日々の雑感記によるヘボ・マイ趣味紹介です。
ダッペの悠友ライフ
群馬・碓氷第三橋梁(めがね橋)の秋
昨日に続いて・・・
「碓氷湖」で紅葉を見て、旧国道R18の峠道を更に上って、車 を走らせました
「碓氷湖」から、ほんの一分足らずのところで、通称「めがね橋」として親しまれている煉瓦アーチ橋があります・・・(➝横川からバイパスではなく、旧R18道を軽井沢に向け進み、カーブ33個目(C33)の地点、右手です)
旧道R18から見上げた「めがね橋」 ・・・ 紅葉も間もなく終わりに近づいているようです
「めがね橋」は、旧JR信越本線の横川・軽井沢間につくられた正式名称・「碓氷第三橋梁」といわれる径間数4、長さ91m、川底からの高さ31mあり、わが国最大の煉瓦づくりアーチ橋です
峠越えのためのアプト式鉄道を支えるため1892年(明治25年)に完成したものですが、碓氷川に架かる芸術と技術が融合した美しい4連のレンガ造りアーチ橋です
建設に使用したレンガは約200万個に及ぶそうですが、どこから持ってきたのでしょう・・・私的には性分でインフラが気になります
電化が進むにあたり、1963年に新線が開通され、アプト式鉄道が廃止となりました
その後平成5年に我が国初の重要文化財に指定され、平成13年廃線跡を利用した 遊歩道「アプトの道(=横川駅~熊ノ平駅の間の約6kmを遊歩道)」 として整備され、現在は橋上をも歩くことができるようになっています
尚、「アプトの道」は、国の重要文化財である旧丸山変電所 をはじめ4つの橋梁と10の隧道があり、「めがね橋」を代表する鉄道煉瓦構造物群などの碓氷峠鉄道遺産にふれることができます
橋梁下で見上げる ・・・レンガの重量感にすごい威圧感がありました
晩秋の陽ざしの中で、碓氷川の渓谷に古色のくすむ赤色レンガ橋梁が描くアーチはとても素敵な景観でした
一昔前、春夏秋冬、この自然豊かな中を煙を吐きながら通ったであろう蒸気機関車の姿を想像すると、胸が高まる感じがします
「めがね橋」上から、横川側トンネルを見る
橋梁下にあった「めがね橋」 説明看板
当アプト式鉄道は、1882年に鉄道作業局技師長としてイギリスから日本に招聘されたイギリス人技師のパウナルと古川晴一の設計だそうですが、当時では世界でも山岳鉄道の最先端技術として脚光を浴びたそうです
尚、アプト式の技術はスイスのロマン・アプトが発明し、ドイツで実用化されていました
この方式は中央に敷いたラックレールと呼ぶギアと、機関車に取り付けたピニオンギアを噛(か)みあわせて進む方式で、急坂地の鉄道向けに考えられたものですが、部品製造も大変な技術が必要です
当線は1891(明治24)年6月に着工し、重機もない時代、約1万5000人もの工夫を動員する人海戦術で、区間にある26のトンネルと18の橋をわずか1年半で完成させたというから、すごい速さです
建設費は200万円、横川駅近くに500人の殉職者を供養する招魂碑が建っているそうですが、国を興すという事は鳥肌の立つ思いです
碓氷線の開通によって太平洋側と日本海側が鉄路で結ばれ、最大の輸出品であった生糸などの物資輸送が容易になり、おおきな経済効果を生みました
ふとこの話から、日本列島改造論を唱え、高速道路を推進した昭和の首相「田中角栄」を思い出しました
群馬・甘楽町にある「宝積寺」の秋・・・宝積寺は織田信長ゆかりのお寺です
昨日に続いて・・・
甘楽町の「長厳寺」の磨崖仏を見て更に、甘楽の奥・秋畑方向に足を運びました
向かった先は、車で10分くらいの処にある曹洞宗・「鷲令山 寶(宝)積寺」です
「宝積寺」はその由緒によると、創建は不明になりますが、現在のお寺より南に4キロ行った山の中腹にある天寿庵(てんじゅあん)と言う庵が始まりとされています
お寺の境内には、弘安三年(1280年)、正安四年(1302年)、延慶二年(1309年)の板碑が建立されているので、その時代にはすでに天台宗の寺として、広い寺領を持ち、栄えていたようです
宝徳二年(1450年)に、領主の小幡実高(おばたさねたか)が中興開基となり、茨城県東昌寺の即庵宗覚禅師を請いて曹洞宗として再興され、小幡氏が滅ぶと、元和2年(1616年)に織田信長の孫「織田信良」が小幡藩の藩主となり、菩提寺を「宝積寺」と定めたそうです
