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空をみながら

 地球規模、宇宙規模で考える。死角のない視野の獲得。憲法9条を守ろう。平和のための最高の武器だと思う。

道を究める-日本人の心の歴史

2019年12月14日 22時13分24秒 | 思考試行

 放送大学に修士選科生として入学して、最初に登録した科目である。日本の歌道、芸道、茶道、俳諧、武道、絵画のそれぞれの分野における先人達の、業績が語られ、作品が紹介され、その仕事ぶりが詳細に示されている。

 縄文時代に遡って、日本人の暮らしぶりが目に見えるようだ。そして、今もなお、伝統が息づいているなか、日本人の暮らしは続いている。これらの伝統は、生活の根底に息づいている。だが、階級社会であることから脱皮はもちろんしたことがない。

 先の大戦で、かつてない大敗を喫し、国情は、大きく変わったけれども、それでもなお、伝統の「よきもの」がすべて消え去ったわけではない。むしろ日本文化の普遍性が世界の注目を浴びているかのようにも見える。だが、その奥底に、未だ払拭しきれない問題を内包している事実はみておかなくてはならない。

 民主主義をはじめて、敗戦後体験して、今、日本はどのように変化してきているのであろうか。いまだに、かつての支配者の論理に多くの国民がしばられ、そのもとでの「日本文化」が継続しているようにみえる。階級社会の根幹をかかえたままの、価値観が広く社会を覆い、国民が真に解放され、真に、あたらしい時代を迎えているようにはみえない。

 今一歩の踏み出しができていない。このままでは、敗戦による大きな変革の機会が、なしくずしにされて、旧来型の日本社会にもどってしまう可能性さえ出てきている。多くの犠牲のもとに、敗戦を迎えた結果の「大事なもの」を、国民がしっかりとグリップし、自分のものにしているようには見えない。

 問題がどこにあったのか、国民一人一人が主人公になるとはどういうことか、もう一度原点から見直す必要がある。為政者が国民を舐めきって、侮っている限り、国民が主人公にはなりえない。しかし、そのように、彼らが、国民を舐め切っている姿をみせてくれていることこそ大事である。国民がそれをみて、気付く可能性が高いのだから。それは、大いに続けてほしいものである。

 国民は、しっかりと現状を把握して、憲法を変えられて、彼らのために徴兵されないように注意しなければならない。