派の憲法学者も96条改正には反対しています。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201305030439.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201305030439

 

 


 憲法96条改正、米国から懸念の声も  TBS系(JNN) 5月9日(木)19時14分配信 

>一方、アメリカの議会関係者らが安倍政権側に対し、96条改正に対する懸念を間接的に伝えていたことが明らかになりました。複数の日米関係筋によりますと、連休中に訪米した自民党議員などを通じて、「アメリカは憲法改正について9条よりも96条の改正を一番問題視している」と伝えてきたということです。 

 背景には、安倍総理の歴史認識をめぐって中国や韓国が反発する中、憲法改正の要件を安易に引き下げることへの警戒感があるものと見られます。こうした懸念を受け、政府内でも空気が変わりつつあります。 

 「憲法は急がなくていい。政権の最後の切り札として温めておいて最後にやる感じでいい」(日本政府関係者) 

 「国民的理解をですね、96条についてまだ得られている段階ではない」(菅義偉官房長官) 

 安倍総理にとって悲願ともいえる憲法改正に向け、どのような手順を踏んでいくのか、難しい舵取りが迫られそうです。 


96条堅持で「加憲」 生活、党見解を発表 2013.5.9 23:48 産経ニュース

 生活の党の小沢一郎代表は9日の記者会見で、憲法改正をめぐる党見解を発表した。改憲の発議要件を衆参両院の「3分の2以上」の賛成と定めた96条を堅持し、国際平和協力や緊急事態などの条文を加える「加憲」の方針を打ち出した。

 9条関連では、国連平和維持活動(PKO)に自衛隊が参加する根拠規定を盛り込むと明記。集団的自衛権行使をめぐっては、憲法解釈を変更し「周辺地域に限り、国民の安全を確保するためにやむを得ず行う必要最小限度の実力行使」を可能にするとした。

 加憲項目はプライバシー権や環境権、大規模なテロや災害時の緊急事態条項を挙げた。国会は二院制のままで会期を設けない「通年国会」を実現し、行政監視機能を強化すると主張した。


 憲法96条改正論 ハードル下げる危うさ 東京新聞 社説 2013年5月10日 

「国の在り方」を定める憲法は、その時々の国会の多数派の意思によって安易に改正されてはならない。衆参両院とも三分の二以上の賛成が必要という憲法改正の発議要件は、緩和すべきものでもない。

 憲法九条などに比べれば、改正手続きを定めた九六条をめぐる議論がこれほど熱を帯びたことは、かつてなかったのではないか。 

 九六条は「この憲法の改正は、(衆参)各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない」と定めている。改正論は「三分の二以上」を「過半数」に緩和しようというものだ。 

 九日の衆院憲法審査会では各党が九六条改正について初めて正式に意見表明した。自民党、日本維新の会、みんなの党が賛成、共産党と生活の党が反対を明言。民主党は九六条の先行改正に反対し、公明党は改正に慎重姿勢を示した。 

 九六条改正をめぐる議論が活発化したのは、憲法全体の改正を目指す安倍晋三首相が、九六条を他の条項に先行して改正するシナリオを描き、夏の参院選の争点にしたいと明言したからだ。 

 改正のハードルさえ下げれば、あとは政権党の思うがままに改正できるという下心があるのなら、見過ごすわけにはいかない。 

 日本国憲法の三大原則は国民主権、基本的人権の尊重、戦争放棄だ。これは太平洋戦争という大きな犠牲を払って日本国民が手にした人類普遍の原理でもある。発議要件を緩和すれば、その時々の多数派により、こうした不可侵の原則にも改変の手が及びかねない。 

 自民党など改憲派は「世界的にも改正しにくい」と主張するが、三分の二以上という改正要件は国際的に妥当な基準だ。 

 米国は連邦上下両院の三分の二以上の賛成に加え、四分の三以上の州議会の承認が要る。ドイツも両院の三分の二以上の賛成が必要だ。改正要件が厳格な「硬性憲法」は民主主義国家の主流である。 

 改正を繰り返す他国に比べ、日本が改正に至らなかったのは要件の厳しさではない。憲法を変えるよりも変えないことによる国益の方が大きいと、先人が判断したからにほかならない。 

 もし改正が必要という政党があるのなら、その中身を国民に堂々と訴え、衆参両院で三分の二以上の議席を得る王道を歩むべきだ。 改正の中身を棚に上げ、手続きだけを先行して変えるような邪道にそれては、決してならない。 


 

私のお気に入りブロガーさんより

チダイズム  どこよりもわかりやすい「憲法96条とは」講座。

ぽぽんぷぐにゃん 憲法96条改正問題:アメリカも懸念について。 2013.05.09

 

 

 



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