宝積寺は、現在新上州三十三観音霊場 十九番札所として、また東国花の寺百ヶ寺の一つとして知られています
花の寺として名を成しているのは、本堂前に植えられた樹齢140年の枝垂れサクラです
今は秋なので残念ながらサクラの花は見る事ができませんでしたが、参道を上がっていったところにはイチョウの巨木が、見事に黄葉しており、充分堪能できました
モミジも沢山植えられており、春の桜に負けない景観です
晩秋の陽ざし降り注ぐ境内の紅葉・黄葉です
石垣の参道から見た宝積寺 (正面奥 本堂)
大イチョウ (根元には、一杯の銀杏が落ちていました)
「宝積寺」の元は、国峰城を拠点とした豪族・小幡氏の菩提寺でありました
寄りませんでしたが、本堂の裏手の高台には、小幡氏累代の墓があり、その傍らには「菊女とその母の墓」があるそうです
菊女とは、時の城主小幡信貞の腰元として寵愛されていましたが、それに嫉妬した正室や他の腰元から無実の罪に陥れられ、菊が池で蛇や百足を入れた樽に押し込められ、無惨にも「蛇責めの刑」にさせられてしまったそうです
何ともむごい事をするものです
伝承によると、処刑の際菊女の助命嘆願をしたのが宝積寺の住職で、菊女を救い出したが、既に事切れていたとされています
これが天正14年(1586年)のこととして伝わっており、それから4年後に豊臣秀吉の小田原攻めがおこなわれ、小幡氏は北条氏滅亡と共に歴史の表舞台から消えていきました
その後、菊女の悲しさを悼み追善供養が行われ、「菊女観音」として祀られ現在に至っているそうです
この事件はいわゆる「番町皿屋敷」のモデルになった出来事だそうです
高崎ファミリーランドの晩秋景です
数日前、里の秋を訪ねてみようと、群馬・富岡から高崎の辺りを走ってきました
まずは高崎寺尾にある群馬県立・「観音山ファミリーパーク」を覗いてきました
観音山ファミリーパークは、観音山のなだらかな丘陵地帯に、平成15年オープンした広域公園で、スポーツやレクリエーションを楽しめる「憩いのエリア」と、森林散策を中心とした「癒しのエリア」が広がる自然豊かな公園です
観音山ファミリパークにいくには、JR高崎線高崎駅から上信電鉄バス観音山ファミリーパーク行きで37分、終点下車したところにあります
車では、上信越自動車道吉井ICから県道41号・71号を経由し、一般道を高崎市街地観音山方面へ8kmほどです
車のまま、ファミリーパークを見下ろせる岡の上から、パークを見下ろしてきました
晩秋の陽ざしの中で見るパークの風景はなかなか絶景でした
安心して寝ころんだり、跳ねまわったりできる3ha(ヘクタール)はあるという広大な芝生広場や、無料で利用可能なバーベキュー広場、子供たちに大人気の噴水広場やふわふわドームなど、眼の前に拡がっています
広場周囲に植えられた広葉樹は、丁度紅葉が盛りになっていました
森の芝生広場中央のシンボルツリーは、紅葉しています ( 向かって奥に白く見えるのは、フワフワドームです )
公園東側には、里山の自然が残る里山めぐりなどの遊歩道が、丘陵地一帯に約10年の年月を費やしてつくられ、遊びどころがいっぱいです
公園西側に眼をやると、近隣の山並みが晩秋の陽ざしの中で拡がって見えていました
癒しの広場風景です ( 御荷鉾山、牛臥山といった里山連山が、パーク周囲の紅葉の向こうに見えています )
晩秋の紅葉は、今、里山が盛りです
サイカチの黄葉(こうよう)を見て・・・効用(こうよう)を考えちゃいました
昨日に続いて・・・
群馬県立自然公園・「群馬の森」を散策してきました
森の中央部にある芝生広場には、サイカチの樹が何本も生えています
サイカチはマメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ属の落葉高木で、別名、カワラフジノキといい、漢字では「皁莢」と表記しますが、本来「皁莢」はシナサイカチを指しています
日本の固有種で、本州、四国、九州の山野や川原に自生していますが、実などを利用するために栽培されることも多いのだそうです
ちょうど紅葉の季節になって、サイカチの樹は沢山の実をつけ、はじけて、さやが沢山落下していました
