助け合うという気があるかどうかである。おそらくは、他人のことなどどうでもいいと思っている人が圧倒的に多数なのだろうという予想である。あるいは、その余裕がないというか自分のことで精一杯というのが正直なところであろうか。
もうかなり余裕があると自覚しているならば、救済のことに考えを巡らせてほしい。地球上の人間のうち、滅茶苦茶に富を持っている人は、どうしても、勝手に富が集まる仕組みになっている。
何もしなくとも、入ってくるのである。まさに、金が金を産む状態になっているから、ご本人は何も患うことはない。
どこかへ全財産を寄付すると言わない限り、財産は全て守られる。守られるどころか、どんどん増えていくのである。
そんな立場になったら、どうすればいいのだろうか。まずは、世界の現状を知り、必要なところへ直ちに、必要な援助を開始すべきだろう。そんな仕事をしている国際機関と密接な関係をもって、迅速に対処することである。
ぼやぼやしている内に、幼き子供の命が奪われている。わかい命が失われているのである。大富豪といわれる人々は、直ちに、行動しなければならない。かれらこそ、全体の仕組みの構造を世界に示し、自分たちがどうしているか、どのような努力をしているか、公表すべきである。
思いもかけず、勝手に富が集中してくること、この富をいかに分配しているかを公表するのである。陰ながらなんとケチなことを言うんではない。どのように、富が集中してきているのか、それをどう分配しているかを明らかにするのである。
それが、公開され、充分な説明がされるならば、彼は、間違いなく世界の英雄である。世界の恩人である。分けてもいい富と、自分の信念のために必要な富とを分ける必要があるかもしれない。
とにかく、公表することである。みんな隠蔽してきた。どうやって儲けたか、どう投資してきたか、一点の曇もない人はそれが可能である。だが、そうはいかない人もいるだろう。
一切を公表できることは、すばらしいことであり、脱税やその他違法なこととは無関係に生きてきた人は、管理される側の人が多い。自由が効き、選択の可能な人は、多分脱税もしているだろうし、公表できない事情が多いと思われる。
公表できるかできないか、そこに、その人間の価値が明らかとなっている。自らの私腹をこやすことのみ専念してきたような人間は、公表なんてできるはずもない。そんな恥ずかしい人間ばかりだとすれば、まだまだ、人間世界の改造には、時間がかかるということだ。