サイカチの周囲の木々は、黄葉してかがやいています
サイカチの実の鞘がなんとも奇妙な形でぶら下がっています
サイカチの樹の幹は割にまっすぐに延び、樹高は15mほどになります
幹や枝にはするどい棘が多数あり、葉は互生しています
葉は長楕円形の小葉からなる羽状複葉で、花は雌雄別に初夏、5~6月に咲きます
花の様子は長さ10~20cmほどの総状花序で、花弁は4枚、黄緑色で楕円形をしており、秋には長さ20~30cmで曲がりくねった灰色の豆果をつけ、10月に熟します
見上げた枝には、黄葉した葉腋に熟して茶褐色になった沢山の豆果がぶら下がっていました
豆果の鞘の中には、大きさ1cmほどの数個の種子ができます
豆果は皁莢(「さいかち」または「そうきょう」と読む)という生薬で、去痰薬、利尿薬として利用されています
またサポニンを多く含むため古くから洗剤として使われていますが、莢(さや)を水につけて手で揉むと、ぬめりと泡が出るので、かつてはこれを石鹸の代わりに利用したそうです
サイカチはまめ科の落葉高木で、幹に枝の変化した鋭い刺が多数ついています
この棘も漢方では、腫れ物やリウマチに効くとされています
まるで薬の樹ですね
サイカチの鞘が、路面に散らばり落ちていました
まるで生き物のような何とも面白い形です
サイカチは古くから歌に詠われたりしています
万葉集では、「莢(さいかち)に 延(は)ひおほどれる 屎葛(くそかづら) 絶ゆることなく 宮仕(みやづかえ)せむ」 の歌が見られます
歌の意は、「 さいかちの木にいたずらにはいまつわるへくそかずら、そのかずらのように、長くいつまでも絶えることなくお仕へいたします 」
この歌は実に意味深な歌だと思います
歌い手は現代で見れば、サラリーマンってとこでしょうか!?
サイカチ″は、いい会社なのでしょうか!?
強烈なすごい棘のある会社なんだけど、いいのかなそんなに忠誠を誓っても
サイカチの幹からはクヌギやコナラと同様に、樹液の漏出がよく起き、この樹液は昆虫の好きな餌で、カブトムシやクワガタムシがよく集まるそうです
そのため、カブトムシを「サイカチムシ」と呼ぶ地方もあるそうです
こんな一句を見つけました
「 莢(さいかち)に 秋の日落つる 小窓かな 」 正岡子規
初冬の朝景・・・群馬南部です
今日は旧暦の「小雪」です
「小雪」とは、冬も進み雪が少々降る頃で、雪の知らせが聴こえ出す頃です
毎朝行う早朝ウォーキングでの風景を見てください
5時半過ぎに歩き出し、6時ころ東の空は赤く染まりだします
月は煌煌と照り、星も瞬いています
田んぼコースを歩きながらみた朝焼け風景です
通常朝焼けがいいときはお天気が崩れると前から来ていましたが、毎日朝焼けを見ていてもお天気が悪くなる事はありません
朝焼けは低気圧が接近して空気中の水蒸気が多くなったり、空気中に砂塵が吹き上げられるなどが起こり、これらに日光が当たると波長が吸収されて、空が赤や青色に見える現象だそうです
この時期低気圧は日本海側であり、フェーン現象的に乾いた空気が冷気として北の方からながれてくるのですから、空気中の埃の関係なのでしょうか!?
次第に明るくなってきた中、住宅の道を歩いていますと、庭先にパンパスグラスの大きな穂と、紅葉した桜がありました
ほの暗い中で、パンパスグラスの真っ白い花穂が幻想的に見えました
陽が昇りはじめ、大分明るくなってきました
時計は6時半を廻ってきています
高速道の側道の植えられた紅葉は、朝日に映えています
高圧線の鉄塔の向こうに、月がまだ沈まずに見えています ( 下画像 )
朝日が射し始め、空気が紅く周囲を染めてきています
遠くに冠雪した浅間山が、紅くなって見えていました ( 下画像 )
「赤富士」ならぬ「赤浅間」の秀麗を見てください
尚浅間山は、「長野富士」の呼び名もあるようです
ツメレンゲ(=爪蓮華)の花が、満開です
先日産直に買い物に行った折、花木コーナーの花棚にちょっと変わった鉢物を見つけました
ツメレンゲ(爪蓮華)の鉢物です
ツメレンゲは、ベンケイソウ科イワレンゲ属に分類される多年生の多肉植物で、古典園芸植物のひとつです
今がツメレンゲの花は盛りなのでしょうか!?
この日だけでなく、一週間以上前に水上の方にリンゴを買いに行った折、お昼を食べに寄ったお蕎麦屋さんの玄関口で、このツメレンゲが盆栽風に植えられていたのを見たばかりでした
ツメレンゲの和名は、ロゼットの様子が仏像の台座(蓮華座)に似ており、更にロゼットを構成する多肉質の葉の先端が尖っていて、その形状が獣の爪に似ることからついたそうです
ところによって、タカノツメと呼ぶところもあるそうです
ベンケイソウ科の園芸植物は海外から多種多様なものが移入されており、一般に季節ごとに生長と休眠のサイクルがあるようですが、ツメレンゲほど季節ごとに形まで明確に変わる種は珍しく、四季の変化がはっきりしている日本では多様な形が楽しめるようです
ツメレンゲの野生種は岩場に生えていますから、季節変化がとてもはっきりしているようで、氷点以下に気温が低下する地域だと、中心に鱗片状の葉が球状に固まった冬芽を形成し、厳寒期にはそれまであった葉は枯れてしまいますが、春が来ると真ん中で守られていた生長点から再び新しい葉を出し始めます
ツメレンゲの葉は常緑性、多肉質で披針形をしており、先端は針状になっています
葉の色は赤みを帯びて紅葉しているように見えましたが、これは品種によるもので、野生種は緑だそうです
尚園芸品種には、斑入りや白っぽくなったりするものもあるそうです
株は根出葉が密生してロゼット状にまとまり、季節によって変化するようですが、そのロゼット径は最大12cmほどのものもあるそうです
生長期、野生では根元から盛んに腋芽を出し、群落を形成しているようです
ツメレンゲは9~11月、伸長したロゼットの中央軸が伸び上がって高さ10~30cmの花穂を塔状に立て、多数の花を円錐状にさかせます
花弁5枚では披針形で白色、葯は暗紅色です(=雄しべは10本あるそうです)
花は短日性で、花序の下方から順に咲き上がります
出来た種子は微小で軽く、風によって散布します
ツメレンゲの花言葉は、 「 幸福 」 です
岩場で、群落に咲くツメレンゲを見たら「幸福」感を感じるかも・・・ツメレンゲは多肉ハーブともいわれ、薬草効果があるのだそうです
日本ではあまり使われることはないようですが、朝鮮半島や中国では「瓦松(がしょう)」の名で花穂が漢方薬として服用され、その効能は清熱解毒作用があり、腫れを取る効果があるとされています
民間薬としては胃腸薬に使用されるそうです
初冬の朝に咲くヒマワリ
昨日に続いて・・・
寒い毎日が続いていましたが、ここ数日ちょっと小春日和のような暖かい日になりました
なんか久しぶりに気分よく早朝ウォーキングに出ましたら、実に珍しいものを見つけました
この日のコースは田んぼや畑の多い新幹線周りの通勤道路を廻ってみました
陽が昇り、大分明るくなってきて、通勤のためか走り出している車も見えています
畑の縁でなんとヒマワリが咲いていました
ヒマワリといえば、夏の代表花で、花期は7~9月、遅めでも10月半ばといったところだと思っていましたから、初冠雪が降ったというこの時期に開いているとはとびっくりです
ヒマワリは北アメリカのテキサスやカリフォルニアを原産地とし、野生のものは60種ほどが知られています
中には地下に球根のようなものをつくったり、毎年花を咲かせるものもありますが、ほとんどは芽が出て花が咲いてタネができた後に枯れてしまう一年草ですから、今の時期に咲くのは遅くに種まきしたのでしょうか
それにしても夏の暑い時もこのコースを歩いたことがあったけど、花が咲いていたのに気付かなかったなぁ~
見ているようで見ていない事ってあるものなんですね
向かって正面の高架は新幹線です 左上の畑の里いもは、前日の霜ですっかり葉枯れです
ヒマワリはキク科、学名「ヘリアンツス」といい、これは「太陽」と「花」という意味を持つ言葉からなっています
英名は「サンフラワー」、和名では「向日葵(ヒマワリ)」、「日輪草」、「日車(ヒグルマ)」などと呼ばれており、どの名前も太陽に由来しているのは、この花の表情がまさに太陽なんですね
朝日に照らされているヒマワリの表情を見てください
ちょっと寒さにやられ、花びらが萎れているようにも見えますが、まだまだ元気だぞと云っているような感じです
ギリシャ神話では、ヒマワリは天に駆け昇る太陽神・「アポロン」だったなと、意味もなく思い出しました
晩秋の朝・里の紅葉
ぐんと冷え込んだ日が続いていました
山の方からは初冠雪の知らせが届いています
紅葉が里の方に下りてきています
毎朝のウォーキングでは色々コースを変えますが、今朝は高速道の側道を歩いてきました
側道とは、高速道路などの出入制限された道路の建設により支障を生じた区画街路などの機能を補償し、または隔離されてしまうような土地との連絡を確保するため、幹線道路に隣接して平行に設けられる道路です
幹線道の法尻に側道が走っていますが、側道からは法面全土の強度を維持させながら、更に景観を維持するため、さまざまな広葉樹が植えられて季節を味わうことができます
今朝の側道では真っ赤なモミジが、法面一杯に見られました
1km以上は続くであろう法面の紅葉は、里の秋の今が盛りを教えてくれていました
途中に設けられた各所にあるトンネル壁にも初冬の気配がありました
ツタの葉が真っ赤な色になって、気温の下がりを教えてくれています
ツタは、常緑と黄葉するツタがあります
秋になると美しく紅葉し、冬には葉が落ちてしまうツタは、ブドウ科で、「夏蔦」と呼ばれています
「夏蔦」は、その艶やかな紅葉ぶりが好まれて歌に詠まれることも多く、「紅葉蔦(もみじづた)」「蔦紅葉(つたもみじ)」「錦蔦(にしきづた)」など色々に表現されています
藤原定家の一首を見つけました
「 つたかへで しげる山ぢの むらしぐれ 旅行く袖に 色うつりけり 」
これは、佐佐木信綱の一首です
「 秋風の 嵯峨野をあゆむ 一人なり 野宮(ののみや)のあとの 濃き蔦紅葉 」
紫式部の実がたわわなので・・・「源氏物語」に想いを馳せました
初冬になってきた野山での紅葉はどうなったのでしょう
いまはすっかり紅葉し、もう葉が散りはじめているかもしれません
先月初め、榛名山麓に紅葉を見に行った折、紫式部(=熊葛(くまつづら)科)の実が生っているのを見つけました
この時はまだ葉に青みがあり、ようやく黄葉が始まりはじめていました
紫色になった果実が葉腋から散房花序に沢山生らせていました
紫式部は山地に自生する落葉低木で、樹高は、2~3mに成長し、6月から7月にかけて、淡紫色の小さな花を咲かせ、秋には紫色の果実を付けます
紫色の実の清楚な美しさを、平安朝の才媛・紫式部と重ねて、名付けられたと言われています・・・尚紫色の実を沢山つけることから「紫重実、紫敷き実(むらさきしきみ)」と呼ばれていたものが「式部」に連想転嫁したという説もあります
そんなところからいかにも古典文学に登場すると思われますが、源氏物語をはじめ、王朝文学には植物名としての記述はないのだそうです
「紫式部(むらさきしきぶ、生没年不詳)」は、平安時代中期の女性作家でもあり、歌人でもあります
『源氏物語』の作者と考えられ、中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人にされています
『小倉百人一首』にも選歌されており、その歌は 「めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな」 です
『源氏物語』は、平安時代中期に成立した「世界最古の長篇小説」といわれています
文献初出ははっきりわかってはいませんが、長保3年(1001年)といわれています
通常54帖からなるとされ、写本・版本により多少の違いはあるものの、おおむね100万文字・22万文節、400字詰め原稿用紙で約2400枚に及ぶ超大作です
登場人物約500名余り、70年余りの出来事が描かれた長編もので、800首弱の和歌を含む典型的な王朝物語です
紫式部の実の紫が、王朝の恋の物語の色合いです
紫式部によく似た小紫は、 紫式部を小さくしたものです
下の画像は、早朝ウォーキングで見つけた小紫です
小紫は、紫式部に比べてやや小型(背が低い)で、実も小さめです
果実のつき方もちがって枝に沿って びっしりかたまるようにつきます
紫式部は花が6~7月なのに、11月5日の誕生花です
きっと実がきれいなのが、その理由かもしれません
尚、紫式部の花言葉は、 「 上品 」 です
初冬の早朝ウォーキング景…上州の山々
早朝ウォーキングを始めて、一年半になります
要するに二度目の冬を迎えようとしています
今朝は、初霜(?)が降りました
三泊四日で訪れた寒気(➝この表現は、朝の天気予報のお姉さんの受け売りです)ですが、今日が最後のようで、今年一番の寒さのようです
ウォーキング途中で見た今朝の上州の山遠景です
朝日が昇りはじめ、北の方向に榛名山系を赤く照らし始めてきました
手前高架は上信越道です
つい先ごろまで稲穂がたわわに実っていた田んぼには、白く初霜が降りています
首を少し右にめぐらし、高圧線の鉄塔の向こうに、谷川岳(?)が冠雪して見えています
予報では昨日冠雪し、奥利根は25cmの積雪だそうです
向かって手前左から、小野子山、子持ち山かな? そして向かって右の冠雪は上州穂高の方向なんだけど・・・
ともかく周囲の山の冠雪が始まったようです
赤城山系の朝焼け遠景です (向かって、右奥は日光白根の筈なんですが・・・)
手前の川にはカモ君たちが、沢山集まってきています
まだ渡り鳥は少ないようです
間もなくマガモを中心にカイツブリなども見られるでしょう
今年育った子ガモたちも仲間に入って、元気に羽ばたいていました
段々川面が凍るようになると、カモ君のスケティーングも見られるようになります
コアジサイの黄葉を見てください
先週群馬・榛名湖に紅葉の様子を見にいってきました
その後テレビで各地の紅葉がいろいろ伝えられ、今が紅葉シーズン真っ盛りのようです
榛名湖からの帰り、伊香保温泉の外れにある小さな山野草ガーデンに寄って来ました
山麓にあるこのガーデンでは、この時は紅葉が一斉に始まったばかり・・・すこ~し緑が混じっていましたが、これがかえって色合いの多さを演じ中々綺麗な彩りを感じさせました
中でもコアジサイの黄葉が柔らかな色合いに覚え、パチリ!! してきました
コアジサイ(小紫陽花 )は、アジサイ科アジサイ属の落葉低木で、別名は、シバアジサイ(柴紫陽花)といいます
樹高は1~1.5mになり、 枝は比較的良く分岐しています
葉は枝に対生し、葉の形は卵形から倒卵形で、先は鋭尖形、基部は円形または広いくさび形になり、長さ5~8.5cmくらいあります
葉の縁には規則的で大きな鋸歯がつき、葉の表面、裏面ともに毛が散生し、長さ1.2~4cmになる葉柄がついています
コアジサイは明るい二次林内や林縁に普通に生えますが、他のアジサイより葉色は紅葉でなく地味な黄葉となります
黄葉した葉の明るさ・綺麗さを見てください
コアジサイの花期は6~7月で、径5cmほどの花序を枝先に複散房状に可愛らしい花をつけます
花はアジサイ属に特徴的な装飾花はなく、すべてが普通花で両性花だけからなり、白色から淡青色の5弁花が密集します
サクラの紅葉葉が混じっていました 黄色と赤と、そして黄緑の世界です
コアジサイの花は、両性花であり、種子をつける能力があります
黄葉した葉の間から、枝先についた果実は朔果で円形、先に萼歯と花柱を先に残しています
果は、翌年春まで枝に残っており、目立っています
果と黄葉のアップです
黄葉の 葉色で知る 季節感 ( ダッペ )
「ステビア農法」って知ってました!?・・・ステビアの花が咲きました
先月初めですが、リンゴを買いに水上の方に行った折、「ステビア農法」育てのリンゴを「ステビアパワーりんご」と云って売っているりんご 🍎 農園がありました
たまに旗を立ててPR している果樹農園を見たことがありましたが、今まで気にもしてませんでした
りんご(=津軽です)を買いながら、興味本位に、『「ステビア農法」って何ですか!?』 と店番のおばさんに尋ねたところ、『これを肥料に入れて栽培すると、甘~いりんごができるんだよ!』の回答でした
そして帰りしな、『これがステビアだ』、『植えてみな』って云いながら、根付きの子株を分けてくれました
りんごのおまけの方がうれしいのにと、よこしまな考えを思いながら帰宅し、鉢に植えてそのまま放っておいたところ一週間ほど前から花が咲きました
買ってきたりんご・津軽はこんなに甘かったかなと思えるほどの甘さで、『へぇ~』というほどの効果にびっくりです
ステビアの葉をちぎって噛んでみたら、とっても甘いので、納得でした・・・この甘さは砂糖の200~300倍あるっていう話で、しかもカロリーは90分の1だというのですが・・・??
ステビアは、パラグアイをはじめとする南アメリカ原産のキク科ステビア属の多年草植物で ハーブの一種(=甘いので別名:アマハステビア)です
草丈は、50cm~1m前後、茎は白い細毛に覆われています
花は夏から秋(7~11月)にかけて、枝先に白い小花を咲かせます
原産地の南アメリカでは、古くから先住民が甘味料などとして利用していたようで、根・茎・葉に、甘み成分・ステビオサイドという配糖体が含まれている事が分かっているそうです
「ステビア農法」は、堆肥・肥料にステビアの茎や葉を原料に濃縮発酵して、粉末・液状にして土に与えたり、葉面散布など独自の栽培方法で行うのだそうです
ステビアを与えた土は、有効微生物が増加し、それによって果樹などの免疫力が高くなり、農薬の使用が驚くほど少なくなるといわれているようです
当初はミカン園で多く使われていたようですが、効果があるとして、イチゴや梨、桃、等々・・・果樹栽培農家で、応用の動きが出ているそうです
最近は、その濃縮液や粉末から得られるエキスに、がんや肝臓病(C型肝炎)、糖尿病などに効くエキスもあるとして調査研究が行われており、日本においては2006年に千葉大学の研究報告で、初めて、糖尿病を改善させるためのインスリン抵抗性を改善する働きを持つ事が報告されたり、さらには、その成分に含まれるヒスタミンに強力な解毒作用があることも報告されたそうです
このような事から、近年では医療薬・治療薬として応用されているだけでなく、その抽出物から砂糖の代わりになるダイエット健康食品と云う事で、エイジレス効果(アンチエイジング効果)も得られるとして、女性の年齢を感じさせない、若々しさを保つ秘訣として、使用している芸能人も多いそうです
ステビアの花は1cmに満たない程の小さな花です
花柱から2~5本長くまきひげのように伸びた蕊(しべ)がとっても印象的です
間もなく実が生り、晩秋~初冬には茎葉が枯れ、冬は地中の根と、そこに付く芽(冬至芽)の状態で越します
春に暖かくなると、また地中から新しい芽を出して生長します
種ができたら、採取して来年今度は蒔いて育ててみようかな・・・マイ畑で育てられたら面白そう
ステビアの花言葉は、「 清潔 」 です
この花言葉では、甘みを感じさせませんね
もっといい言葉が有りそうだと思うけどな~
秋の花リンドウは、歌や句に、とっても似合ってます
先日榛名山麓に紅葉探索に行っての帰り、途中の山野草園に立ち寄りしてきました
訪れる人が少ないせいか、あまり整備されておらず、植えられた花々もやや少なくちょっと荒れた感じの山野草園ですが、私には野生色溢れて見えかえって良かったです
花らしい花がない中、唯一リンドウの花が咲いていました
リンドウ(竜胆)とは、リンドウ科リンドウ属の多年生植物で、1変種をさすことが多いのですが、近縁の他品種や他種を含む総称名のこともあります
古くはえやみぐさ(疫病草、)とも呼ばれたそうです
湿った野山に自生し、花期は秋です草丈は50cm程で、葉は細長く対生についています
花は晴天の時だけ開き、ラッパ型で筒形をしきれいな紫色(➝白やピンク色もある)で、茎の先に上向きにいくつも咲かせます
花は雨や曇りの日は閉じたままで、日光を受けると開き、 夜には閉じます
秋の代表花といわれるほど、リンドウの花は秋に似合っています
このため、短歌や俳句に沢山リンドウは詠みこまれています
今日は私の好きな歌人、俳人が詠んだ歌、句を紹介し、秋を味わう事にしました
露霜に 色のさびたる 紫の 竜胆の花よ われ思多し (左千夫)
赤城根の 秋の木の間に りんどうは 紫にして 実をはらみたり (土屋文明)
りんだうは 実をもちながら 紫の いよいよ深く 草に交れり (土屋文明)
霜ふれば 霜に枯れゆく 山の上に 濃き紫の りんだうの花 (土屋文明)
つづらをり はるけき山路 登るとて 路に見てゆく りんだうの花 (牧水)
谷寒み 紅葉すがれし 岩が根に 色深みたる 竜胆の花 (赤彦)
岩が根に 早旦ありける 霜とけて 紫深し りんだうの花 (赤彦)
石ばしる 水のかかりの 音立てて 紫冷やき 竜胆のはな (白秋)
りんだうの 匂へる山に 入りにけり 二たびを来む 吾ならなくに 茂吉
竜胆や 風落ち来る 空深し (龍之介)
山の声 しきりに迫る 花竜胆 (亞浪)
山ふところの ことしもここに 竜胆の花 (山頭火)
かたはらに 竜胆濃ゆき 清水かな (風生)
野に出でて 龍胆愛でし けふも暮れぬ (誓子)
沢山詠われていますが、どれも秋がよく味わえます
群生せず、一本ずつ咲く花姿のリンドウの花言葉は、 「 悲しんでいるあなたを愛する 」 です
熱帯スイレンの花が、秋深まる中で咲いていました
昨日は熱帯シャクナゲでしたが、今日は熱帯スイレン の紹介で、熱帯づいています
通常スイレンといえば、6月頃の花(➝これらは温帯性スイレンとも耐寒性スイレンとも区分けするようです)ですが、熱帯性になると初夏から秋にかけてエキゾチックムードある花を沢山咲かせて見せてくれます
先日、上信越道・藤岡ICにある「道の駅・ララン」の花交流館前で、スイレンが色鮮やかに咲いていました
この熱帯性スイレンは、屋外の池などで見られる一般的な耐寒性スイレンよりも透明感のある鮮やかな花色を持ち、香りがたいへん良く、温度さえあれば周年開花するのだそうです
しかし一般家庭での栽培は、ある程度の大きさの水槽が必要なことや、冬場の保護も必要など難しい面が多く、美しい花でありながら、いままでほとんど普及していなかったようですが、最近はあっちこっちで見られるようになりました
通常の温帯性(耐寒性)スイレンの花は水面に浮かぶように花を開きますが、熱帯スイレンは力強く水面から立ち上がって花を開きます・・・立ち上がるといってもハスほどではありません
花数は温帯種に比べ多く、それぞれの開花期間も長いのが特徴で、10月ごろまで花が見られます
花は朝開いて夕方には閉じますが、開閉を繰り返しながら、3日間咲き続けます
ちょっと余談になりますが、熱帯スイレンは切り花で使われるそうで、花の寿命から推して水盤で咲くスイレンはどんなもんかなと思っています
直径50~60cm程の水瓶に植えられた熱帯スイレンは大分空気が冷たくなってきた中で、花咲かせていました
スイレンの花言葉は、 「 清純な心 」、 「 甘美 」、 「 優しさ 」、 「 信頼 」、 「 純情 」、 「 信仰 」 です
この花言葉は温帯性も、熱帯性もなく共通です
スイレンの醸す花の綺麗さは、洋の東西を問わないという事なんでしょう
「乗鞍高原」で見た赤い果実(紅果(?))
昨日、「浅間高原」で見た吊り花マユミ(通称:吊り花)を紹介しましたが、高原では紅葉と共に、いろいろな紅果(➝こんな言葉はあるかな!?)が、見られました
「乗鞍高原」・一ノ瀬園地を訪れたこの時期は、例年だともう少し紅葉が進んでいるのですが、今年はまだ幾分緑ぽさが残り、紅くなっている果実がとても目立っていました
園地の木道を歩いていながら、最初に見つけたのはマユミ(檀、真弓、檀弓)です
マユミは、ニシキギ科ニシキギ属の落葉低木で、別名ヤマニシキギというほどに紅葉がきれいであり、それ以上に果実の色の綺麗さが目立ちます
吊り花と近縁種で、その違いは花弁と果実のかたちにあります
吊り花の花は淡紫を帯び花弁は5枚・果実は5裂し種子は5個ありますが、マユミの花は黄緑色をし花弁は4枚・果実は4裂し種子は4個です
木道の横に腕を伸ばし実をつけたマユミです
まだ完4裂してませんが、マユミの果実
ズミの大きな樹が鈴なりに実を生らしていました
ズミ(酸実、桷)は、バラ科リンゴ属で、の高さ10メートルほどの落葉小高木・リンゴに近縁な野生種なんだそうです
なるほど果実を大きくしてみると、リンゴの形によく似ています
向かって右 ズミの樹です (左は、白樺です)
ズミの果実が、照り映えています
園内のあっちこっちに、ナナカマドが紅葉始め、真っ赤な実が鮮やかな生り方です
ナナカマド(七竈)もバラ科の落葉高木で、赤く染まる紅葉や果実がとても美しく、秋の実物紅葉樹の代表格ですね
ナナカマドはナシ果何だそうですが、食べてみると、味はリンゴの芯味だそうです・・・へぇ~って感じ!!
青空とナナカマドが似合ってます
びっしりと実をつけたナナカマド (後方は 乗鞍なんですが・・・)
園地の中は、湿地が多く、寄り集まった水が小さな川になって流れています
渓流沿いの木道の横で、真っ赤な実をつけたノイバラが沢山茂っていました
ノイバラ(野茨)は、もちろんバラ科の落葉性のつる性低木で、日本各地の山野に多く自生し、ノバラの代表的な種です
結構、秋の野山はバラの仲間が多くの実をつけているのですね
枯れ色の増えてくる秋の山には、赤い実が似合って見えます
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